感情の機能と感情的になりやすい時期の行動指針についての考察

感情の機能は「特定範囲の限定とイメージの固定」です。これによって効率化が図られる場面もありますが、逆に非効率になる場面もあります。感情が行動を妨げている場面というのは、かなり恵まれた安定した環境だったりします。

感情は特定範囲の限定とイメージの固定という機能があって、特定の場や状況やセルフイメージを固定するように働きます。特定の人物との関係性や特定の集団との関係性を維持するためにも感情が寄与するのですが、その特定の人物や集団に依存することができれば、生存戦略上効率化を図ることが出来ますが、変化やイレギュラーによって依存することができなくなると、逆に危険が伴う事になります。

昨今は個人が尊重されがちで、もっというと「個人の感情」が尊重されているように見えます。それだけ平和で安定した状況が続いているということなのだと思います。「個人の感情」が優位になる場面は下記の式において余裕度Xがプラスになるときかもしれません。

 

余裕度 = (個人の対処能力 + 環境の安定性) – (環境の脅威度 + 不確実性)

 

場によって環境の脅威度や不確実性が高まると、余裕度がマイナスになる場合があります。このような場では個人の本能的な生存欲求が働いたり、情報や資源の共有が発生し、個人の感情の優先度が下がります。

個人の感情の優先度が高い状態を悲観的に捉えるよりも、よりイレギュラーや不安定な状況に飛び込むための準備が出来ているシグナルとして捉えてみてもいいかもしれません。「挑戦する時期」ということです。

ただ、「個人の対処能力」も特定の場面でのみ発現される可能性があるため、これらのパラメータは固定的で絶対的なものではないことをご留意ください。また、この記事で述べた「余裕度」は、あくまで一つの視点に過ぎません。現代社会では複数の環境(職場、家庭、コミュニティ)を同時に生きており、それぞれで異なる余裕度を持っています。

この視点は「個人の感情」を重視することを批判するものではありません。むしろ、自分が今どのような状況にいるのかを客観視し、感情・本能・知性のバランスを意識的に調整するためのヒントとして捉えていただければと思います。

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。甘酒と文章を書くことも好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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