九星気学・家相・地相を英語で表現すると?

 

オンラインサロンにてご質問をいただきました。

「九星気学」ですが、英語では、どのように表現していますか?

私のところに、「Nine Star Ki Astrology」で、合っていますか?と質問がきているのですが、この言い方が適切なのかが、わからずで。お分かりになるかた、ぜひ、教えて頂けたらと🙏よろしくお願いいたします

 

気学の捉え方は様々ですし、あとはどういう方向性で表現したいかによっても変わってきますが

九星気学の「九星」は実際の天体の星ではなく、キャラクターとしての星なので、まず「Astrology(占星術)」は不適切だと考えます。

「一白水星」の「星」は「タイプ」とか「要素」という言葉で変換してもらえるとイメージしやすいのですが、占いが好きな人はキラキラ光る星が好きな人が多いんですね。

占いを好む40~50代女性は特に「星好き」な人が多くて、とある会社でその年代の人たち向けに作ったアパレル製品に「☆」を入れたら売上が3倍になったというデータもあるらしいです。

なので、40-50代の女性の心を掴みたい一心で「気学」を発信するなら「Nine Stars」でも良いでしょうね。

実は翻訳業の方に同じ質問をしたことがあって、そのときは「Nine Stars」ではなく「Kyusei」と訳していました。理由は上述したように「実際の星とは無関係だから」だそうです。

また、実際気学では九星だけではなく十干・十二支といった要素も取扱いますし、方位だけではなく家相や地相も取り扱うので、気学のどの要素を切り取るかによって変わってきそうです。

 

気学の英訳あれこれ

 

下記、僕なりの考えです。

 

[大衆向け、わかりやすさを狙うなら]

・Kyusei Fortunetelling
・Kyusei Divination

(Divinationは海外の人たちと話をしていても「何それ?」と言われたりするのですが、より格式高いイメージです。fortune-tellingはわりと手軽というかちょっと卑下したニュアンスで使われる場合も。)

[引越しとか方位について押し出したいなら]

・Direction Reading (方向性の読み取り)
・Divination for Moving (引越し占い/妥当性高いけどダサい)

[(僕は使わないですけど)どうしても星を推したいなら]

・Nine Stars Divination
・Nine Stars Reading

[実際やっていて一番近い表現は]

・Time-space Divination (時空間占い)
・Phenomenon Divination (現象占い)

とかですかね。

僕は象意を重視しているので、Phenomenomancy(フェノメノマンシー)とかでも良い気がします。

ちなみに「象意」はElementize the Meaning(意味を明確にする)が近いかなーと思ってます。

Massage from Phenomenon(現象からのメッセージ)という表現もしっくりきそうですが、ちょっと感覚重視になっているので、一般的な気学からは逸れているかなーと言う感じ。

 

氣なの?気なの?英語だと何なの?

 

肝心の「気」についてですが、この英訳がなんともめんどくさいんですよね。

そもそも日本語漢字表記も「氣」にこだわる人もいますし、確かに「気」は「gas」とか「air」なので、日本人はもっとこの「氣」というものに何か特別な意味を込めているのもわかりますが…

最終的に海外にはない概念なので「Ki」と表記する人も多いようです。

実際の気学を実践してみると、人間の意図というか表層意識的な執着(こだわり)は薄いように見えます。なので、もう少しフラットに「Air」とか「Space」とか「Flow」の要素が強いのではないかなと考えています。確かに「氣」は画数多くてかっこいいですけどね。

日本の力を弱めるためにあえてアメリカが「米」から「メ」にしたとかどうのこうの言う説もあるのですが、漢字の成り立ち的には「气(雲を眺めて占う)」の部分のほうが人間の無力さ、無意識的なところを捉えているのでより大事な部位だと考えています。

どうしても「気」を推したいなら「Ki」でも良いのでしょうけれど、これはこれで占いとしての気学とは違う気がしてます。

 

家相・地相は?

 

家相は翻訳ソフトにかけると「Home Phase」と出ますが、逆にこれを日本語訳にかけると「ホームフェーズ」になります。謎です。

住宅以外にも建物や空間を見て占うので、やっぱりSpace Divination が個人的にはしっくりきます。

地相は「Geomorphic」と表記され、これは「地形学」なので、あながち間違っていない訳ですが、本来占いに用いられる言葉ではないので、地形学の人たちに怒られそうです。(実際は地形学に近いことをやっていると思いますけど)

地面から出ている気も取り扱うので「The Power of the Earth divination(大地の力占い)」とかでもいいかなーと思いますが、ちょっと長い上にバカっぽさが出るので、却下ですかね。僕は好きですけど。笑

「Geomancy(土占い)」も有名ですけど、これも実際やってることが違います…メインコンセプトは近いのかもしれませんが、パッと「地相」と紐づかないので微妙ですね。

呪術的な意味では「Sorcery」という言葉を用いても良さそうですけどね。「Time-Space Sorcery」とすると、それっぽいですが、割と願掛け的な意味合いが強くなりそうです。墓相は実際のところ「Stone Sorcery(石の魔術)」で良い気がします。

 

海外で説明するときは…

 

実際、外国人とやりとりをする中で気学を説明するときは、「like feng shui (風水のような)」と伝えるとわかってくれる場合が多いです。風水の知名度は異常なんですよね。割とどの国でも通じます。

気学のベースに風水の要素が組み込まれているので「feng shui」と言っても嘘ではないですけど、九星の要素を重視したいなら「9 Types of Divination(9つのタイプ分け占い)」のほうが伝わりやすいと思います。

最終的にいろいろ迷ったら、Kyusei Kigakuとか、Kasoとかでいいかもしれませんね。(すみません、あきらめました)

「誰に向けて表現するか」とか「どの部分を切り取るか」で変わってきますので、ご自身がしっくりくる表現を探してみてください。

 

にしけい

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西田 圭一郎

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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