【序】オウム真理教(アレフ)という宗教団体に触れて感じたこと。

麻原彰晃死刑囚の死刑が執行されたという速報を受け、ソワソワしていた。僕は過去に彼が作ったオウム真理教の後釜である「アレフ」の道場(サティアン)に2回ほど足を踏み入れたことがありました。

だからちょっと他人事とは思えなかった。最初に断っておくと僕はオウム真理教にもアレフにも入信していないし、もうこの世にはいない麻原彰晃死刑囚に尊敬の念どころか特別な感情は一切ありません。

けれど、自分が当時同宗教団体へ感じたことを綴ると同時に「ちょっと面白いと思っていました」という好奇心をくすぐられたことをカミングアウトするにはこのタイミングがいいのかなと思い筆をとりました。

 

ミクシィ中毒の田舎の若者

発端はソーシャルネットワークサービス「mixi(ミクシィ)」でした。僕は学生時代からミクシィにドップリはまっていました。日本特有の閉鎖的なソーシャルネットワークサービスに、富山に住んでいた田舎者である僕がハマらないはずがありませんでした。

田舎出身の僕の言うのも失礼な話なのだけれども、一時的に千葉県の佐倉市という田舎の何もないところに住んでいた頃もドップリ、ミクシィにハマり日記を投稿していました。

しかし、当時住んでいた寮はネット環境が皆無で、平日に仕事が終わり部屋にもどりスタンドアローンのノートパソコンでコソコソと(MAD)動画を作ったり、文章を書き溜めては

土日に千葉駅周辺の1時間300円のネットカフェに赴き、ミクシィ上にそれらをアップロードするという生活を送っていました。

それぐらいミクシィが大好きだった僕は、研究漬けでバイトもせずジリ貧学生だったにも関わらず就活でミクシィの企業説明会に東京まで行ったぐらいです。

説明会のあと履歴書を提出するお決まりの流れだったのですが、当時の僕は履歴書の写真にミクシィのイメージカラーである「オレンジ色」のポロシャツを着用した写真を貼り付けて「これで採用されること間違いないだろう」と今思うと非常に恥ずかしい思考回路をしていました。

無料の手相鑑定もミクシィで知り合った方に「手の写真を送ってください」と片っ端から声をかけて行なっていました。

今でもミクシィで知り合った方から手相鑑定の依頼をいただいて、当時鑑定した内容のメールを見せられるという大変恥ずかしいこともありますが、本当にミクシィにはお世話になりました。

(今も実はジュピター☆けいこ名義で作ったアカウントが残っているはずですが「その格好でエッチしよう」とか「コスプレでヤるのが好きです」という

脳みそが100%セックス成分になってしまいジュピけいの存在を疑うことを失念してしまったアニマル男性たちから猛烈なメッセージがきて「どうしようもない男もいるんだなぁ、女の子って大変だなぁ」と学んだところで放置しています)

 

「占いは宗教だ」

そんなミクシィと僕の思い出話はさておき、お待ちかね「アレフ」への入り口も、このミクシィでした。当時僕は25歳で妻と付き合いたてだったか、付き合っていなかったかぐらいのときから「宗教」への興味が強くありました。

真言宗のお偉い方のお家へお招きいただいたり、たまたま電車で隣に乗った女性がキリスト教のカトリックの方で、日曜に教会の集まりに参加して歌を歌ったり、あとは菌を使った宗教や、理が吹くという言葉が飛び交う宗教や、ビジネス系の新興宗教とか、かなり偏った宗教との触れ合い方をしていました。

ミクシィをしていたときにある人から「占いも宗教だ」という言葉を投げかけられ、占いを探求する以上「宗教」は切っても切り離せないテーマだし、それならとことん調べてみたい!と意気込んでいたところ、本当に不思議とそういった宗教関係者の方々が吸い寄せられてきていました(僕が寄っていっていたのだと思います)。

 

彼女「ヨガ教室よかったよ」

しかし、アレフは思わぬところからやってきました。それは今の妻である彼女の一言でした。

いろんな趣味や習い事をしてきた彼女から「友達とヨガに行ったんだけど、けっこうよかったよー」とヨガを勧められたのです。そうか、彼女がそういうなら僕も行ってみよう。

純粋にヨガというものに興味を持ち始めていました。「ヨガ」というカギを得た僕に、またもや扉を提供してくれたのがミクシィでした。

その当時もミクシィ大好きにしけいでしたから「ミクシィのオフ会」というものによく参加していました。

どんなタイトルだったか忘れてしまいましたが「古民家風のカフェで神秘的なものの話をしよう!スピリチュアル・占い好き集まれ」みたいなタイトルのオフ会が開かれており

名古屋の大須にある本当に狭い古民家風のカフェに5人ほどが集まる会で、とある男性から「ヨガ教室にきてみないか?」と誘われていたことを思い出したのです。

もうお気づきのかたはお気づきでしょうけれども、この「ヨガ教室」がアレフへの入り口だということに当時の僕は知りませんでした。

これが彼らの「勧誘のための常套手段」だったということは、彼らのサティアンに入る直前にYahoo!知恵袋で検索して初めて知った事実でした。

 

参加者の40%が信者のオフ会

この古民家の集まりは本当に異様な空気でした。すごく胡散臭い雰囲気の5人が集まっていて、僕もその中の一人だったわけですが

僕なんかスライムぐらいで、あとはメラゾーマとかパルプンテとか使いそうな魔術師みたいなオジサンとオバサンが一人ずつ、パワー系魔術師みたいなオジサンが二人の、とにかく僕以外は全員何かしらの薬物を服用していそうな雰囲気でした。

で、後になって振り返ると、その強力な魔法を使いそうなオジサンとオバサンがアレフの信者で、僕を含む3人は「勧誘される側」だったのです。これは後々ヨガ教室に通ってわかったことでした。

 

救いたい=エゴ

一人のオジサンから「にしけいさんはヨガを学んだ方がいい。真理を知ることで救える人がもっと増えますから」という力強い言葉添えもあり、僕は「ヨガを学んで人のために役に立てるのであればやってみるか」と軽い気持ちでヨガ教室に行くと返事したのでした。

6年前の僕は「占いは人を救うもの」「占いは誰かの役に立たせ、幸せにするもの」という、謎の強烈な貢献欲がありました。

おそらくブラック研究室に所属し自我や自信を崩壊させられるぐらいの叱咤を受け、身も心も病んでいた僕は「自分が生きる道は占いだ」みたいな占いにアイデンティティを見出そうとしていたのだと思います。

なので今でも当時の僕と同じように「占いで幸せにしたい!救いたい!役に立ちたい!」という占い師さんを見ると

「ああ、よくわかるよ…でもね、それはおそらくあなたのエゴなんですよ。きっと救われたいのは、すがりたいのはあなた自身なんですよね…」という気持ちになってしまいます。

そういうことに強烈に気づかせてくれたという点では、あのヨガ教室、もといアレフという宗教団体に触れて正解だったと思います。

 

つづき:【二話目】オウム真理教(アレフ)という宗教団体に触れて感じたこと。

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

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