「欲しい」という気持ちが強まると「足りない自分」という思い込みが強く固定される

あなたの「欲しいもの」や「得たい状況」はどのようなものですか?

「欲しい」という気持ちはどこから来るのか考えた時に、そのベースには「足りない」があります。

お金が欲しいと考えている人は、根底に「お金が足りない」という認識があります。

恋人が欲しいと考えている人は、それが自分には足りないという認識があります。

「欲しい」という気持ちは、「足りない」という気持ちに比例します。

そのため「欲しい、欲しい」「ちょうだい、ちょうだい」という状態は、自分の中の足りないものに強く意識が向いている状態と言えます。

歩く時。片足を前に出します。その足に合わせて反対の足も距離を縮めます。足同士が離れて、近づいて、重なって、また離れて…を繰り返しながら歩いていきます。

進むためには足同士の距離が近づく必要があります。片足を前に出しただけでは進みません。必ず「縮む力」が必要になります。

「足りる」というのは「空間的に満ちた状態」です。隙間がなくぴったりと埋められている。足同士が距離を縮め、ぴったりとくっつくように、1ヶ所に隙間なく集まっている状態に似ています。

「足りない」と感じているとき。それは足同士が遠く離れているように、意識が遠くに向いています。自分から離れているのです。

つまり、「欲しい」という気持ちが強いときは、現実や自分ではないどこか遠くに意識が向いているのです。現実ではなく幻想や妄想に浸っている状態なのです。

欲しいと思っていたモノや状況が手に入ったとしても、その欲しいという気持ち自体が幻想や妄想なので、次から次へと「足りない、欲しい」という状態が続きます。飲んでも飲んでも渇きが満たされません。

「欲しい」と強く願っている状態は、自分から遠く離れたところに意識が向いているので、この状態が続いていると簡単に「足元」をすくわれます。

足と足がぴったりとくっついていれば、足元をすくわれても転ぶことはありません。しかし、両足が離れている状態だと簡単にコロッと転倒してしまいます。

「欲しい」「手に入れたい」「得たい」という気持ちがどこからくるのか。「足りない」と感じている部分は何なのか。

「足りない」部分に強烈に意識が向くと、人は武力行使や強引な手法に乗り出します。

多くの人たちが「得をしたい」と考えています。「得をしたい」というのは「少しでも多く得たい」という状態です。しかし、得をしたいという気持ちが強くなればなるほど「足りない自分」を強く印象付けます。

つまり、「得をしたい」「欲しい」という気持ちが強まると、「足りない自分」という思い込みが強く固定されるのです。足りない自分を強くイメージするので、足りない自分が現実化します。

「お金が欲しい」
「お客さんを集めたい」
「人気を集めたい」
「家が欲しい」
「新作のあれが欲しい」

それを欲すれば欲するほど、それをもっていない自分を強くイメージすることになります。引き寄せの法則というものがありますが、欲しいものを意識すればするほど持っていない自分を引き寄せるので、やり方を間違えると逆効果になります。

あなたが欲しいものは何ですか?なぜそれを欲するのでしょうか?

本当にあなたはそれが足りていないのでしょうか?過去にも同じようなものを欲していなかったでしょうか?

今一度、あなたの「欲しい」を見つめ直してみてもいいのかもしれませんね。

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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