【ザビエルも渋沢栄一も】日本最古の総合大学「足利学校」って知ってる?

 

日本最古の総合大学と言われている「足利学校」はご存知でしょうか?

 

無料で易を学べた最高の環境

 

足利学校では、三註・四書・六経・列子・荘子・史記・文選の学問を教えていました。

教師は禅僧などの僧侶でしたが、「仏教の経典は寺や僧院で習えばいいでしょ」と考え、教育内容からは仏教色が排除された背景があります。

そのため、足利学校では主に儒学を中心に教えていました。

しかし、足利学校のスーパーバイザー的な立ち場だった快元は『易経』だけでなく、実際の易学にも詳しかったため、易学もガッツリ教えていました。

そのため、易学を学びに足利学校を訪れる人も多くいました。また、兵学や医学なども教えられました。

戦国時代には、足利学校の出身者が易学などの実践的な学問を身につけ、戦国武将に仕えることがよくありました。

学費は無料で、学生は入学すると同時に僧籍に入ることになっていました。

 

足利学校は、実践的な易を学びたい人たちにとっては夢のような環境だったのです。

 

ザビエルも認めた日本教育の要所

 

足利学校の創建については、奈良時代の国学の遺制説、平安時代の小野篁説、鎌倉時代の足利義兼説などがありますが、歴史が明らかになるのは、室町時代の永享11年(1439)関東管領・上杉憲実(うえすぎのりざね)が、現在国宝に指定されている書籍を寄進し、鎌倉円覚寺から僧・快元(かいげん)を招いて初代の庠主(しょうしゅ=校長)とし、足利学校の経営にあたらせるなどして学校を再興してからです。

足利学校は、応仁の乱以後、引き続く戦乱の中、学問の灯を絶やすことなくともし続け、学徒三千といわれるほどに隆盛し、天文18年(1549)にはイエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルにより「日本国中最も大にして、最も有名な坂東の大学」と世界に紹介されました。

足利市公式ホームページより

 

ザビエルと同じ宣教師だったルイス=フロイスも『日本史』の中で次のように述べています。

 

彼らは問答形式で学習する。さらには彼らは占星術や医学のことも幾分かは学ぶ。

最も重要な足利の大学でキリスト教を広めることができれば、日本人のキリスト教への改宗は簡単になるだろう。

 

それぐらい足利大学は「日本教育の要」として見られていましたし、宣教師たちにとって日本に根付く儒学の学校は大きな壁だったのです。

 

ザビエル以外にも錚々たる方々が足利学校に足を運んでいます…

歴史の教科書に出てきた〜!というレベルだと、吉田松陰、高杉晋作、東郷平八郎、大隈重信、嘉納治五郎、新渡戸稲造…新1万円札の渋沢栄一も足利学校に来ています。

 

赤ペン先生の走りは「1本の松」だった?

 

足利学校には「かなふり松質問箱」という仕組みがあります。

 

 

学生が読めない文字に出会った時に、紙にその文字を書いて松の枝にぶら下げておくと、和尚がそれを見つけると、ふりがなや注釈をつけてくれていたそうです。

今も様々な通信教育やネットなどを介した交流がありますが、500年ほど前にもTwitterや進研ゼミのような「知りたい人」と「教える人」の交流があったと思うと何かほっこりしますね。

 

徳川家に毎年易占の結果を奉納していた

 

足利学校では「今年はどうなりそうか」という占い(年筮)を、徳川家やそれなりの地位の人たちに奉納していました。

「お抱えの占い師」だったかどうかはわかりませんが、足利学校の易占はかなり信用されていたようです。

 

占った結果を書いた紙

【占い結果の意訳】

すべてにおいて安泰です。吉です。今は安泰であっても、それに溺れず、慎重に行動すれば災難はありません。甲辰の日から癸丑の日までは病気があっても妨げにはなりません。

アンラッキーな月は、3月・4月・9月です。

実巌(じつがん)が占いました。

 

占う相手や占う人によって見方が様々で、周易と断易が多めという感じ。六神を重視しているパターンもあって、時代を超えて情報交換できたらめちゃくちゃおもしろいだろうなーと思いました。易占やってる人なら是非行ってほしい場所です。

 

易の道具も普通に展示されてます

 

ちょくちょく「易ポイント」が出てくるので、易好きには聖地と言っても過言ではないでしょう…!

 

マンホールが可愛い

 

 

足利学校は東京駅からだとJR両毛線「足利駅」が最寄り駅。原則第3水曜日は休館日なので、公式ページをチェックしてみてくださいね。

足利学校に行く時は「卦キャップ」をかぶって「ハン卦チーフ」をもって行きましょう!

 

にしけい

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

小学生でもすぐに読める風水・地相・家相の本を書きました。読まれた方の頭の片隅に「風水・地相・家相ってこういうことをやっているのか」というイメージが少しでも残れば幸いです。

手相の入門書としてたくさんの方々に読んでいただいる1冊です。

日本で初めて花札を占いのツールとして体系的にまとめた入門本です。気持ちや感情の変化を読み取ることに長けた占いです。

方位作用?吉方位?凶方位?距離…気学の気になることを身をもって実験・検証した記録を綴った1冊です。失敗や家族を巻き込みながらも得られた「気学の本当のところ」をまとめています。

「手相占い」というものをバラバラに分解してこうなっているのかと観察する1冊なので、正直手相占いに夢や幻想を抱いている人は読まない方がいいです。でも、それが夢や幻想だと気付きつつある人には「薄々気付いていた曖昧なこと」を完全にぶっ壊してスッキリさせる1冊です。

気学(方位・家相・地相・墓相)はもちろんのこと、易、花札占い、手相、人相、顕現相術など幅広い占いでご活用頂けます。

占い・暮らしに役立ちそうなお話・講座のお知らせなど月に1〜2回配信中です。

ブログや無料メルマガでは書けない記事やよりクローズな話を月2回配信するメルマガです。

お買い物カゴ
上部へスクロール