起源・元祖・流派・始祖・オリジナルって何なの?

なんかいちおう本を出すときにタイトルとかつけるんですけど、正直タイトルつけなくていいと思ってるんですよね。「この手相の見方ってにしけいさんが考えたんですか?」とか「にしけいさんが思いついたんですか?」といったご質問をいただきますが、答えはNOですね。いろんな本を読んだり、いろんな人たちの意見を聞いたり、自分でデータを取ってみて「こんな感じでも使える?」という感じでまとめてます。自分でデータを取ったと偉そうなことを言っていますが、データを取る対象が違ったら捨てられていた考えかもしれませんから、正直これもどこまで僕自身が寄与しているかわからないんですね。

占いも流派・元祖・起源・始祖とか「自分だけの見方」を主張するものがあるんですけど、なんというかそこまでに至るまで他者からの影響や知識を全く受けなかったかというとそうじゃないはずなんですよね。サッカーとかのトーナメントみたいな感じで、いちおう形式上トーナメントで勝ち残った人が優勝するわけですが、それまでの試合を作ってきた(結果上)負けたチームも「優勝するチームを作る要因」になっていますよね。だから、俺が優勝だー!と喜ぶのはいいんですけど、やっぱりスポーツには参加者全員を讃える考えが根底にあって欲しいなと僕は願っています。

これと同じように「自分の意見」というのはどこまで言っても曖昧なんですよね。

 

自分の意思でワクチンを打つ、打たないと決めたと思っている人も実はいろんな他者からの影響を受けていると思うんです。結果として打つ・打たないというものがあるわけですが、その行動に至った背景があるわけです。どうしてもこの背景とか参考文献的なものを排除した議論がされちゃうと、人々の分離や対立が起きちゃうんですね。あえて意図的にこのバックグラウンドを排除しちゃう人や媒体もありますけど、それにも背景があるわけですからなんとも言えないんですよね。

 

別れたパートナーは悪者?

 

幸運にも過去にいろんな人たちとお付き合いさせていただける機会があったのですが、相手はどう思っているかわかりませんが、別れた恋人たちが「悪い人たちだった」とは全く思えないんですね。迷惑かけてすいませんでした…とは思いますけど、相手のせいで自分はだめになったとかあんまり思わないんですよね。

「あいつは悪魔のようなヤツだった」という風に、過去の交際相手を完全否定する人もいますけど、なんかそう言い切れるのってすごいなって思うんですよね。とは言いながらもそれ自体も悪いとか良いとも言い切れなくて。やっぱり割り切ることで前に進めたり、切り捨てることで今の自分がある人もいると思うんですよね。分断に至った背景を知ったらそれはそれで納得できるものもあるし、相手にもそれなりに背景がある。

そういうことを考えていくと「自分がやった」とか「自分の意思です」といった「確かなもの」ってないんじゃないかとさえ思えてきます。「我思う故に我あり」という言葉もありますが、思っていると思い込んでいるけど、思わされているかもしれないわけです。

そうなってくると「これは私が確立した!」と声高らかに主張できることってほとんどなくなるんですね。「占い」という定義すら僕はかなり曖昧だと思っていますし、調べれば調べるほど「どこで生まれたか」とか「誰が思いついたか」というのはわからなくなるんですね。同時多発的に発生していることもあるし、文化や考えが混ざりあったり、線引きって本当に難しいんですね。だから「言ったもん勝ち」みたいなところがあるんですけど、僕は「それを言う人はどういう背景を持った人なのだろう」と考えると、どうなんだろうかと思ったりもするわけです。何かを恐れている人ほど、何かを失いたくない人ほど主張したがるんじゃないかなと思ったりもするわけです。でも、そこに至った背景があるわけで、丁寧な話し合いや対話ができたらいいなと思う反面、時間って有限だもんな…としょうがないかなと思ってしまう部分もあります。

何が言いたいかというと、イライラしたときとか、うまくいかないときって極太の境界線が引かれがちだったりするので、ちょっと薄くしてみてもいいのかなと思います。「こっちは良くて、こっちは悪い」から「こっちは良さげで、こっちはちょっと良さげじゃない」ぐらいの曖昧さを残してみるといいんじゃないかなと思います。

まぁーこんな聖人君子みたいなこと言ってますけど、Wi-fiがつながらないとイライラしますし、おしっこが漏れそうなときは焦るし、電子レンジで冷凍焼きおにぎりをチンしたら温度がムラムラだったりするとへこみますし、育ち盛り子どもたちが食べ盛りになったときの食費のことを考えるとゾッとしますし、日々そんな感じっす。笑


にしけい

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

小学生でもすぐに読める風水・地相・家相の本を書きました。読まれた方の頭の片隅に「風水・地相・家相ってこういうことをやっているのか」というイメージが少しでも残れば幸いです。

手相の入門書としてたくさんの方々に読んでいただいる1冊です。

日本で初めて花札を占いのツールとして体系的にまとめた入門本です。気持ちや感情の変化を読み取ることに長けた占いです。

方位作用?吉方位?凶方位?距離…気学の気になることを身をもって実験・検証した記録を綴った1冊です。失敗や家族を巻き込みながらも得られた「気学の本当のところ」をまとめています。

「手相占い」というものをバラバラに分解してこうなっているのかと観察する1冊なので、正直手相占いに夢や幻想を抱いている人は読まない方がいいです。でも、それが夢や幻想だと気付きつつある人には「薄々気付いていた曖昧なこと」を完全にぶっ壊してスッキリさせる1冊です。

気学(方位・家相・地相・墓相)はもちろんのこと、易、花札占い、手相、人相、顕現相術など幅広い占いでご活用頂けます。

占い・暮らしに役立ちそうなお話・講座のお知らせなど月に1〜2回配信中です。

ブログや無料メルマガでは書けない記事やよりクローズな話を月2回配信するメルマガです。

お買い物カゴ
上部へスクロール