[トルコ旅行記15] カッパドキアのお墓はちん…だった!

にしけいが勢いよく飛び出して見に行った先は、もちろんお墓です…!!

墓に向かって走り出す日本人…ガイドさんは不思議そうにしていました…

日本でも霊園を3時間散歩するぐらいお墓を見ることが好きなのですが…

 

イスラムのお墓

お墓を見るとその国の文化や死生観がわかります…。墓相は本当に、相術の極みと言っても過言ではないと思います。

イスラムは基本的に偶像崇拝禁止です。最高神アッラーも「この世には存在しない」という考え方です。最高神アッラーが創出し、砂粒1粒が飛び散るタイミングまでアッラーが決めている…その創造主自身はその世界に存在しない…という考えのもと「この世には存在しない」ということなのです。

ために漫画などで「作者自身」が作中に登場してしまう作品がありますが、創造主が創造物(この世界)に存在することはムスリムたちの考えでは「ありえない」ことなのです。偶像崇拝は基本的にナンセンス※1…というイスラムなのですが、国によっては立派なお墓を設けて祀ったりします。イスラムの中でも有力な指導者や、人々に多くのものを与えた「聖人」という人たちおよび親族はきらびやかな装飾を施された聖廟が作られ、祈りの対象となります。

イスラムでは「神」と「人」を混同しません。神は唯一神アッラーのみで、ムハンマドは敬愛の対象ではあるけれど、神ではありません。このあたりが非常に明確なのです。

なので「立派な人」に対しては敬愛を込めて、立派なお墓が作られます。しかし、一般的なムスリムは「質素なお墓」を立てます。国によっては「石ころ1個」置いてある…というようなものもあります。

では、99%以上がイスラム教徒である、ここトルコ(カッパドキア)のお墓はどのようなものなのか?

偶像崇拝禁止で、立派な人のお墓は立派…というイスラムの風潮を踏まえた上でトルコではどのようなお墓が建てられるのか?これは車を止めて見に行かざるを得ません。

カッパドキアのお墓

 

カッパドキア近辺のお墓はこんな感じ…

 

おや…?

 

 

あそこに見えるのは…?

 

 

 

え…?ちん…

 

 

ちんち…?

 

いやいや、そんなはずはない…

 

 

他のお墓も見てみよう…

 

ちょっと飛行機の移動が長くて目が疲れてしまったんだ…

 

うん、そうだ。

 

そうに違いない。

 

他のお墓は…

 

 

 

 

 

 

 

 

ちんちんだ…!!!

 

日本語がわかる人がいないカッパドキアの地でにしけいは一人叫んだ…

恥も外聞も無く叫んだ…何度も何度も叫んだ…

 

カッパドキアの風土が作り上げたファルス岩

カッパドキアには先端が尖った岩山が数多く存在し「きのこ岩」と呼ばれたり「ちんちん岩」と呼ばれたり、ちょっとした名物になっています。この先端に尖った形は、カッパドキアの岩肌が風や砂に削られて自然に出来てしまうのだそうです。

長い時間かけて自然の力によって作られるこの先端が突起した岩(「ファルス岩」としておきます)を、もしかしたら「永遠性」の象徴としてお墓に残したのかもしれません。

もしくは単純に「富士山が好きだから」という理由で静岡や山梨の人がお墓を富士山の形に作る…というような地元愛・郷土愛のようなものなのかもしれません。

男根(ファルス)は、エロでも下品でもなくて、実はけっこういろんな宗教でその形を崇められています。純粋に「生殖力」のシンボルとして用いられることが多いのですが、それ以外にも正義・熱・東・日の出・光・秩序といったニュアンスで用いられることもあります。露骨に男性器の形をしているものもあれば「親指」「石柱」「立石」「木」などにファルスの意味を付与して象徴としている場合もあります。

カバラ「生命の樹」の中でも「イエソド(セフィラー)」は「基盤」を意味し、生殖力こそ生きているものすべての根底であると考えられ、この部位に男根を当てはめる…という伝承(ユダヤ)もあります。またこのファルスは「天と地の間の均衡保ちながら支える土台(柱)」という意味があり、秩序や正義を担保するもの…というようなニュアンスもあるようです。

世界的に墓標として「細長い形のもの」を用いることが多いのですが、日本でも「竿石」と呼ばれる細長い石は「男性器」を象徴するのもなのかもしれません(竿=男性器)。そして何度も申し上げますように、これは決してエロや男女差別ではなく「細長い形をしたもの」に「光」「分散」「放出」といった意味を持たせ「魂を飛ばす=成仏」のような願いが込められているのかもしれません。

とはいうものの、イスラムには成仏したあと「輪廻転生」という考え方がありません。人が死んだら遺体を洗浄し、白い布でグルグル巻きにして、5分ほどの礼拝を行います。そのあとすぐにそのまま土の中に埋められます。人間は土からアッラーによって土から作られたものなので「早く返却する」という考え方らしく、なるべく手早く埋葬されます。

土の中で「神による審判を待つ」のですが…イスラムでは火葬は「地獄に落ちるもの」が受ける埋葬のされ方らしく、基本的に土葬です。日本では一般的に1つのお墓に複数の人が入りますが、イスラムでは夫婦であろうと家族であろうと別々で1人1基です。非常にこのあたりがドライというか合理的です。家族であろうと近くにお墓を建てる…ということもなく「お墓=死んだ人の家」という考え方もありません。

なので、基本的にはお墓参りなどはせずに、墓を建てたらそのあとはほぼ放置に近いそうです。先述したように「よっぽど立派な人」であれば、祀られ祈りの対象になるのですが、家族であってもお墓参りはない…非常に合理的というか「一瞬を生きている」宗教と言えます。

そんな背景も含めて鑑みると、ガイドさんにとってお墓を見て突然興奮して走り出す日本人男性には疑問符がつくばかりだったでしょうね。いちおう「すべての日本人がこんなことをするわけではない」と弁解をしておきました。(というかほとんどいない…と思います)

でも、お墓にちんちんを作るということは、カッパドキアは「まだそこまで偶像崇拝禁止」というわけでもなさそうです。このあたりはトルコのゆるさ…という感じなのでしょうか。

これは墓相を研究する上で非常に興味深い経験となりました…。

つづく!!

にしけい

注釈 ※1
ムスリムの人たちと実際やりとりをしていると「ムスリム」とか「イスラム」で一括りにできないなとよく感じます。「偶像崇拝はナンセンス」とありますが、アニオタのトルコ人もいるし、ヒジャーブつけながらもコスプレをする女性ムスリムもいます。普通に「ハイキュー!とかDr.Stoneとか日本ノマンガ好キデス」という人もいるし、トルコのおもちゃ屋さんに行くと人形も売ってるし、アナ雪も人気だそうです。もちろん「最高神アッラーちゃん人形」とか作ったらそれはもう大変な大問題になると思いますが、人間に対する「偶像」はまた別なようですし「偶像崇拝」の程度も地域や人それぞれです。何度も言うように「ムスリムだから」と一括りにするのは非常にナンセンスと言えそうです。

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