枠の外に出るためには「無視」が必要

「無視する」と「無視しようとする」は違います。

例えば、甲子園の決勝戦9回裏でピッチャーが声援ひとつひとつに反応して、返事をするでしょうか。そんなことはしません。ありあらゆる意識がこれから投げる一球に集中していると、結果的にひとつひとつの声援を「無視する」ことになります。でも、これは無視しようとしているわけではありません。

いじめで特定の誰かを無視するのは、無視しようとしています。意識的・意図的です。なので「無視する」と「無視しようとする」は違います。

最近、僕が占いの中で感じているのは、「無視」の重要性です。見ようとすると、分かろうとすると、枠の中の情報しか見えなくなります。占い師が囚われるわけですね。どんな術を使うだとか、間違えないようにするだとか、自分の立場を守ろうとするとか、そういったエゴがあると、どうしても視野が狭くて遠くを見通せなくなるんですね。

頭の中という枠の中から情報を引き出そうとするから、使い回しや自分が気持ちよくなるための言葉が出てくるんですね。相談者の方は占術とか占い師側のこだわりはどうだっていいんです。遠くにある何かを知りたいわけです。そのためにはどうしても「無視」という領域に到達する必要があります。目先の小事への執着があると、枠を出られなくなるんですね。

常識とか、既存の知識とか、誰かの成功例とか、そういったものはどうだっていいんです。そういったものを無視してはじめて見えるものがあります。無視することは突き抜けることだし、突き抜けることは自分を壊して柔軟になることなんです。さまざまな固定観念やエゴを無視するためのツールのひとつが占いだと思いますし、その占い自体にこだわる必要はないんです。

「術」というものは「特定のルートに従うこと」を指しますが、枠を出るためには最終的に「術」すら不要と言えます。

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山生まれ。19歳から手相占いを独学で始める。化学系工学修士。商社での開発営業職を経て占いを生業に独立。専門分野は手相・易・気学・家相・風水・墓相など。著書50冊以上、世界15カ国での実占経験。三児の父。

感謝の気持ちを込めて全国47都道府県で無料鑑定会を行います。ささやかながらお店や施設の宣伝もさせていただきます。

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