僕にはありとあらゆる占術で占ってみたいという秘めた野望があります。
実際にやってみたい占いの1つに、亀卜(きぼく)があります。
亀卜は日本でも古来から行われてきた亀の甲羅を使った占いです。
▶︎亀卜
カメの甲羅を使う卜占(占い)の一種。カメの甲羅に熱を加えて、生じたヒビの形状を見て占う。甲卜(こうぼく)ともいう。Wikipedia より
過去にこの亀卜が行われていた地域のひとつでもある神奈川県三浦市・大浦山海蝕洞穴に赴いたり、佐賀県・吉野ヶ里遺跡を見に行っております。
【あとで併せて読んでおいて欲しい記事】
▶︎神奈川県三浦市・大浦山海蝕洞穴から見る日本の占い
亀卜は当然のことですが、亀が必要になるので、亀が獲れる地域で行われている場合が多いです。亀は基本的にウミガメなので、沿岸部や離島で行われていることが多いです。
今回八丈島に訪れたのは、八丈島でも亀卜が行われていたのか、どのように行われていたのかを調査することが目的です。あわよくば占わせてくれそうな亀を捕まえたいという願いもあります。ワシントン条約さん、僕だけ免除してください!(冗談です)
八丈島にも村々に卜部(うらべ)がいた
結論から言うと、明治初期ごろまで八丈島でも亀卜が行われていました。
八丈嶋ニ亀卜残リテ(当今) 中之郷卜部ト樫立村卜部ノ二軒ノミ年々正月コレヲ卜(ぼく)シテ1ヵ年ノ五穀ノ豊熟ヲ計レリ極秘トセリ中之郷卜部喜松ヨリ免授朱印是也。明治十八年ノ今当ハ両家トモ亡命シテキトノ□島中ニモ尽タリ故ニ後代ココロアラン者ノタメニココニ記ス
(近藤富蔵(1855)・ 八丈実記刊行会 編(1964). 八丈実記, 5, 13.)
八丈島には、三根村、樫立村、中之郷村、 末吉村、鳥打村の五カ所の村があり、明治18年の段階では中之郷村、樫立村で亀卜が行われていたようです。しかし、それを最後に途絶えてしまったようです。
占い方は医師牟田栄庵の対馬の卜部のやり方と、萩原家が記した亀卜秘伝を当時の神主さんが読んで行っていたようです。正月7日に占っていたことから「七日のツジウラ(辻占?)」と呼ばれていたとのこと。
中之郷村、樫立村は八丈島の南側に位置します。
ということで、何か手がかりになりそうなものを探しにとりあえずレンタカーで南下します…!
裏見ヶ滝温泉
とりあえず観光地っぽいところを…ということで、まず中之郷にある「裏見ヶ滝温泉」に行ってみました。
裏見ヶ滝温泉は無料で入れる、オープンソース型混浴温泉です。
僕が行った時はおじいさんが海水パンツを履いて、入浴していました。
温泉はぬるめです。裏見ヶ滝を眺めながらの入浴は気持ちよさそうです。
裏見ヶ滝
温泉から見える名所、裏見ヶ滝にも足を運びました。
シダ植物が生い茂り、何とも神秘的な雰囲気でした。
“占いをしていた地域には「浦」という漢字がついている説”もあり、漢字は違いますが「裏見ヶ滝」も「ウラ」と関係がある…?占見ヶ滝…?と占い脳の僕は連想してしまったのですが、町の学芸員さんに電話で問い合わせてみたところ「それは違うのでは?」とのこと。
この滝は「滝の裏から見ることができるから裏見ヶ滝なのでは?」とのこと。まぁ、そうでしょうね〜。笑
実際にこの滝は裏側から見ることができて、晴れていると虹のようにキラキラと水飛沫が飛び美しい場所です。
由来は占いではないにしろ、「裏から見る」という点では、占いをしている人は一度は行っておきたい占い師パワースポットかも?(普通にひんやりとした自然が心地よい場所です)
気学をかじっている人なら関東圏からの南の方位作用を取るということで八丈島に行く人が多いでしょうから、さらに島の南側にある中之郷、樫立エリアはより南を強める場所になるかも?
気学についてのあれこれ実験しまくった「気学実験私見録」も興味がある人は読んでみてくださいね。
つづく!
にしけい