壁や障害にぶち当たったとき。止まる。停滞。「何か」に向かっていると、必ず発生する。むしろ障害がないほうがおかしい。これが「艮」や「八白」のフェーズ。対応するしかない。Reaction。Re(後ろに・反対に) + Action(行動する・振る舞う)。後ろに向かうのではなく、位置を戻すようなイメージ。パソコンで作業してたら「もとにもどす」っていうコマンドがあるじゃないですか。MacならCommand + Z だし、WindowsならCntrl + Z。これが八白であり艮です。周易だと天山遯がこれにあたる。ジョジョの2部でジョセフが「逃げるんだよ〜〜!」と叫んで後退しながらも次の策を練る。
方向性を変えるために「一歩さがる」わけです。そして俯瞰する。一歩引くから視野は広がる。今まで見落としていたものが見えるし、見たくなかったものも見えるかもしれない。他者の行動や言動が目につくようになるかもしれない。いわゆる「暇な状態」が生まれる。しかし、これがあるから前に進むヒントが得られる。一歩下がるから、新たなルートが生まれる。修正、改良。Refinement。リルート。また生まれ直す。Reborn。その瞬間、自分はまた「新人のように」志新たに突き進むことができる。リクルート。この一連の流れが艮で八白。山羊座-水瓶座のあたり。トートタロットならディスクの4-10。
結局、ここをいかに早くまわすか。Recycle(再循環)できるか。止まることは悪いことではない。「止まる」フェーズは必ず起こる。電気回路の抵抗(Resistor)のように。ボトルネックなフェーズはたくさん起こる。一歩引くだけじゃわからないこともある。でも必ず答えは自分の背後にある。既に答えやヒントをもっている。資源/ 財産(Resource)はあなたの背後にある。それは「もとにもどす」と見えてくる。
“It is not the strongest or the most intelligent who will survive but those who can best manage change.”
ダーウィンも言っているように結局、艮(八白)があって、そこをどう切り抜けるかはこのフェーズをいかに切り抜けるか。困難が訪れたときに一歩引く。暇は悪いことじゃない。なぜ暇なのか。なぜ自分は他者を羨んでいるのか。なぜ他者の行動や言動が気になってしまうのか。さらに後退して俯瞰する。自分の背後を。実は「前」に答えはなかったりする。「前を向け」と果敢にメディアは訴えかける。しかし、それは次のフェーズにいったときだけ。本当に人が悩み苦しんだとき。艮や八白のフェーズに達したとき。前進するための答えは「自分の後ろ」にある。Remind(思い起こさせる・気づかせる)。つまり「既に」起こっている現象の中にヒントがある。
じっくり。このフェーズを楽しむのもいい。中途半端に前を向くぐらいなら徹底的に後ろに下がって自分を見た方がいい。幽体離脱したように、母親の胎内に戻るように。自分が生まれる前までもどってもいい。先祖(forefather)は「for(前に)」いたりする。というわけで、迷い苦しんでいるときに答えは「前」にはないので、とにかく艮・八白・天山遯を。
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にしけい