家相を見る最大の目的は「長く快適に暮らし続けること」(家相・地相の考え方1)

家相や地相を見させて頂く中で、僕がもっとも重要だと考えているのは「長く快適に暮らし続けられるかどうか」です。事務所や店舗でも同じことが言えるのですが、住居の場合は特に重要です。家相や地相は非科学的と言われますが、もともとは「定住の最適化」を目的に生まれたライフハック(生活の知恵)です。風水と家相が比べられることが多いのですが、目的や住む地域に合わせてローカライズされているので、本来は優劣はありません。家相も風水も時代錯誤・文化錯誤が生じているので、現代でそれを用いるに使用者に柔軟な姿勢が求められます。

建築学・住居学・環境工学などの分野では再現性が求められます。これらに比べると家相は再現性には欠けるため学問に昇華することはありませんが、経験則的に現代でも役に立つ要素があります。家相や風水に則って家を選ぶことは現実的には難しいです。正直、完璧な家はありません。しかし、その家と人の相性を知ることで、その人が長くその家に住み続けることが出来るかを推測することが出来ます。この相性を見る際に、一般的には生年月日を用いる場合が多いのですが、僕は生年月日は見ずに現象の観察を重視しています。

例えば、僕は「車の運転と相性が悪い」です。なぜかというと運転している時間に対して、ぶつけたり、小さな事故を起こす頻度が多いからです。そのため、僕は「車の運転」という場とは相性が悪く、長時間の運転には適さない人物と言えます。こうした相性は「過去のちょっとした出来事」や「普段の振る舞い」を観察していると現象として表れてきます。生年月日というバーチャルな情報ではなく、実際の現象を観察しながら相性を見ています。Aという場にいたときにBという現象が起きた。これを自分なりにデータとして蓄積して経験的に「人と家の相性」を見ています。

同じ家族でもその家との相性の良し悪しは異なります。その違いが分かれば、誰がその土地・家に長く住み続けることができるかが分かってきます。こうした違いから、「その家に住む人の中で誰を優先的に家を作るか」が自ずと分かってきます。もちろんそこに住む人誰もが快適に長く住み続けられる家を作ることが目的なのですが、引越し・増築・リフォーム・売却・相続などを考える上で、「場と人の相性」は非常に役に立ちます。

また、基本的には「未来にどのようなことが起きるのか」を考えるのが占いの機能のひとつでもあります。占いを用いなくても、多くの人たちが「予想」がつきます。家を建てることに携わられているプロの方々なら尚更分かるはずです。「この人はこの家に住むとこういう風になりそうだな」ということがある程度わかるはずです。占いはその予想に+αして、もう少し先の未来を見るようなイメージです。少し先にどうなるかが分かっていると、住居をどうしていくかという見通しが立てやすくなります。これも非科学的ではありますが、通常の予想とは違った角度から経験則的に見通しを立てていきます。なので、僕が吉凶を定めるよりも「この先どうなりそうか」という情報を踏まえて、依頼者(施主)の方がどう住居と向き合っていくかが大事だと考えています。

家を買うとなると決断する場面がたくさん出てきます。注文住宅となると尚更です。重要なことだけれど、判断するための材料や経験が少ない方が多いです。決断や判断にはエネルギーを使います。自分で決めていくことが楽しい人、得意な人もいます。しかし、そうではない人にとって住居にまつわる決断を立て続けに求められると、疲弊してしまいます。そういったときに、決断をサポートするような情報を提供するのも僕の役目です。

時にはご夫婦の口論を諌めたり、親戚同士の口論をなだめたりすることもあります。他人で部外者だからこそ出来るお仕事だと思いますし、家相や占いの考え方を施主や設計士の方に押し付けるというのはもっての外だと思います。家相を研究しているからこそ、それにとらわれて局所的・限定的にならないように配慮する必要があると思います。家を建てるときの主役はあくまで施主(依頼者)の方です。その主役を付かず離れず、陰ながらサポートする。そして、何度も申し上げますが、その最大の目的は「長く快適に暮らし続けること」です。

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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