日々、様々なテーマを占わせていただきます。本当にみなさんが気になることは様々です。そして、国や文化が異なるとまた違ったテーマが出てきますし、過去の占例集を読むと「昔はこんなことを占ってたんだー」と感心させられることもあります。
占いが取り扱うテーマは本当に幅広いです。生存や生活に直結するテーマ(ご質問)もあれば、生存や生活とは関係がなさそうな質問もたくさんいただきます。図で表すとこういう感じになります。
僕は今後、下記のように「生活に必要なテーマ」に関する質問(現代だとお金や仕事)が少なくなっていくのではないかと考えています。
例えば、「仕事運はどうですか?」や「出世しますか?」といったご質問をいただきますが、これらは現代において「生きる上で必要な情報」だったりします。
「金運はどうですか?」「財運はどうですか?」といったご質問も、資本主義の現代では生きる上で必要な情報です。
しかし、今後「仕事」や「お金」について心配がなくなったら、人間がやることがなくなったら…
人間はどのようなことを求めるのか?
何に悩むのか?
何に価値を感じるようになるのか?
これらを考究することが、占い師として生きていく上で必要になるのではないかと考え、占いの歴史や変遷を今一度その観点から洗い直してみました。
下記の図でいうと「生存に直結しない占いのテーマ」には何が入るのか?どのように変遷しているのか?これを知ることで未来の人間が求める何かが見えてくるのではないかと考えたのです。
なぜ「占い」なのか?
占いは「時代」「地域」によって「姿形」や「手法」が変わります。「需要」に適合するようにLocalization(地域化)が起きています。淘汰されることもひとつの適合だとしたら、その変遷を追うことで特定地域・特定年代の人々が潜在的に何を求めていたかが見えてくるかもしれません。(下記は無料メルマガポン通vol.121より引用と再編した文章です)
【明日話せるプチうんちく話】西の四柱、東の気学はなぜ生まれたか?(『占いの仕組み』と『地域性』はマッチする話)
「西の四柱、東の気学」という言葉を聞いたことはありますか?
これは日本の占い業界の中ではわりと有名な話なのですが、「関西は四柱推命、関東は九星気学が流行っている」という意味です。実際に占い専門の古書店に行くと、品揃えからその違いは一目瞭然です。
どうして関東圏では「気学」が普及して、今も根強い人気をもっているかというと、それは占いの仕組みにあると思います。
九星気学の仕組みと地域性がマッチした点
①移動や引越しをすることで運気が変わるという大前提がある
→参勤交代があった時代に普及、現在も都外からの流入者が多い
②基本的に「自分の力(移動)で運気を変える」という考えが根底にある
→地方から上京してきた人たちが人付き合いをしなくても自分で運気を変えたいという需要とマッチ
(↔︎次のトピックの関西との対比が明確になっている)
③他の移動系の占いに比べてシンプルでわかりやすい(簡素化されて普及した)
→色町や繁華街の若い女性を中心に普及、人気になった
なので、総合すると「ドライだけど、誰にも頼らず自分の力で運気を変えられる」という点が、地方からの流出入が激しい東京を中心に普及・発展した…という感じでしょうか。
一方、関西圏は四柱推命が根強い人気です。
これも大阪や京都の古書店に行くと、命術(誕生日から見る占い)の本が多く、関東ほど気学の書籍が並んでいないことが多いです(関西圏はけっこう変わった本が多いです)。
四柱推命の仕組みと地域性がマッチした点
①生年月日から固定された性質・運命を読み解き、個人にフォーカスする
→移動や流動よりも、特定の場所に残り続ける地域性とマッチ。
→特に京都などでは老舗が多く、ずっと同じ場所に住み続けるため「移動の占い」は流行らない。
②人間関係によって運気や流れを変えようとする
→平安時代に普及した六壬神課も「人間関係」に特化した仕組み
→人付き合いを重視する地域性とマッチした可能性
③四柱推命は要素が多く解釈の幅が広い
→複数の選択肢から最も都合の良いものを選ぶ実用主義(ええとこどり)
→都合の悪い解釈やそれをする占い師を何度もチェンジする風潮がある(あくまで一部の人です笑)
なので、関東の「自力本願×移動」文化には九星気学がマッチし、関西の「人間関係×安定」文化には四柱推命がマッチした形になったのではないかと考察しています。
このように「占いの仕組み」から「その地域で何が求められているか」が見えてきます。時代によっても変化して、「その時代に何が求められているか」が採用されやすい占いの仕組みに反映されていることが多いです。
正直、道具やツールなら何でも良いのですが、僕はただ単に占いというツールの使い方の違いが他の人より少しだけわかるから…というだけなのですが、使われ方の違いからも「人々が潜在的に求めていること」が見えてくるかもしれません。
知りたいことは「生存に無関係な需要」
別の図にすると、下記のようになります。「占い」から人間がもつ潜在的欲求のようなものが何なのか?それはどのように変化してきたのか?そしてどう変化していくのか? これを考究したいのです。
🔍アプローチ
[占いで取り扱うテーマ] – [生存必須テーマ] = X
このXを求めることで人間が何に需要と価値を感じるかを見出すことができるのでは?
もちろん、占いのテーマだけではなくきちんとその時代や地域ごとに「生活のために必要だったこと」の変遷を知る必要があります。生きるために多くの人たちが家畜を所持する必要があった時代や地域もあれば、現代ではそうではない人たちがほとんどです。
ということで、「占いの変遷」と「経済の変遷」を同時に追いかけ、「人間は何を求めるようになるのか?」を考究する講座を開講します。
講座の詳細情報
講座日程
第1回目 2025年9月30日(火)20:00-23:00
第2回目 2025年10月28日(火)20:00-23:00
第3回目 2025年12月2日(火)20:00-23:00
第4回目 2025年12月22日(月)20:00-23:00
第5回目 2026年1月27日(火)20:00-23:00
第6回目 2025年2月17日(火)20:00-23:00
受講料と定員
98,000円(税込)
受講料は前払い一括のみ承っております。講座の途中および終了後も返金には応じておりませんので、ご了承ください。領収書や請求書などの各種書類も発行しております。お気軽にお問合せください。
オンラインではありますが、密に進めていきたいので定員はあと3名です。
受講形態
・オンライン(ZOOM)
・動画視聴
動画は基本的には何度も見直すことができますので、何度も見直して理解を深める一助になれば幸いです。
あなたはどう思いますか?
・どうして占いは生まれたの?いつごろから存在するの?
・宗教と占いってどう関係しているの?
・占いの定義って何?
・今後、人間は何を求めるようになると思いますか?
・あなたの価値は今後変化しないと言いきれますか?
こんな方におすすめ
・占いの歴史や変遷をきちんと押さえておきたい方
・自分の占いが正しいのか不安に感じている方
・占い師、カウンセラーなど人の意思決定に関わる職業の方
・投資や経営の新しい視点を求める方
・ 人類学に興味のある方
・現代社会の不確実性に向き合いたい方
・変化の激しい時代を生きる全ての方
お申し込み
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