抽象化は思考のパスポート・選択肢を広げて自由に思考したい

ブログの良いところは、文字通り「log(ログ)=記録」が残るところです。今まで自分が体験したことや、感じたことや考えたことがそのまま記録に残っています。いきなり「今の状態のにしけい」が出来上がったわけではなく、変遷があります。経緯があります。

さて、まずそれを踏まえた上で、今後より書いていきたいこと。日々考えていることを素直に書いていこうと思います。素直に書くというのは意外と難しいです。書きたいことを書くと、読んでくださっている方を置いてけぼりにしてしまうかもしれないからです。しかし、それは自分のエゴだし不要なことだと気づきました。

何か気づくきっかけがあったわけではないのですが、どの段階のにしけいも書きたいことを書いてきたはずなのです。どの段階の自分も「その時出せる全力」をぶつけてきた気がします。内容は読んでいる方に伝わっていないかもしれないけれど、全力で出し切って、何かに夢中になって、楽しんでいる様子をお届けすることが、このブログの意義のような気もしています。

16歳ごろに初めて作った日記サイトのタイトルも「あたって砕けろ」でした。あれから何度ぶつかって粉々に砕けたかわかりませんが、壊れるたびに少しずつ見え方や考え方が変わってきた気がします。

僕が今考えていることは、ひとつのドアから入ったら全部にアクセスできる抽象化概念です。これがうまく形成できていけばば、いろんな国や時代や地域や文化を行き来して、自由に思考できるようになります。様々なジャンルのお悩みやご相談依頼を頂きますが、「立場」や「個」というものが邪魔をしている場合も多いです。

1秒先の可能性は無限にあります。あなたは1秒後に「ぱ」と、言っているかもしれないし、「ポン!」と言ってジャンプしているかもしれません。吉野家に入っても牛丼を食べずに、カバンからたこ焼き器を取り出して「コンセントありますか?」と店員さんに質問しているかもしれません。可能性は無限に存在しています。しかし、多くの人たちがそれを制限して選択肢を減らしているようにも見えます。あえて制限されている方もいるでしょうし、選択肢を減らすように刷り込まれているものもあると思います。

しかし、本当はけっこう自由です。「わー!私たちは自由だー!」といって両腕を広げて飛び立とうとするような、極端なイメージだとやや抵抗があるので、「けっこう自由です」ぐらいにしておきます。そして、この思考により自由度を与えてくれるものが抽象化です。今の僕にとってはいろんな国や文化や思考を自由に行き来するためのパスポートのようなものになりつつあります。

なぜ抽象化がいいなと感じるかというと、より上(外)から現象や自分を見ることで「より多くのことを正解」に出来ます。懐中電灯をより上から照らすと、丸い光が大きくなっていきます。部分を見たり、条件が多い状態は、懐中電灯を地面の近くから照らしているようなもので、特定の範囲しか見えていないことになります。特定の範囲が設定されると、範囲内と範囲外という線引きが発生し、そこには「正しい」「間違い」といったものが発生してきます。懐中電灯を限りなく上から照らすと、範囲が限りなく広くなります。今までは「間違い」だったものが、「それもありだよね」という状態になります。

つまり、抽象化はより上(外)から現象を観測することで、許容範囲が広がります。許すことができれば、そこに争いや対立は起きてきません。なおかつ、思考の範囲が広がるので選択肢が広がっていきます。これまで僕はこの「選択肢の拡大」を「知識のインプット」という方法で行ってきました。もちろんこれも必要な作業だったわけですが、知識のインプットはどこまで行っても「部分」を集めることになります。

次女がYOASOBIの「アイドル」をよく歌っているのですが、この「アイドル」は何をやっているのかを抽象化していくと「○」で表現できます。○は静止状態の図になり、「動き」で表現するとしたら「凝集」という動きになります。アイドルと同じ動きをしているものはたくさんあります。親の遺伝子情報を凝集しようとする種子もそうですし、寒い日に人々がくっつきたくなる動きも同じです。

この「アイドル」の動きが何度も重なると、毒蜘蛛や毒蛇たちをひとつの壺に入れて戦わせる「蠱毒」と同じ動きになりますし、4000年前ごろメソポタミアのエル・オベイド文化に作られたトカゲの頭部をもつ母が子供を抱いた母神像を抽象化させた動きとも一致してきます。

このように、動きを抽象化していくと特定の部分から入れば、他の選択肢が生まれてきて、自由に発想することが出来ますし、全く関係のなさそうなものにもつながりを見出すことが出来ます。「動きの抽象化」はミクロもマクロも関係なくて、おそらくどの星に行ってもある程度は通じる普遍的な概念だと思います。

どうやったら人の役に立てるのか、どうしたら人々の問題は解決するのかを考えていったときに「抽象化したらいいのかも」と考えて、いろんな事物の抽象化を突き進めていった結果どうなるのか、という1つの生き方の具体例を観察して楽しんでいただければ幸いです。

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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