「許せますか?」の問いに「YES」を選ぶことで広がる世界たち

一時期「ありえない」という言葉が流行しまして。

最近はあんまり聞かなくなったのですが、やっぱり「ありえない」と思いたくなるようなことっていっぱいあります。

僕がいろんな宗教団体を見てまわっていたころ。

「いやいや、こんな宗教に入って毎日礼拝して、毎月○万円もおさめるなんて”ありえない”」と思うような信者さんたちにたくさん出くわしました。

某信仰宗教では

「誰かに殺されても、それは前世の負のカルマを解放することであり、功徳につながります。だから殺されることは幸福なことです。にしけいさんは殺されて幸福だと思えますか?」

という一般的には狂った質問を投げかけられたり…その当時は「ありえないでしょ」の連続でした。

しかし、なぜそこまで人をそんな風にさせてしまうのか?

「ありえない」「拒絶」で片付けてしまうと、そこから先が見えてこなくて。

やっぱり、そういった危険な宗教に熱狂する人々にもちゃんと「理由」がありました。

家族を事故で亡くして…

お祈りしたら息子の病気が治って…

大好きだった父を早くに亡くして…

そんな心のスキマにポンと宗教が入り込む。

入り込むというと宗教が悪いように聞こえる表現なのだけれども、実際は「入り込ませた」つまり「信者が心の支えとなるものを欲した」という表現が適切かもしれません。

ちゃんと需要と供給ってマッチされるように出来ていて。心底リンゴが食べたいと願った人には、どんな形であれリンゴが届けられる。そのリンゴが不味かろうが、腐っていようがリンゴはリンゴとして供給される。本当によく出来ています。

で、それを「なんで望むようになったのか?」を聞いてみるとちゃんと理由があって。

非論理的・非科学的なのだろうけれども、誰もが納得してしまうかもしれない理論があります。

非論理的な理論を好きなように展開できる宗教は、場合によっては科学よりもずっと人々の役に立ちます。

そして、このような世界に触れていると「ありえない」なんて言葉が言いにくくなる、というか言えなくなるのです。

 

許すことで見え始める世界

 

暴力をふるいました。

相手の男性を殺しました。

老人を車でハネました。

これらの行為を許すことはできるか?いや許すことはできない。

しかし、それは社会的規範というモノサシに染まってきた僕が出す答えであって、許す許さないに実際は正解はない。

悪事を肯定・推奨するわけではありません。

しかし、それを「ありえない」と拒絶否定だけしてしまっていては「なぜやったのか?」という検証のステップに進むことが出来ません。

理由を検証するためには、一度「許す」立場に立たなければそれ以上追求が出来なくなります。

そして追求していくと「自分が同じ境遇や立場だったら、本当に悪事を犯さないだろうか?」という分岐点が出てくることがあります。

鋭利なナイフを突きつけられるような、非常に脅迫めいた分岐点です。

宗教をいろいろ見てまわっていたころドップリハマりこんだ人たちの話を聞いていて「確かに自分が同じ状況だったら入信するかも」という話がたくさんありました。

掘り下げていくとやっぱりちゃんと理由があるのです。

 

占いのお仕事をしていると

「一般的には」悪いことをしている…ありえないご相談もけっこうあるし

子育てをしていても、やっぱり「ありえない」失敗とか、状況がたくさんあって。

祖父を殴ってしまいました…

会社の部下と不倫しています…

来週モデルのコンテストなのに8kg太っちゃいました…

輪ゴムを拾って食べました…

湯船のなかでうんこをしました…

「いやいや、だめでしょそれは…」と言いたくなることはたくさんあります。

でも、ひとつひとつを一度「許して」いかないと、前に進めないのです。

この場合の「前に」とは「検証フェーズ」という意味です。

検証することで原因がわかります。原因がわかれば対処できます。

対処できれば「ありえない」と思いたくなるような出来事をほんの少しだけ減らせるかもしれません。

すべては一度「許す」「認める」というステップから始まります。

占い以外のお仕事もそうだと思いますが、間違えたときにいかにこの検証ができるかがカギになります。

つまり、間違えてからが勝負なのです。

なぜ自分は間違えたのか?

なぜ自分は出来ないのか?

まずは、そんな「できない自分」を許す、認めること。

そして、そこから検証スタートです。

 

「許しますか?」の問いに「NO」を選んだ瞬間、事実の拒絶否定が起き、検証の可能性は消えます。

「許す」ってすごく生産的で、合理的な行動なんですよね。

全部は許さなくていいと思います。それが自分を許すことにも繋がりますから。

「なるポ」(なるべくポジティブ)ぐらいがいいかもしれませんね。

にしけい

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