【手相占いの使い方より】定型文アウトプット型の記憶容量不足問題

手相占いの使い方」からの抜粋記事です。

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パソコンやスマホに「定型文」を登録できるじゃないですか。占いでも「定型文」を作っている人がいます。「この手相だったらAと言う」「線がBだったらCと伝える」といった具合に、「AならB」という構文としてインプットされていることが多いです。人間の記憶力には限界がありますから、定型文をたくさんインプットして正確に記憶しようとしてもどんどん忘れていきます。

定型文をインプットして、それをただただアウトプットしている手相占い師さんがけっこういますけど、これけっこうキツイはずですよ。定型文占い師は特定の場所で複数の人たちを占うとまず高確率でボロが出ます。同じような文言でしゃべっているので「あれ?私も今の会社を辞めて占い師になったほうがいいって言われたよ?」といった卒業証書授与式のような「以下同文」がバレてしまうことがあります。インプットしている定型文の種類が少ないと、AさんにもBさんにもCさんにも「同じ言葉」を使ってしまいます。

「なぜその場に集まっているか」も鑑みるという項目でも書いていますが、類は友を呼ぶなので「似た性質をもった人」が集まりやすいんですね。それゆえ「手相も似ている…」ということになりやすいです。これは冒頭のほうでも説明したように「手相を見れば全部わかる」という仕組みが原因になっているんですね。占的がなくても「手を見れば全部わかるんでしょ?」という前提でお客さんがきていて、そこで素直に「そういうわけじゃないんですよ」と言えればいいのですが、占い師自身も「手を見れば全部わかるはずだ」と思い込んでいたり、そう豪語していると自分で自分の首を締めるように「手を見ただけで何かをしゃべらなきゃいけない」という状況に陥ります。

定型文占い師の特徴として、手を見てまくしたてるようにインプットしてあった定型文をワーッと話し始めます。手の持ち主に質問や意見を挟み込まれないように、隙を与えないようにしゃべり続けようとします。何度も言うように「手相を見ればすべてわかる」という信仰があり、その思い込みが崩れない限り定型文占い師は卒業できません。あとはワーッとしゃべる人は相手に反論や意見の余地を与えたくないわけですから、精神的に余裕がなく、新しいものを受け入れる柔軟性に欠ける場合が多いです。つまり「頭が固い」「意固地になっている」といえます。

手相占いを勉強したてのころは、この定型文が数パターンしかインプットされていない場合が多く、手相を見て覚えたことを間違いないように話すだけでも精一杯という感じになりやすいです。正直これは「最初の頃」は誰もが通りやすい道なのでそこまで問題はありません。しかし、問題はやはりこれをずっと続けていることです。定型文を記憶してそれをただアウトプットすることに頼っていると、鑑定人数が増えるたびに「以下同文って言われた!」と気づかれる確率が高くなる上に、記憶力は鈍っていく一方なので、ジリ貧になっていきます。定型文手相占い師の圧倒的な弱点は「リピーター」です。

手相が短期間で劇的に変化していれば「前と違うこと」をアウトプットできるのですが、短期間で手相が変わったように見えることは少ないです。以前来てくれたお客さんの手相をメモしたり記憶していれば「違い」に気づけるかもしれませんが、気付けないぐらい変化していないこともあり、そうなると「以前来た時と同じこと」を話すか、そうならないように必死になって冷や汗をかいたりする。そういうキツイ状況が続くようになります。定型文占い師のフェーズを経験したことがあるだけに、思い出しただけで、冷や汗が出てきます。

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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