最近「自信がない」「どうやったら自信をもてるか分からない」という御相談を受けます。
そもそも自信って何なんでしょうか。
いろいろ考えてみたんですが、結論から言うと自信は希望と可能性だと思うんです。
ジョルノジョバァーナには夢がある
ジョジョの奇妙な冒険の5部で、ジョルノ・ジョバアーナというキャラがいるんですね。5部の主人公です。
彼は、過去の主人公たちの宿敵であるディオの息子で(ディオは3部で主人公に倒されちゃうんですが)
母親の愛情も受けられず、母親の再婚相手であるイタリア人の男性に虐待され、イタリアの悪ガキたちにもイジメられ
「自分がこの世のカスだ」と信じるようになり、心のネジまがった人間になると誰もが思っていたんです。
そこに、血まみれの1人の男性が現れるんですね。
ジョルノはその男性を追手のギャングからかばい、命を助けます。
すると、その男性は「君がしてくれたことは決して忘れない」と言って姿を消すのですが…
ほどなくして、ジョルノは父親や悪ガキたちにいじめられなくなるんです。
そうなんです、この男性がジョルノを見守ってくれていたんですね。
ジョルノは両親から学ぶはずの「人を信じる」というあたり前のことを赤の他人から学びます。
それからジョルノは希望に満ち溢れた青年へと成長を遂げます。
(ジョルノを助けてくれた男性がギャングだったため、ジョルノはギャングを目指すようになります)
「自信」の本質、それはこのときジョルノが与えられた「希望」と似ている気がするんです。
どんなに絶望的な状況にあっても「なんとかなる」「なんとかできる」と、希望を持ち続けられる。
(外的要因も含めた)自分の可能性を信じ続けられるかどうかだと思うんです。
僕のことを「自信があっていいね」と言う人もいらっしゃるんですが
実際「自信がある」と胸を張って言えるかというと、言えません。
でも、何かを始めるとき、行動するときに「なんとかなるだろう」という気持ちがどこかにあるんです。
「この穴に落ちても、底があるから、落ち続けることはないだろう…この穴の底はこれぐらいにあるんじゃないか…」といった感じです。
この感覚は、たくさん失敗して、穴に落ちまくってきたからこそ掴めたものなのかもしれません。
一番怖いことは穴に落ちなくなったとき
誰だって失敗したくはありません。できれば穴には落ちたくありません。
避けて通れるものなら避けて通りたいです。
でも、穴に落ちるということは、少なくとも歩いている状態なんです。
穴に落ちなくなったときというのは、歩いていない、進んでいないときなんです。
自信=絶望+復活
死にたい
消えたい
自分は本当にクズで無能で
無力で
何もかもが中途半端で
生きている価値もない
生きていてもただまわりに迷惑をかけるだけだ…
死にたい。
消えたい。
なんで自分は生きているんだろう。
早く消えてしまえばいいのに…
という状況から這い上がった経験が一度でもあれば、それが穴の「底」になると思います。
徹底的に自問自答して、自分を追い込む。
「アイツのせいだ」
「会社のせいだ」
「時代のせいだ」
「運が悪いからだ」
という考えは徹底的に排除します。
ここで1ミリでも「自分は悪くない」という気持ちがあると、心から反省できず
穴は浅いものになってしまいます。
落ちて…
落ちて…
そこから、死にもの狂いで復活する。
ジョルノのように、時には誰かの手を借りられることが出来れば、より力強く這い上がることが出来るかもしれません。
今まで自分が落ちてきた穴をエレベーターで一気に上昇できるかもしれません。
落ちた穴が大きければ大きいほど、這い上がったときの自信は大きくなるでしょう。
「若い頃の苦労は買ってでもしろ」という言葉がありますが、まさにその通りだと思います。
「自信をつけたい」という方は、とにかく自分を追い込んでみてください。
絶望してください。自分の無力さを痛感できる状況を作り出してみてください。
自分をいじめて、絶望し続けることが、自信を持ち続けることにつながるのかなと思います。
にしけい