太陽信仰の祭壇があった場所なのではないかと言われている、熊本県阿蘇にある「押戸石(おしとのいし)の丘」に行ってきました。阿蘇郡の「中原(ながばる)」という場所にあるのですが、巨石には蛇神(ナーガ)という意味のシュメール文字が刻まれており、中原という地名はナーガの名残なのではないかといわれています。
熊本駅周辺の市街地から車で1時間30分ほどかかります。途中山道が険しくなっていたり、巨石群に近づくための道は車1台しか通れないほど狭い道が続くため、「気軽に行く」という感じの場所ではありませんでした。
途中でミルキーウェイとマゼノミステリーロードという混化感の強い道を通って行くことになります。山道を登っていくと突然ひらけた草原のような景色(阿蘇カルデラ)が広がり、Windowsの初期のデスクトップ壁紙の中に飛び込んだかの様な気持ちにさせてくれます。地理の資料集でしか「カルデラ」を見たことがなかったので、これはちょっと感動しました。

「押戸石の丘」はパワースポットということで、看板も出ていたり、管理人が常駐している小屋もあります。入場料は300円でした。入場料を払うとパンフレットと方位磁石を受け取ることが出来ます。
駐車場から歩いて10分ほどのところに巨石群があります。この日は鬼のように暑かったので、暑い時期に行かれる方は日傘や日焼け止め必須です。ちょっと歩くのでサンダルより靴のほうがいいかもしれません。
巨石群に到着しました。
これは「はさみ石」と呼ばれるもので、石の狭間が夏至に太陽が昇り、冬至に太陽が沈む地点になっていることから、古代における日時計だったのではないかと言われています。また、なぜか「嘘つきがこの間を通ると挟まれる」という言い伝えも残っているそうです。
ちなみに間に入って写真を撮るとこんな感じです。
夏至でも冬至でもなかったので何の面白いみもない写真になってしまいましたが、挟まれなくてよかったです。
太陽の道の中心に位置する石
これは祭壇石と言われているそうです。夏至と冬至の概要が昇る線(太陽の道)にあり、神事にお供え物を置いた場所と考えられています。
太陽の道を伸ばしていくと、岐阜県の金山巨石群・日光・福島県大熊町が延長線上に存在する…とパンフレットに書かれていますが、金山巨石群はなんとなくわかりますが、日光と大熊町をなぜピックアップするのかがよくわかりませんでした。検索してみると香ばしいムームーしい情報がたくさん出てきて、余計によくわからなくなりました。
ちなみにこの太陽の道の上にガリバー松山インター店(愛媛県)があります。
まさか、これはガリバー旅行記第三編に出てくる巨大な空飛ぶ島「ラピュータ」を示唆しているというのでしょうか…?
また、google mapを眺めているとこの太陽の道上には丸亀製麺東加古川店(兵庫県)の入り口がキレイに位置していることが分かりました。
西アフリカのドゴン族の神話では、女性が亀の甲羅の上に世界を乗せ、それがどんどん広がって陸地になったと言われていますが、まさか丸亀製麺はそれを分かっていて太陽の線上に店舗を構えたというのでしょうか…?
どなたか分かる方がいたら教えてください…!
方位磁石がクルクルまわる石
巨石群の中心に高さ5.5メートルの大きな石があります。
どうやらこの石の頂点の真北には北極星が位置するようで、この石の周囲では方位磁石を近づけるとグルグルまわるそうです。受付で借りた方位磁石はこのためにあったのです。ということで、ここぞと言わんばかりに方位磁石を近づけてみます…

あんまりクルクルしませんが、なんとなくちょっと動く感じがありました。この石に登ると雨が降るという言い伝えや、鬼のお手玉という異名が残っているらしく、何かしらの信仰対象だったようです。
シュメール文字が刻まれている石があるらしく、近くにいた地元のおじさんやおばさんと一緒に探したのですが、結局最後までよくわかりませんでした。
それっぽい目印はあるのですが、全然見えず、暑すぎてヘトヘトになっていたので、おばさんの「ないねぇ、消えたのかもねぇ」という強引な結論づけに背中を押され断念することにしました。とにかくこの日は暑くて、スマホも高熱で勝手にシャットダウンするので撮影も大変でした。
ただ、景色もよく時おり吹き抜ける心地よい風が、「細かいことはどうでもいいや」という気持ちにさせてくれました。それにしてもよくあんなところに大きな石を運んだよなぁ…車で行くのも一苦労だったのに、どうやって運んだんだろう。
UFOもよく目撃されるスポットらしいので、ムームーしたい方は行ってみてね!
にしけい