手持ちのカード(資源)で無理やり戦おうとするとキツくなる

 

僕は高専から大学院までの9年間、曲りなりにも「化学」の勉強をしてきたのですが

現在は全く関係のない占いのお仕事をしております。

同級生や同門は皆、製薬メーカーや原料メーカーで研究や分析なんかに携わっていたり

製薬会社のMRとか工場ラインとかガッツリ「理系」の道を進んでいる友達が多いのですが

僕は「理系」とは真逆の「目に見えない世界」の研究にガッツリはまりこんでいます。

 

どこでどうなったのかはわかりませんが

「化学」という名のカードを9年かけて作ってきたにもかかわらず

僕はそのカードを捨てて、「占い」という新しいカードを引いたのです。

最近、よくご相談をいただくなかで

この「手持ちカードを捨てられなくて苦しんでいる人」がけっこう多いなーという気がします。

そのカードのために費やしてきた時間やお金、労力が大きいほど、カードは重く、捨て難くなります。

最近1才の息子が子どもセンベイをニギニギして粉々にして遊んでいるのですが

それと同じで、ボロボロのカードをニギニギすればするほど、困った事態に陥ります。

 

「かけた時間=価値」ではない

 

「カードを捨てられない」のは、プライドの高さと、新しい世界への恐怖心、それだけです。

「伝統」とか「歴史」みたいなものを偏重する傾向がある日本人は「時間をかけたもの」に価値を見出し勝ちです。

この考えが根付いている人は残業すればするほど「がんばってる」「価値がある」と勘違いしちゃうわけです。

でも、普通に考えると

「時間をかけたのに」思ったように結果が出なかったということは

その中身は「濃度」が薄かった、つまり効率がよくなかったわけです。

つまり「時間をかけたものほど、価値が薄まっていく」という考え方もできるわけです。

ここに気づかずに、ずっとそのカードで戦おうとして泥沼化する人が結構多いです。

トランプの大富豪で言えば、「4」とか「5」みたいな弱いカードをどう生かそうか悶々と悩んでいるようなものです。

さっさと捨てて、新しいカードに目を向けた方が圧倒的に戦略が広がります。

そもそも「効率が悪い」「濃度が薄い」ものって「好き」の純度が低いものなんですよね。

 

裏庭にバッタがいっぱいいるからバッタ屋を目指す人たち

 

あとは「カード=資源」として考えると

自分は全く興味がないのに「手持ちにあるから」という理由だけで、それを生かそうと躍起になる人がいます。

 

 

あなたは、自分の家の庭にバッタが大量にいたとしたら

そのバッタを使って何か仕事を始めますか?

バッタを捕獲して佃煮屋でも始めますか?

 

ここで「始めようかな」と答えた人は「カードを捨てられない人」と同じです。

「資源」を生かすのは確かに大事です。

でも、全く今まで興味がなかった分野だったのに「資源があるから」という理由だけでそれを生かそうと悩む人がいます。

本当にバッタに興味はあったのか?

バッタが裏庭にいなかったとしても「バッタ屋」をやっていたの?

どうしてもバッタが好きな人はとっくにバッタが大量にいる環境にいるはずなのです。

しかし、たまたま「潤沢にバッタがいる環境」が手に入った人が

バッタに何の興味もないのにバッタカードを生かそうとすると泥沼化します。

 

「家があまってるから住もう」はちょっと安直

 

これは結構「土地」とか「店舗」とかでよくありがちで

「建物が余ってるから何かやろうと思うんだけど何がいい?」というご相談を受けるのですが

僕は「特に今やりたいことがないなら何かやりたい人に貸したらいいんじゃないですか」とお答えしています。

「実家が余ってるから、節約のためそこに住もうと思うんですが」というご相談もけっこう多いのですが

その家へ入る時期や方位が悪い場合が多かったり、間取りとの相性が悪かったりしがちです。

せっかくある資源を有効活用したい気持ちもわからなくはないのですが

一度落ち着いて「本当にそれでいいのか」を見定めた方がいいかもしれません。

 

極端なことを言うと

「手足の爪が伸びてくるから、爪を切って売ろうかな」と言っているようなものです。

あなたの手持ちのカード。

何枚か捨てたほうがいいものも混じってるんじゃないですか?

僕は最近「人間カード」を捨てようとしてます。これ手放したらだいぶ楽になれると思うんですよね。

え?もともともっていないって?

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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