アパレル販売をされてる方に「占いって何?」と聞かれたので説明しました。

何でもそうなんですけど、相手がいると「相手の身近な具体例」を使って説明できるので、漠然とした理論もよく伝わるし説明しやすいんですね。「相手」がいるから「場」が生まれます。その「場」じゃないと生まれてこない言葉とか表現っていっぱいあります。だから対話とか占いって「生物(なまもの)」なんですね。

ということで、先日アパレル販売のお仕事をされている女性から「占いって何ですか?」と聞かれたので、そのやりとりの様子をベースに「占い」についてを対話形式で書いてみます。

アパレル販売を経験されたことがある方には少しだけより伝わるかもしれません。

 

占いは特殊なもの?

 

(質問者)「占い」って何なのでしょうか?私は占いを「美容」のように必要のない人には必要ではないものだと認識しているのですが、どうなのでしょうか?

(にしけい)そうですね。まず、僕は占いってほぼすべての人が普段から使いこなしているものだと考えています。

というと?

例えば、服を買いにきたお客さんでも「この人は買いそうだな」とか「この人はめんどくさそうだな」っていうのって、ある程度アパレルのお仕事をしてるとわかるようになるじゃないですか?

たしかに、そうですね。なんとなくわかるようになります。

あれってれっきとした「相術」(手相とか人相)」なんですね。どうしても「占い」というものを切り分けて特別なものにしちゃうんですけど、特殊な知識や経験、もっというと「意欲」すらなくても、ある程度それをやっているとできるようになります。

わたしがやってることは相術だったんですね。

そうなんです。靴磨きのおじさんはお客さんの靴を見れば景気がわかるらしいですし、自動車ディーラーの男性はブレーキやタイヤのすり減り具合で危険な運転をする人かどうかがわかるらしいです。これって占いなんですよね。

たしかに「この人にはこの服が似合う、似合わない」というのはある程度やっているとわかってきます。なるほど。

 

店長会議っていろいろ思うことあるんですね…

 

あとアパレルだと「今月の売り上げはどうなりそうか?」とか「8月は客足がこうなりそうだ」とか「○曜日は店長会議で店長がいないから少し平和になりそうだ」とかありますよね?

ありますね(笑)

あれも実は暦(こよみ)・カレンダーを使った占いの派生系なんですね。もともと占いは農耕と密接な関係があって、暦やカレンダーを使って何かを予測したり、何かを決める。これも別に「占い師」の専売特許じゃないんですね。

歴が長い人なら確かに売り上げの予想とかやりますし、今はエクセルとかパソコンでやっちゃいますもんね。

そうです。あれもけっきょく「暦」と「現象」を「学習」して「蓄積」しているから、予想できるんですね。で、占いも実際これなんですね。独自の「経験則」に近いところがあります。

占いは科学とか統計とか言いますが、あれはどうなんですか?

まったく違いますね。アパレルの売上とか「この人が購入するかどうか」って確かにある程度のところまで予測できますし、ある程度動かすことはできますけど、100%はできないじゃないですか?

すごい売上を叩き出す店長が、田舎の過疎ったイオンとかに入っている店舗に行っても同じように好成績を叩き出せるわけじゃないですよね?再現性が99%以上あればいいんですけど、そうじゃないので科学とか統計学の人たちから怒られてしまいます。(科学も100%ではないと思いますけど)

確かに。100%の理論があれば、どこも予算通りの売上が出せますよね。

 

アパレル販売と占い師は親和性が高い

 

ここまでお伝えしたものは、経験や回数を重ねるとできるようになります。これは「学習」に近いです。最終的には機械やコンピュータができるようになります。ディープラーニングの世界です。試行錯誤したもん勝ちなんですね。なので、何度も言うように特殊な占いの知識や勉強をしなくても、たくさん人と会って人を観察している人ならある程度できるようになります。だから、アパレルをされている方と占いってかなり相性がいいんですよね。美容とか美容師とか接客業の方は相性がいいでしょうね。

私でも占い師になれる可能性があるということですね?

そうですね、アパレルでもセンスや素質みたいなものがあると思いますが、精度や結果はさておき経験値的には占い師に近いものがあると思います。でも多くの人が「占いって◯◯な仕事」みたいな感じで、特殊な能力や素質が必要だと思っているんですね。「占い師」と名乗っている人の中にもそう思い込んでいるひとたちがけっこういるんですけど、実際はそこのウェイトってそんなに重くないんですね。

なるほど…占いってそういう感じなんですね…もっと特殊な力が必要だと思っていました。

極端なことを言うとネズミが迷路で迷いながらもチーズにたどり着いたり、サルが木の棒で試行錯誤しながらエサをとるのも学習です。これも何度かやっているうちにある程度できるようになります。最初は「このお店(ブランド)はどんな感じなんだろう」とはっきり見えていなかったものも、何度もお店に立って接客したり、情報を集めるうちにくっきりわかるようになりますよね?

