最近…というよりも占いをしていると「お仕事」の相談が多いので、今日は働き方のお話。
いたるところで言われる「生涯の給料日の回数の話」
お金関係のセミナーとか保険屋さんにも聞かれた「あなたの給料はあと何回?」というお話。
今現在30歳として60歳が定年だったとします。
あと30年間働いた場合、あなたの給料日は12回/年×30年/人生=360回
ボーナスを抜きにして普通に働いていたらあと360回しかお金を支給される機会はないというお話です。
どの程度の月給で、どの程度の生活水準にするかはわかりませんが、仮に年収が450万円だった場合生涯獲得賃金は1億3500万円となります。
子どもの養育費に1人あたり4000万円かかると言われますから、僕は2人子どもがいるので手元に残るお金は5500万円。
なんだ意外と残るじゃないかと思いきや、家賃や食費など生活費で月々12万ぐらい使っているので30年で4320万円、残り1180万円。
月々3.2万円ぐらいはお小遣いとしてもらえる計算になります。
これが高いと感じるか安いと感じるかは個人差がありますが、にしけい家ではとっくの昔から「お小遣い制」はありません。
サラリーマンの給料全部+αを家計に入れていますから、自分が使いたいお金は自分で稼ぎ出すしかありません。
それでも、僕は好きな本を好きなだけ買って読んでいますし、毎年どこか海外に行っています。
当然ながらこれは今や本業になっている占いやいろんなお仕事をしているからです。
入社直後に言われたショッキングな言葉
僕は大学院を卒業してすぐに今の会社に入社しました。
社会人の右も左も分からなかった僕は、入社直後に上司から驚くべき言葉をもらいました。
「この会社がいつまでもあるとは限らないから、準備しておけよ」
「サラリーマン=一生同じ会社で働く」という固定観念をもっていた自分にとってはとてもショッキングな言葉でした。今思えばとてもありがたいし、普通なんですが。
こういう観念をもっている人ってまだまだ結構たくさんいると思います。
自分と会社を結ぶものは契約書という紙切れ1枚で、確かに紙切れ1枚でここまで守ってくれることはすごいのですが、逆にいうと紙切れ1枚がなくなれば安定な生活は一瞬にして吹き飛ぶというわけです。
僕は入社直後に言われショックを受けながらも、すぐに上述したような生涯賃金をExcelを使って計算し始めました。
計算結果から「人生おもしろくない」という答えが
Excelではじき出した答えは、非常に残酷でした。
すごく漠然となのですが、働き始めて5年後には貯金を1000万円貯めようとしていました。結婚とか家を買うとするとこれぐらい必要かな…という程で計算し始めました。
先輩社員に給料を聞いて「この年齢だとこれぐらい」という推量で計算しましたが、この目標を達成するためにはかなり切り詰めた節約をしなくてはならなくなり
思考が矮小になり脳みそが委縮して、自分の人生が陳腐になっていくような感覚に陥りました。
単純にこのままでは自分の人生が「わくわくしない」「おもしろくなかった」のです。
どうやったらおもしろくなるか
この計算結果から、どうやってお金を稼ぐかを考えるようになり、いろんなセミナーや交流会に顔を出すようになりました。
ネットワークビジネスの勧誘もありましたが、サラリーマンの仕事と同じように「モノを売る」という仕事はカブるということでやりませんでした。
資産運用や株の話もありましたが、人と同じことをするのはおもしろくないので全く興味が湧きませんでした。
しかし、こういったセミナーに参加すると毎回のように言われるセリフがあって
5個仕事をすれば、給料日は5倍の1800回になり、ほぼ毎週給料日。
というセリフでした。これは確かに一理あるなと考え何か「副業」を始めようと考えました。
副業バレしないかビクビク期
副業で占い師を始めました。もともと占いが好きだったのもありますが。
最初は所得税がかからない範囲ということで1件500円ぐらいで始めたのですが、ビクビクしていました。
「会社にバレたらどうしよう」という恐怖感でした。
しかし、これは一瞬にして消え去りました。
会社の就業規則を熟読した結果、僕の会社は「副業を禁止していない」ことが分かりました。「罰則」まで書かれていないということは「実質副業OK」でルールに抜け道があることが分かりました。
そもそも社内で情報収集した結果、意外と副業をしている人がたくさんいました。あとは税金さえきちんと納めていれば大丈夫というわけです。
僕は入社してから1年目の秋ぐらいに1度転職活動をしました。
営業職と研究職で2社内定を頂いていたのですが「副業できますか?」という質問をしたところ2社とも「ダメ」という回答が返ってきたため内定を辞退し、今に至ります。
副業を禁止する理由
副業解禁と銘打って発売されたWedge9月号の特集では様々な副業のメリットが紹介されていました。
その中で逆に「なぜ副業を禁止するのか?」という理由についても言及されていました。
理由は
1. 本業がおろそかになるから。
2. 技術や知識の外部漏洩につながる可能性があるから。
この2点です。
どちらも会社としては抑止策を講じることができるはずです。
