複数の具体的事象を抽象化するとひとつの原因に収斂していくことがよくあります。これは決して占いや技術の話だけではなく「個人の問題」でも同じことが起きています。最近僕がやっているお仕事はこれに近いのかなという気がしています。ご相談を頂くなかで「バラバラに起きているように見える問題」をそれぞれ「なぜ起きるのか?」を繰り返していくとひとつの根本的原因にたどり着くことがよくあります。
例えばですけど「最近家にダニが多い」「部屋が変な匂いがする」「よくわからない毛が落ちている」「近所から苦情を言われる」といった複数の具体的事象があったとします。これらの根本的原因が何だろうと掘り下げていくと「犬を飼い始めた」ということが共通原因として浮上してくる、というような感じです。この例だと共通原因がわかりやすく「現象」と「原因」の距離が近いので推理しやすいのですが、もっと距離が離れているものもあります。
「家族の仲が悪いこと」
「変な男にひっかかってしまうこと」
「この前事故りそうになったこと」
「手の爪がガタガタになっていること」
といった「現象」は一見すると関係なさそうに見えるのですが、抽象化していくと必ず共通項があります。僕は極論主義でめんどくさがりやで飽き性なので「同じような出来事」が繰り返されるとすごくだるくなります。それが嬉しい現象ならまだしも、嫌だと思う現象ならなおさら「なんで同じことが起きるんだよ」と心が萎えてしまいます。なので、なるべく1回の対処法でより多くの問題が解決できる方法を模索しながら生きています。
ご相談の中で、この抽象化の作業を行う上で大事なことは「象意」だと思います。象意を経験的にどれだけ多くインプットするか…です。これは本を読んでもほとんど意味がなくて、いろんな方からいろんなご相談を受けるうちに「このパターンの場合はこれが強く効いてる」ということがわかってきた…という感じです。
あとは「フラット」に現象を見ていくことなのかなーと今のところ考えています。何でもつながっているように見えて実はつながっていないこともあるし、つながっていないように見えてつながっていることもあって。でも全体としてはちゃんとつながっているというか。こればかりはケースバイケースなんですけど、ご本人が「気づいていない事象」もけっこうあって。それに気づくのが僕のお仕事のような気がします。
これは超能力とか霊視とかではなくて、経験的科学とでも言いましょうか。いちおう自分の中では論理的なのですが、それは科学的ではなく経験則という感じなのです。すごく嫌らしいぐらい情報を集めていろんなパターンを想定して確認して、スクリーニングをかけて「あ、やっぱりここが原因だったか」という感じで詰めていきます。
なのでだいたい多くの悩みの原因の種類は多くなくて分類できたとしても「いくつか」という感じです。もちろんどの段階で起きている問題かによっても異なりますが、抽象化していけばいくほど「原因」はシンプルになっていきます。
というわけで、あれもこれも悩むことがあって大変!という方は、それぞれの悩みと感じるできごとがなぜ起きているのか?を考えてみてください。
あと、なぜ「それを問題だと思うか」も一緒に考えてみてください。案外問題だと思っていることは問題じゃなかったりしもします。
少しでもみなさんがテキトーにフワフワっと生きていけますように。
にしけい