どこまでいっても「独」も「特」も無いので諦めて混沌を受け入れましょう

 

「独」単独・孤独・独身・独断・独居・独り

「特」特別・特殊・特異的・奇特・特技

 

「独」も「特」も幻です。「虚」です。

「孤独を感じる?」「孤立する?」「私は特別?」「特殊な人?」

そういう状況になるほうが無理なんですね。

 

人間の皮膚にはダニや虫がいます。体内には菌やウイルスがいます。

最近読んだ寄生虫の本によると「寄生虫の中には必ず寄生虫がいる」そうです。寄生虫の無限ループです。

僕の体もあなたの体も「何」で出来ているんでしょうか。どこまでが「あなた」なのでしょうか。

どこまでいっても「独り」にはなれません。個人商店ではなくイオンのような複合型商業施設なのです。

イオンはイオンという会社だけでは成り立ちません。いろんな専門店や飲食店や清掃業者やたくさんの「イオン以外の人たち」があってはじめてイオンが成り立ちます。

どこまでいっても複合的で「あなた」という「線引き」は勝手に意識が思い込んでいるだけです。

有象無象の生命体がひとつに集合してあなたを形成している時点で、あなたは混沌で出来ているわけです。

 

そして、どこまでいっても社会や自然サイクルの中の一部です。あなたが着ている服も、食べているものも、有象無象たちが集合している場で営みが起きているから、享受することができます。

僕もあなたも会社、社会、街、地球に寄生している寄生虫なんですね。その地球も太陽や宇宙に寄生しています。

そう考えると、あなたが「肉体」だと認識しているものも、あなたが「自分の意志だ」とか「自分の手柄だ」とか「自分のせいだ」と認識しているものも、お門違いすぎるということなのです。

あなたが「孤独で寂しいわ」と言っても、意識が勝手に作り出している幻想で、実際は「有象無象の中で生きている」わけですから、どこまでいっても「独り」になれません。「私はひとりぼっちだ」なんてぼやいても寄生虫たちが「何言ってんだ、俺たちがいるじゃん」と笑っていますよ。

あなたが「自分は特別な人間だ」と主張しても、あなたが昨日食べた食べ物の亡霊たちに「私たちを食べて生きてるくせに笑っちゃいますわ、シャシャシャシャシャ」と言われますよ。あなたが着ている服を作っている糸やプラスチックたち、それを作った職人たち、それを運んだ人たちの亡霊(?)が「私たちが作ったものに囲まれてるじゃん」と笑っていますよ。

「寂しい」とか「自分はすごい」とか「自分のせいだ」と考えている状態というのは自分の意識が過剰になっている、つまり「自意識過剰」な状態なんですね。

何かひとつの要素のせい、何かひとつの要素のおかげ、ということはないんです。

日焼けで剥け落ちる皮たちを眺めながら、改めて「自分はどこまでが自分なのか」を考えていましたが、飽きてやめました。

あんまり意味とか意義とか考えても意味ないんですよね。自分自体が混沌なんだから、混沌(イレギュラー)に巻き込まれても波と波がぶつかってひとつになるようなもんなんですね。

汚れ者同士仲良くしましょうよ。

無気力相撲 にしけい

 

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書いている

西田 圭一郎

1987年富山市生まれ。工学修士。 商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。黒も好きです。どの国に行ってもスチューデント扱いされます。詳しくはこちらから。

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