子どもたちのために自分ができる最大の貢献の形はいろいろあっていい(子育てに対する考え方)

 

こんな僕でも三人の子どもをもつ父親です。

先日、七五三の写真撮影に行きまして、みんな大きくなったもんだなぁと柄にもなくしみじみしていたのですが

なんだかんだ言ってもやっぱり子どもたちは可愛いです。

「イクメン」という言葉がちょっと前にもてはやされていましたが、僕はこの言葉が嫌いです。

なぜなら前提として「子育てに積極的に参加する父親は善である」という評価軸があるからです。

子育ては大変です。子育て本はたくさんありますが、「子ども」というひとくくりの言葉で片付けられないほど子どもたちは多様です。さらには親や家族との相性もあります。

うちも三人生まれてみてわかったことなのですが、やはり同じ親から生まれていても全然個性が違います。もちろん占いというお仕事柄、そのような例はたくさん見てきていますし

僕も姉がいるので、そんなことはよーくわかっているつもりですが、やはり自分が親としてそれを観察するという立場を経験すると、それを強く実感することができます。

 

あえて立ち向かう必要性はあるか?

 

子育ては「一筋縄」ではないかないことがたくさんあります。世のお母さんたちは本当に大変です。

父親が母親の負担を軽減することは確かに「良いこと」なのかもしれません。

ですが、ここにも「得手不得手」があります。子どもとの相性以前に「子育て」という行為自体に得意不得意があります。

父親はおろか、母親でも「子育て」が苦手だと感じる人はたくさんいると思います。ちょっとした本屋にいくとたくさんの子育て本が並んでいるのはその証左です。

子どもたちは可愛いです。でも、可愛いと思えない人もいると思います。

もちろん子どもの視点に立って考えたら「親に可愛がってもらえないなんて不幸だ」と思われるかもしれません。でも、やっぱり得手不得手、適材適所があります。無理なものは無理です。

子育てに限らず得手不得手があります。僕はまだまだ日本に充満している「苦手なことにあえて立ち向かうことが美しい」みたいな努力論が嫌いです。

地元に住んでいたころ自動車好きの親父から「男なんだから自分でタイヤ交換やオイル交換とか整備ぐらいはできるようになれよ」と言われケンカになったことがあります。

そもそも僕は車の運転が苦手ですし、車には興味がありませんし、全く運転したいと思いません。電車と助手席が大好きです。

免許を取り、自分で運転するようになって、会社員時代も営業で遠方まで車を運転していたのですが、乗車時間比でみたときに違反や破損を起こす比率が高いことに気づきました。つまり、車の運転は向いていない、と。

これに気づいたからといって、僕は「じゃあ運転うまくなろう」という気にはなれませんでした。僕が車というものを運転するのはマリオカートをするときぐらいです。それ以外は極力避けるようになりました。だって向いていませんから。

何度も言いますが、人には適材適所があります。自分に適していないことを克服することは確かに「自信」につながるかもしれません。でも、それをするぐらいなら「得意」で「好き」な人に任せた方がお互いにとってプラスです。

「効率」もいいし、そこに「仕事」が発生するわけですから、精神的にも経済全体を見てもプラスです。自分が苦手なこと、嫌だと思うことを放棄することは、実は全然マイナスではなく全体を通してみたときにプラスに転じます。

これは子育ても同じでやっぱりオムツ替えとか子どもと一緒に遊んだりすることが苦手な人もいます。そもそも僕は母乳が出ませんので、赤ちゃんが泣いた時に母乳が出る人の方がアドバンテージです。

ミルクを用意すればどうのこうのとか、子どもへの愛情はないのかとか言う人もいるかもしれませんが、僕は僕なりの形で子どもたちに貢献した方がいいと思っています。

それがひとつの愛情の形ですし、それが自分が子どもたちにできる最大の愛情だと思います。

 

大人のパターンの幅を増やす

今のところ、自分の子どもたち、自分以外の子どもたちのために僕ができる最大の貢献は「おもしろい大人になること」です。

「こんなパターンの大人になってもいいんだ」というパターンの幅を少しだけ増やす。それが僕が一番貢献できそうな子育ての形です。

情報が飛び交う昨今ですが、みんながヒマになりすぎて「ハメをはずす」こともしにくくなってきている気がします。

豊かになってきてるからこそ、みんなヒマになってきているのです。それはとても幸福なことなのですが、ヒマだからこそ「他人の行動」に目がいってしまうのです。

なので、ちょっと変わったことや突拍子もないことをしたり言ったりすると「叩く」「炎上」が起きます。

よくそんなに他人の行動や言動が気になるなぁと思いますが、世の中が豊かになってヒマな人にとってはそれが恰好のの暇つぶしなんです。

逆にこの狭苦しい世の中だからこそ「はみ出しやすい」のです。僕みたいな人間にとってはコスパがいい時代になりました。

で、きっと僕よりも若い世代、子どもたちの中にも「世の中狭いなあ、息苦しいなあ」と感じる子たちもたくさん出てくると思います。そういう子たちのためにもちょっとでも「世間の幅」「大人の幅」を大きくしたいのです。

「子どもたちのため」とか言いながらも、結局自分のためにやりたいようにやるので偉そうなことは言えませんが、何が言いたいかと言うと「子育ての形」とか「未来への貢献の形」ってもっと柔軟でいいし

「教育」とか「子育て」とか語る前に、人生を楽しんでいる大人が増えれば、自然と面白い人が増えて、それを見た子どもたちが「自分も楽しんでいいんだな」という気持ちになれると思うのです。

自分を可愛がることは、子どもたちを可愛がることにつながりますし、それが全体のためになります。

というわけで、今日は自分のために無意味に「ご褒美」をあげてみてください。

ハーゲンダッツでも気になっていたお店にふらっと立ち寄るのでもいいですし、本や映画に触れるのもありです。

この記事は東京の古書店に行き、占い本に○十万使って帰る途中の新幹線の中で書いています。つまり、自分の行動を全肯定するための記事です。

自分を甘やかした分、他人を甘やかそうという魂胆が89%を占める記事です。大丈夫です、偉そうなことを言っていますが、そういうことなんです。

そういうことなんです。

にしけい

 

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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