にしけい ポン

スペインモロッコ旅行記22〜フェズのセラミック工場の見学〜

 

 

フェズ2日目は前日に颯爽と現れた日本語が話せるガイドさんが付きっきりでいいところ連れて行ってくれるというので、朝からお迎えがありました。

おそらく今日泊まった「ラマダフェズ」というホテルがそこそこ高級(といっても1泊6500円)で、なおかつ9000円のリュックサックを買っていたところを見ていたのと

手に対して異様な興味関心を示していたところを見て「こいつはまだお金を落とすだろう」と判断したのでしょう。

 

輸入販売についてもいろいろ質問していたので、おそらくたくさんお金を使ってくれると踏んでの「明日もガイドするよ」だったのだと思います。

 

「facebookで友達申請して欲しい」と言われ、申請したアカウントの友だちが24人(おそらく捨てアカウント)だった点と

 

フェズ観光の繁忙期だというのに団体客ではなくこんなライクアスチューデントのような一般ピープルを相手にしている時点で「今はそこまで稼げていない」わけで、怪しさマックスでした。

 

やはり僕が初めての海外旅行で訪れたインドで導き出した「日本語を話せる外人≠日本人」は黄金則だったのかもしれません。

 

 

日本人に外国人が寄ってくるには理由があるのです。 その理由の9割ぐらいがお金目当てだと思いますが…。
そんな複雑な気持ちを肚の中に隠しながらも笑顔で対応していきます。にこり。

 

まず、連れていかれたのがタジン鍋やイスラム装飾に使われるセラミックの工場です。

 

 

職人さんたちがひとつひとつ丁寧に手で作っている様子を見学できます。

 

 

ろくろを使って粘土をこねて形を作ります。

絵付けの行程です。これもひとつひとつ丁寧に手で描いています。
慣れた手つきで結構なスピードで描いていました。
40cm径ほどの大きさのお皿を1枚描ききるのにあのペースだとおそらく10〜15分と言ったところでしょうか。

オリーブの殼を使って加熱し、成形・絵付けしたものを1200度ぐらいで焼いていくそうです。1回の火入れで大きさにもよりますが、100個〜の器を入れると言っていました。

場所によっても火が入りにくかったり割れたりするものがあるとのことで、オーダー品1つを作る場合40cm径ほどの器で最低20個ほど焼くと言っていました。

意外とロス率も高いのかなと思いきやそれをカバーするのが下記の行程です。
img_2290
この行程では小さなタイルのパーツを1つずつ作っていました。

 

 

 

 

この人は下書きに沿ってタイルを削り取る作業をしています。 残った部分と色が反転するような形になります。

 

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焼きあがったツボや器に合わせて模様を描けば多少の焦げや焼きムラもこの行程で補うことができます。

ここは銀の装飾の溶着をしていました。かなり加工しやすそうだったので鉛使ってますよね?と聞くと、銀は20%しか入っていないと言っていました。

ザーッと見て、40cm径のお皿1個あたりの製造コストはいくらぐらいになるのか憶測も含めて黙々も試算していましたが

原料代 100円/個

焼き付けの燃料代 〜3円/個

人件費

こね行程 20分/個

絵付け 20分/個

窯入れ窯出し 1時間

削り行程 20分

時給はタクシーの相場から考えて日本の10分の1ぐらいなので100円/時間 として人件費は200円/個

となると、40cm径のお皿のコストは1個あたり300円(30ディルハム)ぐらいかなと予想しました。

他にも諸経費などが絡んで高くなっているかもしれませんし、逆に粘土代はもっと安いかもしれません。

 

img_2303

 

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工場見学のあと購入…という定石の流れです。
最近はアフリカ大陸のインフラ整備や開拓が進み全世界から企業がアフリカに入り込んでいます。

モロッコはヨーロッパにもっとも近いところにある国ですから、貿易や商業は内陸部に比べしやすいと思います。

しかし、同じようにタイ・ベトナム・インドといったアジアの国々も大規模な工業地帯の開発が進んでヨーロッパの市場を狙っていますから、商売の住み分けが出来てくると思いますが…この先どうなるんでしょうか…5年後10年後先の未来が楽しみですね!
と話が脱線しましたが、コストやロス率を計算するのは結構好きなんですよね。いかに効率的にものを作ることができるのか。

 

モノを作ることよりもそれに付随する周辺の環境面を考えるのが好きなのかもしれません。

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それにしてもこれだけたくさん陶器がありますが、やっぱり目が行くのは…

 

 

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DHLの船便で日本の自宅まで送ってくれるそうなので、便利といえば便利ですね。

 

輸入販売のこともガイドさんにいろいろ聞いてみましたが、やっぱり最初はなかなか売れなくて苦労したと話してくれました。

「最初はキツイ、それなんでもそうだけど、トライして、ガンバる続けレバ、うまくいくようにナル!」

 

 

 

「問題は続けられるかだよね」と心の中で思っていました。

 

ガイドさんはモロッコで生まれ、16歳から日本で暮らし日本語学校で日本語を習得したそうです。

25歳で日本人女性と結婚、その後モロッコでも1人の女性と結婚しています。(イスラムは1人の夫に4人の妻までOK)

そのため本籍がモロッコで日本にも永住権があると話してくれました。

 

この時点でモロッコと日本を頻繁に行ったり来たりしなければならず、両国の言葉をネイティブに使いこなすことができる条件・環境だったというわけです。

その中で「輸入販売」や「ガイド」といった仕事は非常に合理的で自然な発想だと思いました。

つまりモロッコに初めて来て輸入販売をやりたいと考えた普通の人間(僕)よりも、それを継続しやすい環境にあったわけです。

そう考えると僕は、そこまでタジン鍋や陶器に興味がない上に、重いし収納に困るし壊れやすいし家に保管しづらい…そもそも占いや人と話す方が好きだ…とタジン鍋の輸入販売継続へのハードルが非常に高くなるわけです。

 

これを読んでくださっているあなたも僕もそうですが、おそらく今の仕事や人間関係の状況が1番「然るべくしてなった」自然であり必然なのかなと思いました。

 

 

結局ここでは何も買いませんでした。

ガイドさんの苦笑いとフェズの澄み切った空のコントラストに僕は少しだけ心地よさを感じていました。


旅は続きます…!!
にしけい

 

スペインモロッコ旅行記23〜フェズ旧市街地での買え買え攻撃〜

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西田 圭一郎

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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