タイに来ています。タイは2017年頃に他の国の若者たちと一緒にまわるアドベンチャー形式のツアー以来です。といっても、前回来た時は飛行機が遅れて、とにかく急いでホテルに向かってメンバーと合流して、ホテルで一泊したあとすぐにカンボジアに向かったので、実質タイは初めてに近いです。
最初はインドネシアのジャカルタに行こうと思っていたのですが、占ってみるとタイのほうが勢いがあったので、タイにしました。同じようなタイミングで天皇陛下皇后がジャカルタに訪問されていたので、「お、このタイミングはやっぱりこっちの方位だよね」という感じです。割とベタというか王道路線な移動です。
タイは日本から直行便で6時間ぐらいで着きます。福岡あたりからだと4時間半ぐらいになりますから、ちょっと日本に毛が生えたぐらいの距離感です。コロナのめんどくさい手続きもなくなり、入国もビザなしで出来たので、本当にゆるいなと思います。「タイに行こう」と思ったのが、前日でしたから、行き当たりばったり感がありますが、行きたくなったときが行きどきです。
というわけで気になったので、ちょっとタイに来てます。
入国はビザなくてもいけるの?
出発前に「私はビザをもってませんが何かあっても迷惑をかけません」っていう念書書かされたけど、VOAすら必要ないのね。スルーすぎてびつくり。 pic.twitter.com/Q7rGZmEYpT— にしけい (西田 圭一郎) (@nishikei_) June 20, 2023
タイは仏教国ではあるのですが、上座部仏教が主流です。日本の「誰でも念仏を唱えればOK」の大乗仏教とは違い、上座部仏教は「出家して悟りを開いた人だけ救われます」という感じです。6世紀頃に日本にも上座部仏教が入ってきていたらしいのですが、なぜか大乗仏教のほうが根付いているようです。
上座部仏教はどちらかというと自分との戦いという感じです。ベクトルが自分に向いています。過去に某宗教団体に潜入した際に体験したクンダリーニヨーガもベクトルを徹底的に自分に向ける感じでした。とはいっても、チベット仏教を曲解しまくった考えだったので、あれを仏教と結びつけるのは憚られるものがあります。
タイは微笑みの国と言われますが、近代史を見ていると意外と殺伐としたところもあります。とは言いながらも、実際に街を歩いていたらやっぱり人々はみんな穏やかな雰囲気です。インドやエジプトと違って客引きもほとんどいませんし、道を尋ねるときちんと対応してくれます。
タイでは王室に占星術がいたり、王家が占星術協会や講座を発足していたりと、結構星占いに熱が入っています。なので、タイ人に「タイで占いってどうなの?」と聞くと多くが「ホロスコープ?」と返ってきます。あとはタイ独自の数秘術と、曜日占い、干支占いあたりが主流で、手相とか人相はややおまけという感じです。
こっちにいる間に、もうちょっとバンコクの占い事情を調べていきますけど、若い世代の間ではネット占いが流行っているらしく、Pantip.comとかFacebookで皆さん情報を集めるらしいです。10-20代だとtiktokで毎日占いをするらしく、よりライトでポップな感じになっているようです。
「占いしめしめ」にも書きましたが、比較的平和な世界になるとこういう感じの占いの使われ方になります。気候的に安定して災害が少ないと「人間同士の戦い」が起きてきます。日本でも人間同士の戦いは起きているのですが、災害大国なので、歴史的に見ると自然との戦いが主流です。
タイは日本に比べると果物や農作物が豊富です。気候も温暖ですし、日本に比べると自然との戦いはそこまで気にしなくてよさそうです。(もちろん洪水とか河川の氾濫とかはありますけど)
自然環境が過酷すぎたら上座部仏教のような「自分に厳しく生きる」という教えは成立するのでしょうか。これまで築き上げたものが災害で一瞬で崩れ去ってしまう。そういうきつい状況で、さらに自分に厳しくすることができるのでしょうか。修行や苦行というのはある程度余裕がないと出来ません。
タイは日本に比べると災害や気候の面で余裕があるのかもしれません。占いと宗教と文化。どう絡み合って「今の形」が出来ているのかを考えるのは非常に面白いですね。
同じ仏教国ということで、タイのお墓も見ていこうと思います。僕がやっていることは国や文化が変わったら通用しないのかもしれない…そう思うとまだまだ普遍的な技術には到達できていないなぁとしみじみ感じました。限定されているからこそできていた。しかし、それをまた打ち破る時が来ているようにも感じます。僕は今以上に目に見えないものを見ていく必要がありそうです。
にしけい