はい、たまーにできない人もいますけど、だいたいそれなりになりますね…(笑)

個人差はありますけどね(笑)。やめちゃう人もいるでしょうし。この「ぼんやり目に見えているものから、それをさらに明らかにする方向性」が「占い」のひとつの機能と言えると思います。

「なんとなくこれかな」がだんだん当たるようになる感じですね。気付いたら友達にコーディネートを頼まれたりするようになったり、家族の服を見繕ったりしていましたが、あれに近い感じですかね?

そうです。「ぼんやり→はっきり」の流れです。でも、何度も言うようにここまではある程度はできるようになるんです。ここから先が占いの険しくもあり、おもしろいところなんです。

どういうことですか?

「わかっていること」「目に見えていること」を言い当てるのは、これまでにお伝えしたように「ある程度」できるようになるんです。その人が「わかっていること」を外部から改めて定義したり指摘することは、学習によってある程度できるようになるんです。

えーっと、それってどういうことでしょうか?

例えばお客さんに「この服がお似合いだと思いますよ」っておすすめして「はい、知っています」とか「こういう服ばっかりもっているんですよ」というのが「目に見えているものを再定義する」ということなんです。「あなたに似合いますよ」と提案して「やっぱりね」とか「そうそう、こういうのが欲しかったんです」というリアクションが返ってくるものです。

あー…私はこれが多いかも…

これは「お客さんが見えている世界」をよりはっきり・明確にする作業です。占いだと「性格診断」とか「タイプ分類」に近いですね。シンボルに当てはめたりします。

動物占いとかそういうものですか?

はい、そういうものです。でも僕が目指すというか、極めたいというか、おもしろいなと思う世界は、お客さんにすすめて「これ私に似合うかしら?」「全然意味がわからない!着たことがない!」というリアクションが返ってくる、お客さん自身が見えていない世界なんです。「そうそうこれこれ!」じゃなくて「これ?」なんです。でも最終的にそれが「これだった!」になる。そこに面白みがあるし、人間がやる価値があると思っているんですね。

それって霊視とかそういうのも入ってきますか?

場合によっては入ってくるかもしれませんが、「?→?」ではなく「?→!」になる必要があって、時空間を無視するというか超越する必要があると思ってます。より外側の世界から現象の世界を見つめるというか。自分のお店も所属しているうちはなんで売上が上がらないんだ…って悩んでいても、辞めた後に改めてお店を見ると「そりゃ売れないよな」と理由がすぐにわかったりしませんか?他の店舗を経験して改めて今までの店舗を見るとわかってきたり。

あー…ありますね…私は最初のお店にバイトで入ったんですけど、自分の接客の仕方や振る舞いが全然見えていませんでした…。

最初に説明した「学習」の方向性って内側の目に見える世界を極める方向性なんですけど、これは大衆性の高い衣類やファストファッション向けなんですね。理解されやすいし、説明しやすい。だけど、今言った後者の「目に見えない世界」に向かう方向性は理解されにくいから大衆性とは真逆の方向性なんです。

 

似合う服をすすめてもそれを着るかは本人次第

 

生まれながらの運命とか決められているものを導くというのはどっちの方向性なんでしょう?

一概に言えませんが、前者のほうじゃないですかね。省エネに生きるって感じなので、既に本人が気付いているものをより明確にするという感じじゃないですかね。

本人も気づいていない才能は無いんでしょうか?

たぶん一般的な占いの方向性(前者)のほうだと、それを見つけるのってけっこうキツいと思うんですよね。それこそ本人も自分の人生をある程度経験して学習しているわけですし。だいたいの人が楽に省エネに生きたいはずですから、自分に似合うだろうなと思う服を選びがちだと思うんですよね。冒険する人のほうが少数派なんじゃないですかね。多くの人が、流行ってる服、ユニクロとか無難な服選びたいじゃないですか。だから、占い師さんが後者の「見えないものを見たい人」(冒険派)じゃなさそうなら、「未知の才能を発掘する」というのはあんまり期待できないかもしれませんね。

にしけいさんはにしけいさんが気づいた(見た)情報を相手に伝えて、相手を導くことをお仕事にされているのですか?

導くかどうかはまた別の話ですね(笑)「こっちの服のほうが似合いますよ」とアドバイスしてもそれを着るかどうかは本人しだいじゃないですか?そういうときは逆に「ああ、運命みたいなものがあるのかな」って感じますね。笑

たしかに…明らかに体型に合わないものを着ている人もいますもんね…笑

僕はけっこうそういう「一見するとイレギュラー」な感じの人のほうが「何かやらかす可能性」を秘めていると思うんですよね。自分で自分のことを変人・変わり者って言う人ってけっこう普通なことが多くて。堂々と自分のことを普通だと思っているひとのほうが変人だし、ある意味それが省エネなんじゃないかなって思ったりします。

なるほど…ありがとうございます。とても勉強になりました。

こちらこそいろいろ質問してくださってありがとうございました。

 

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いろんな立場・お仕事の人と対話すると、僕自身勉強になります。ありがたや…。

にしけい

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書いている

西田 圭一郎

1987年富山市生まれ。工学修士。 商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。黒も好きです。どの国に行ってもスチューデント扱いされます。詳しくはこちらから。

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