1については既に「社員の評価・査定」というものはどの会社も行っているはずですから、仕事がおろそかになればそれだけ給与が下がる仕組みが出来ていれば自分も会社も文句は言えないわけです。
2についても秘密保持の契約や法的手段を講ずるという旨を記載した契約書などを書かせることで漏洩後の損失を漏洩者に負わせることは出来るはずです。
もちろん覆水盆に返らずですから賠償問題では済まされないほどの損失を被ることもあるかもしれませんが。
逆に言うと、そのような特殊な技術や情報を扱う仕事ではない限り「副業をOKにしない」理由は見当たらないということです。
むしろ、会社側が死ぬまで自分と家族のめんどうを見てくれるという確約書でもない限り、「副業禁止な会社」に属しながら働くということは今のご時世だと逆にリスキーだというわけです。
百姓から万姓へ
伊藤洋志さんの「ナリワイをつくる」という本に「百姓の本来の意味」の説明がありました。
現在「百姓」は農家というニュアンスが強いのですが、その昔農家は農業だけでは食べていけなかったため、ワラジを編んだり、刀を作ったり、家を建てたり…と複数の副業をしていたそうです。
百個の仕事…百個の顔…つまり百個の名前をもつ…というニュアンスで「百姓」と呼称され、多くの人が「何でも屋」に近い労働形態だったと言われています。
江戸時代や明治時代で「百姓」なら、これだけ多様化した時代なら「万姓」が出てきてもおかしくないと思います。
1日1個違う仕事を始められたら、27年間で万姓になれる計算になります。
そこまで個数にこだわらなくてもいいのですが、それぐらい多様性をもって働いてもいいんじゃないかと思うのです。
6足目のワラジ探し
今では占い師が本業で、サラリーマンが副業なんじゃないかと思いますが…1年半前から始めた占い教室もありがたいことに今では立派なナリワイになりつつあります。
実はこれら以外にも、音響のアルバイトや物販なんかでもわずかながら収入を得ています。
「二足のワラジを履く」という言葉がありますが、占術研究家、講師、サラリーマン、音響、物販に続く6足目のワラジとなるお仕事を現在急ピッチで作ろうと種まきしまくっています。
過去に植物販売や美少女アイドルもやっていましたが、これはまだ「ナリワイ」と言えるには程遠いと言えますので、違うベクトルのことを模索しております。
占い師の派遣紹介や占い図書館もまだ趣味の領域ですが、これらも将来的にはナリワイになる可能性が十分にありますし、他にもこっそりまいている種が発芽しそうでワクワクしてしょうがないです。
休みはないけど、つらくない
これだけワラジを履いていると正直「何もない日」はほぼありません。
平日も土日も朝から晩まで何かしら仕事をしていますから、今年は何も無い「本当の休み」と言える日は海外旅行を除くと3日ぐらいしかありませんでした。
たぶんこの調子でいくと年間を通して「休み」と言える日は5日あればいいところでしょう。そんなことを聞くと「働きすぎじゃないの?」「大丈夫なの?」と思われるかもしれません。
しかし、僕としてはそこまで「働いている」という気がありません。
というより「働かされていない」から、全く苦にはならないのです。
「無理しない」が継続力を生み出す
僕は妻に話しました。
自分がやりたくない仕事を無理やり続けて精神を病んで体調を崩してしまうことの方が、家族全体の危機につながる。
僕はやりたくないことはたぶん続かないから、極力その時間を減らす働き方をしたい
働く理由のほぼ第1位に「自分の生活のため」があるはずなんです。それを脅かしてまで働いていては本末転倒です。
何をやるにもある程度の「継続」が必要です。
「長く働き続ける」ためには忍耐ではなく工夫が必要だと思います。
好きなことだと全く苦になりません。休みが全くなくても苦労せず継続可能なのです。
趣味でも何でもいいので続けていると「いつの間にか」仕事になります。
「やりたいこと」が見つかると強い
さて、ここまで読んで「複業やろうかな」と考え始めた人がいるかもしれません。
しかし「副業やるぞ!」と意気込んで起業セミナーに行ったり高額なビジネステキストを買ったり、資格取得の勉強を始める人がいます。
過去の僕も何度か大枚をはたいてセミナーに行ったり、参考書を買いまくった時期がありますが、結論から言うと「やりたいと思わないもの」「続かないもの」がほとんどでした。
副業を始めたい人は、「自分がやりたいこと」を見つけた方が近道だと思います。
セミナーを受講したり、資格取得の勉強に励んだりしても、続かないことは致命的です。その仕事との波長が合っていないことになります。
興味がないことをやろうとするほど苦痛な時間はありません。これは好きじゃない相手との結婚と同義であり、指示されやりたくもない仕事を続けるサラリーマンと何ら変わりません。
そんなワラジはさっさと脱いで、裸足になったほうがよっぽど楽です。
まとめると
・副業は意外とビクビクしなくてもいい
・これからは複業、万姓時代がくる
・好きな仕事は休みがなくても続く
・やりたいことは「やっちゃうこと」の中にある
こんな感じです!
さてと、種まき種まき♪
にしけい