僕が素人キャバクラで働いていたときの話

 

どうも、にしけい(@nishikei_)です。

もう2,3年前になりますが

素人キャバクラで働いていたときの話をします。

 

 

僕は名古屋の栄のとある素人キャバクラで3ヵ月ぐらい働いていました。

 

 

顔も対応も塩系の僕は

接客経験・接客スキルなどはほとんどなく

「接客」と言えるものと言えば、ブックオフや地元スーパーのレジぐらいでした。

 

お酒に酔ったお客さんの相手や、料理を運ぶなんて経験もない僕が

なぜ素人キャバクラで働いていたのか。お金をもらえていたのか。

 

欲望の輪廻

 

僕は店長さんに

「なぜ素人キャバクラをやっているんですか?」と質問したことがあります。

 

その答えは

普通のキャバクラ、ホステス、風俗…と夜遊びを一通り嗜んだ男性は

プロの女性に飽きてしまい、最終的には「素人」を求めるようになるんだよ

 

というものでした。

 

なるほど…夜の街にも輪廻転生が存在するのか…

地球が1年かけて太陽のまわりをまわる…

人間の欲望の中にも宇宙の自己相似性(ミクロコスモス)を感じながらも

 

このお店になぜ僕は呼ばれたのかを質問してみました。

 

 

僕はエサのエサのエサ

 

 

「素人」キャバクラというだけあって

この店はプロではない素人の女性が集まることをウリにしています。

素人の女の子=普通の女の子=野生の女の子 なわけです。

 

男性客はこの野生の女の子との出会いやおしゃべりを楽しみにきています。

 

この「素人の女の子」がお店に集まらないと

男性客はお店に来ませんし、お店側も儲かりません。

 

つまり、お店側は「素人の女の子」を集めなくてはなりません。

 

魚釣りで言うと、ミミズやイソメやゴカイといった釣り餌が女の子

そこに寄ってくる魚が男性客にあたります。

 

お店側はミミズやイソメの調達に「多少」お金を使っているらしいのですが

それでもやっぱりなかなかミミズが集まらないということで、僕が呼ばれたわけです。

 

 

そうなんです「女の子=占いが好き」ということで

占い師を呼べば、女の子もお店に集まる

つまり、僕は魚を釣る為のミミズを集めるためのエサとして雇われたわけです…。

 

お店側から見たら、エサ(魚)のエサ(ミミズ)のエサという立ち位置になります。

 

ミミズは土をムシャムシャ食べるわけですから

僕はこのお店の中では

ミミズが食べるための“腐葉土ポジション” として働いていたのです。

 

エサのエサのエサは時給1500円

 

 

サラリーマンの仕事もしておりましたので

17:30の定時が終り、着替えてすぐに名古屋栄の繁華街へ繰り出すという日々でした。

 

サラリーマンの営業時間と仕事時間がカブらないので

働きづめとは言いながらも、好都合でした。

 

素人キャバクラで腐葉土(占い師)として働いていたころ

僕のギャラは時給1500円でした。

 

店長の思惑通り、結構女の子が集まったようで週1回ぐらいの頻度で

3ヵ月間呼んでもらっていましたが

途中でお店が閉店となったため、最後の月のギャラがもらえずタダ働きとなりました。

(あとで確認したら、何事もなかったかのようにお店を再開していました)

 

女の子はみんな女優

 

短い間でしたが、僕としては面白い世界が見られました。

素人キャバクラのキャストの女の子たちは

大学生・看護師・介護士をやっていたり、ちょっとしたモデルをやってる女の子もいました。

 

“素人”とは言え、女の子はみんな女優です。

テーブルで酔っ払って態度が大きくなった男性客の対応も

それなりにこなせてしまいます。

 

「え〜!○○さんみたいな人タイプです〜!なんで彼女いないんですか〜!」

黄色い声で男性客をヨイショしていた女の子が

占いに来たらドスをきかせた声で

「私はいつになったら結婚できる?相手はお金もってる?」

なんて聞いてくるんですからね。

やっぱりXX遺伝子は強いです。たくましいです。

僕のXY遺伝子のYは「弱い」のYなんじゃないかと思えてくるぐらいでした。

 

「それにしても本当に夜の街は欲深い人たちが集まるんだなあ」と

小学生の夏休みの絵日記みたいな気もちを携えながら手相を見ていましたが

夜の世界って悩みが多い人たちがいっぱいいるからなあ。

占い師みたいな「相談できる他人」は夜の世界でこそ必要だと思うんですよね。

 

ある意味、本当に占い師って「腐葉土」ポジション

食物連鎖でいう「分解者」役だと思います。

表には出ないけど、こっそり人々の老廃物(悩み)を分解する。

占い師の本来のお仕事は、そんなお仕事だと思います。

 

最近は夜の9時を過ぎると眠くなって

12時には泥のように寝ちゃうから”腐葉土のお仕事”はちょっと難しそうですけど

夢占いを体得すれば、寝てても占えるかもしれない。

 

夢見る腐葉土 にしけい

 

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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