なぜ節分は鬼に豆をまくのか?豆じゃなくて○○でもいい?

もうすぐ節分ですね。

前世はリスかげっ歯類だったんじゃないかってぐらいアーモンドとか豆が好きな僕としては、節分の日の学校給食なんてもうそれ楽しみで楽しみで。

 

楽しんでいたわりに心のどこかで

「豆で鬼を追いやるって、昔の人が投げる豆はさぞかし威力が高かったんだろうな」なんてくだらない妄想をしながら大人になったわけですが。

 

豆好きとしては「豆もったいないなあ」っていう気持ちもありましたし、そもそも豆まきした後の掃除が大変なんですよね。

小学生の掃除なんて適当ですからね。ゴキブリたちにとったら超幸せイベントでしょうね。

パリピ(パーティピーポー)もといパリゴキたちが

人間たちがいなくなった教室で

「今日は節分イイ気分!褒めてあげたいマメな自分!」とか言いながら楽しんでいたんでしょうね。

 

なんで豆をまくのか?

 

軽く韻を踏みながらも、文章の二の足を踏んできたので本題に移ります。

諸説あるのですが、気学を専門にしている占い師としては「陰陽五行」の話を持ち出さないわけにはいきません。

陰陽五行は「木火土金水」から成り立っています。

 

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、下の図のように相剋相生といって各要素がパワーを与えたり、奪ったりして成り立っています。

 

節分がある2月4日(前後)というのはこれから「春になりますよー」という「春の第一歩目」というわけです。

十二支でいうと寅で木気(ざっくりいうと春のエネルギー)が生まれる時期にあたります。

農耕民族である我々は「春」は農業において始まりの時期であり非常に重要な時期で、春がこなければ作物を育てることはできません。

さらに陰陽五行思想が生まれた中国は非常に広大で寒暖の差が激しく冬になるとマイナス何十度という地域もザラにあります。

 

そんな中国人たちが「早く春が来て欲しい」と願うのは当然の発想であり、何もせずにはいられなかったはずです。

 

春は陰陽五行でいうと「木」にあたります。

この「木」のエネルギーを阻害するのが「金」です。

イメージ的にはノコギリでギコギコと木を切っているようなイメージです。これを金剋木(きんこくもく)と言います。

 

喉から手が出るほど来て欲しい「春」を金に剋されてはたまったもんじゃありません。

ここで賢い中国人たちは考えます。

春を奪う「金」の気を奪うことをすれば、ちゃんといつも通り春がきてくれるんじゃなかろうか、と。

冬が長引かれたり、寒い日が続いてもらっては困る中国人たちは壮大な自然に対して何かできないものかと考えた末に生まれたのが「豆まき」なのです。

 

豆=金気

 

陰陽五行では「豆」は金性に属します。

金性がもつ形状としては「丸い」「白い」「輝いている」「大きい」などの要素があります。

なので大豆は「白くて」「丸い」わけですから「金性」なのです。

この金性である豆を外に向かって投げつけるわけです。

春(木)の気を弱めようとする金気を追い払うことで「早く春よ来い!」と願ったのです。

 

そして大豆は必ず「炒り豆」が使われます。

豆を火であぶるわけですから陰陽五行でいう「火剋金」の状態を作るのです。

とにかく「金」を弱めて春を迎引しようというのが節分の本来の意味なのです。

 

なぜ鬼なのか?

 

「金を弱めるために豆を投げる」ということはわかった。

じゃあなんで「鬼」に投げつけるのか?

昔の賢い中国人は「季節」「自然」「気」といった目に見えないものを視覚化・顕在化させ、それを読み取りコントロールしたいと考えていたんですね。

そこで思いついたのが陰陽五行であり、さらに十二支というものを開発しました。

自然界での植物の誕生から発展衰退までの様子を12段階で表現しようとした彼らは、12ステップを覚えやすく理解しやすくするために動物を当てはめました。これが十二支です。

十二支は年賀状のネタを提供するために生まれたわけではなく、地球や季節が循環するサイクルを表すために生まれたのです。

 

1月は丑の月

 

十二支を1年の月に当てはめると「丑(うし)」になり、節分である2月4日を境に「寅の月」になります。つまり、丑は冬の最後の月というわけです。

そこで中国人たちはウシの土人形のようなものを作って家の外に出すというイベントを1月に行っていました。ツノが生えた丑を冬に見立てて、外に出そうというわけです。

 

さらに節分は「陰」から「陽」へ転換する変わり目になります。丑は陰の気をもった最後の十二支になります。

ここから諸説ありますが「陰の気をもった角が生えた牛のような生き物=鬼」として追い払うことで、徹底的に冬を追い払おうという願いが込められているのです。

 

まとめると

 

春(木)を邪魔する「金」を追っ払うために金気である豆を投げ

春を呼ぶために「冬の気」をもった十二支の亜種である「鬼」を追い払う

 

これが節分の由来だと言われております。(諸説ありますけどね)

 

他にも春を呼び込む風習として

 

金気を弱める風習

・酉(トリ=金)を飛ばす→羽根つき

・申(サル=金)を蹴散らす→猿回し

などが挙げられます。

 

意外とクリスマスに七面鳥を食べるというのも「春がくるのを願う」イベントとしては成立していますから

意外とキリストさんも五行思想を取り入れていたりして…。

 

春を呼ぶために「金を弱める」には豆まきじゃなくていい?

 

春を邪魔する「金」の要素には

「白色」「丸い」「父親(六白金星)といった要素がありますから

色白を売りにしている二児の父であるにしけいに豆を投げつけるイベントなんていうのはいかがでしょうか。

 

チキンな僕がチキン(酉=金)を食べながら逃げ回りますので

皆さんはとにかく僕に豆を投げつけてください。豆が好きな僕は喜んで豆攻めの刑を引き受けます。

 

恵方巻きにかわる節分商材を作りたい方はご相談ください

 

正直、節分に恵方巻きを食べるというのは何の所以もないんだよなぁ…。

 

そんなことよりも

・13〜14歳の女の子が作ったピリ辛の鶏肉料理を食べる

・スイカ割りならぬ大根割り

・使い終わった白熱電球を回収する

・超高級和牛を使った肉まんの節分セール

・いらなくなった真珠ネックレスと交換で商品券がもらえる

 

とかの方が陰陽五行の歴史的には納得できるイベントなのになぁ。

1〜2月にかけて新しい流行を作って一儲けしたい方はご相談ください。

 

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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