オーストラリア6 メルボルン・友人夫婦と中華を頂く

メルボルンに到着して友人に会った。日本の文化が好きな友人が結婚するから、オーストラリアに来るなら日本でしか買えない茶器を買ってきて欲しいとURLが送られてきた。

カタコトの日本語で「かえますか」「もってきてください」と言われると、外国人のなりすまし詐欺にひっかかっているようで、なんかおもしろかった。リクエストされたものが「Google カード」とか「Amazonカード」とか金券の類だったら、途中で疑ったかもしれない。

リクエストされた茶器は丁寧な折り箱に入っていて、僕のリュックの60%を占めていた。壊してしまうのは申し訳ないし、今回最初にメルボルンに立ち寄ったのは友人にプレゼントを渡すためというのもある。

 

 

友人はオーストラリアで結婚していて、そのパートナーと3人で中華料理を食べに行った。日本で出発前に食べた松屋のネギ牛めしと、機内食で食べた方向性と味が定まらないスパゲティを食べてから何も食べていなかったので、おいしかった。

 

 

あ、でも友人と食事に行く前にホテルの冷蔵庫に入っていた牛乳を飲んだな。これがすごくおいしかった。お腹が空いているときに牛乳を飲むと、めちゃくちゃ美味しいことに気づいた。ニュージーランドを旅した時も感じたけど、こっちの牛乳は全体的にすごく濃厚で甘味が強い。何気ないものがおいしい。何気ないものに感動する。海外にくると「その国の当たり前」に感動する。そういうことがよくある。

友人に「最近調子はどう?」と聞くと、「じつは2週間前に家にドロボウが入りまして」とカタコトの日本語と英語を交えて話し始めた。窓を壊されて、家の中を荒らされた写真を見せてくれた。すかさず「これって、侵入されたのって北から北西?」と聞くと、友人は「(方位とか間取りは)わからない」というリアクションをした。

パートナーの方がすかさずGoogleマップで自宅を検索してくれて、「家はここで、窓はここだよ」と説明してくれた。やっぱり北北西だった。盗まれた金額なども考えると、この方位になるはずなんだよなーと思った。犯人はまだ捕まっていないと言っていたけれど、たぶんそれなりに近しい人物のやり方だなと思った。それでも友人たちは穏やかというか、にこやかだった。

「ショックだったけど、今後は家を買ってもっと高いsecurityをinstallします」と話していた。真面目な話なのに日本語と英語が混ざるとちょっとおもしろかった。パートナーの方とは初対面だったけど、ジョジョが好きということがわかり、それだけで固い握手が取り交わされた。いろんな国の人と話すと、言葉や生い立ちは違うけれど、漫画やアニメの話だけで繋がり合えることがあって、本当に日本のアニメや漫画の力は偉大だなと思う。

ドロボウが入ったのに、お会計になると「そんなの僕たちが出すよ」と言ってくれてご馳走になった。なんとなくだけど、「豊かさ」ってもっていることではなく「与えること」なんじゃないかなと思った。もっているから豊かなのではなく、与えられるから豊かなのかもしれない。もっていなくても与えることはできる。限界はあるけれど、与えることは出来る。「与える」という行動についても、今後考察のテーマになりそう。

旅は続く!

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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