周易講座のテキストを作るとき。

周易講座のテキストを作るとき、その卦に関する出来事や現象をピックアップするようになる。周易ゾーンに入る。さらにその卦、爻辞に集中することで、現象が鮮明に起こるようになる。すると、その卦にまつわるトラブルなども起こるようになる。卦の世界に入り込み、没頭する。知りたい。もっと理解したい。完全にその卦を理解・体験するために、自然と卦に関するトラブルや問題が起きるようになる。そこで自分ならどう対処するのか。卦は言う。「この卦に関する現象が起きたとき、お前はどうするんだ」と。没頭して、集中すると、現象が引き起きる。それなら自分に楽しいことばかり起きそうな卦ばかり解説して、テキストを作り続ければいいのではないか。そんな都合の良い発想が頭を0.2秒よぎる。しかし、そんなことをやっても純度は出せない。「また風雷益ばかり解説してる」と気づくと、そこにわざとらしさ、不自然さが出てしまい、没頭できない。それではイメージプレイになってしまい、ロールプレイングになってしまう。生の世界に入れない。沢地萃も水山蹇も艮為山も、すいも甘いもあるからこそ自然で、ゆがみなく没頭できる。易の世界に入り込んで理解する。集中する。没頭する。自分のためだけになると陳腐になる。自分の都合のためだけになると純度が下がる。かといって誰かの目を気にしてもゆがみが出る。何者のためでもない。でも突き抜けていった先に何か役に立てるのであればそれはそれでいい。

にしけい

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書いている

西田 圭一郎

1987年富山市生まれ。工学修士。
商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。黒も好きです。どの国に行ってもスチューデント扱いされます。

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