【歩いて引越し12日目 後半】静岡駅-興津宿-薩埵峠-由比-新富士川橋-富士駅

東海道・薩埵峠を黙々と登っていきます。これは本当に引越しなのか?と疑問に思いつつも、車が普及していない時代はみんなこうやって引越ししていたんだなぁとしみじみ。

 

途中で反対側から下りてきたおじさんと、おしゃべり&写真も撮ってもらいました。

「何かの企画?今後テレビに出るの?」

「あ、はい。(たぶん何かしら)テレビに出ます」

「テレビ静岡?SBS?」

「あ、たぶん(モンゴルの)全国放送です!」

「へぇ〜そうなんだ!楽しみにしてますね^^」

おじさん、ごめん。たぶん何かしら今後テレビには出ますけど、日本では放送されない可能性が高いです。

 

薩埵峠はハイキング&景色を眺めにきている人たちが多くて、この日は賑わっていました。

富士山に何度も登っている経験から、すれ違う人には「こんにちは〜」と挨拶するようにしていたのですが

「引越し中のぼり」のおかげもあって、道中たくさんの方とお話できて、とても楽しかったです。

 

富士山も綺麗に見えて会話もはずみます。

途中お会いした老夫婦はけっこういろいろつっこんで話を聞いてくれて。

「歩いて東京を目指しています」と言うと、おじいさんが「すごいね〜!それをやろうとするなんて強靭な精神力だよね〜!強靭だね〜!」と5回ぐらい「強靭だね」と褒めてくださったのですが

もしかして「強靭」ではなく「狂人」だったのかもしれません。でもそれはそれで最高の褒め言葉なので薩埵峠はニコニコしながら歩くことができました。

ようやく下りに差し掛かりました…本当にいい景色でした…

下りでは富士山を背景に写真を撮影しましたが、綺麗に撮れすぎて逆に合成感が出てしまいました。富士急ハイランドあたりでこういうパネル撮影ありそう。

 

薩埵峠を下りたところで少し休憩していると、これまた女性に声をかけて頂いて…おまけに「何もないけど」と言ってわざわざ車までもどってお菓子をプレゼントしてくださいました。

こういうお菓子は地味に嬉しかったです。

そして、これはおそらく興津で食べたフォーチュンスイーツであるたい焼き効果が出たのです。積極的に挨拶をしたり話しかけたことも七赤金星の象意を強めたのだと思います。

下りていく途中で、農家のおばあちゃんにも声をかけてもらって立ち話。

話しかけられるとだいたい「学生さん?」と聞かれるので、僕自身自分の仕事などを説明するのがめんどうなので「はい、学生です」と答えるようになっていたのですが

このおばあちゃんも「まぁ〜そうなのね〜最近、そういう(旅する)生徒さん多いもんね〜〜〜まぁ〜〜そ〜〜〜う、元気ね〜〜〜」と学生で通りました。

そうですよね、平日の昼間に歩いて旅しているんですから、普通に会社員としてお勤めしていたらできないことですし、いちおう自営業と社長をやっていますが、そんなことをやっているようには全く見えませんよね。

この引越しのなかでたびたび思ったことは「本当に贅沢な時間を過ごしているなぁ」ということです。

途中お仕事をしているといえど、時間・お金・エネルギーを注ぎ込んでゆっくり歩いて日本をまわるなんて、本当になんというか贅沢なひとときだなぁと感じました。

占いのお仕事に直結するとは言え、なかなかこうやってデータ取り・検証のために時間とエネルギーを費やす人はいませんから、貴重な経験をさせてもらっているのだなぁと考えながら歩いていました。

 

無事、薩埵峠を抜けて由比へ到着。由比宿があっただけあって宿場町の面影が残ります。

 

由比では、おばさんから「あら、引越し屋さんじゃないの?違うのね〜今掃除屋さん探しているのよ〜」と年末らしい感想をもらいました。年末にかけて「掃除屋」というのぼりを掲げて町中をウロウロしたら、新しい仕事依頼が入ってくるかもしれません。

便利屋さんとかはチラシ入れてまわるついでにのぼりを掲げて歩き回ってもいいんじゃないでしょうか。案外コスパのいい宣伝になるかもしれませんよ。

 

こういう何気ない看板でも、旅の途中だと心に染みます。

友達に限らず、ちゃんと「ダメだよ」「ここがおかしいよ」と言ってくれる人は大事にしなくてはなりません。それを言う人のエゴや利己が入る場合もありますから見極めは大事ですが、「この人にとってそれを言うメリットはないのになぜそこまで言ってくれるのか?」という人の言葉には愛があるはずです。

大人になるにつれて叱ってくれる人やアドバイスをくれる人は本当に少なくなります。でも、大人になっても間違いや過ちはいっぱい起こします。大人にこそ先生のようにちゃんと叱ってくれる人が必要なのに、出会える機会が減ります。

そんな中、30歳すぎてもまだまだ学生に見える…というのはありがたいことなのかもしれない、とタラタラしてんじゃねぇよを食べながら思いました。

 

無事、由比駅に到着しました。ここまで峠を越えて22kmぐらい。

普段だったらこのあたりで宿を探すのですが、この日の僕はなんか違いました。今思えば「狂人」になっていたのかもしれません。

 

富士まで一気に歩を進めようと心に決めたのです!!

桜エビが美味しいと有名な由比で何も食べずに、少し休憩して、またすぐに歩き始めました。

正直このとき梅花心易で占ってみたところ、ここに止まらない方が良さそう…という結果が出たこともあって、歩く決断をしました。こういうときに占いは便利です。この旅で何度、卦を立てたことやら…。

そして、また黙々と歩いていき、コンビニで休憩していると…。

のぼりを見たおじさんがレジで「何か好きなものおごってやるよ」と言ってくださったので肉まんとあんまんを御馳走してもらいました!

さらにさらに、同じコンビニで休憩していると

これまた車に乗って休憩していたおじさんが、差し入れに…ということで栄養ドリンクをプレゼントしてくださいました!

 

この日はお菓子をはじめ、いろんなものを「もらう日」でした。

これは前編で書いたフォーチュンスイーツであるたい焼きの効果が出たのです!!

 

お菓子・肉まん・栄養ドリンクパワーをもらい、黙々と1号線を歩いていきます!!

「ラーメン ポルシェ」という好きなものを寄せ集めた感があるストレートな名前のラーメン屋さんの前を通り過ぎ…

いよいよ富士市内に入っていきます…

最後の静岡市と富士市の市境にある「新富士川橋」を渡れば無事、富士市なのですが…

夕方になり、橋の上は猛烈に冷たい風が吹き荒れ、ストッキングをかぶりジェットコースターに乗ったような顔になり意識が飛びそうになりながら歩きました…

↓動画からも風の凄まじさが伝わってきます

峠越えからの強烈な北風はかなり堪えました…

 

12日目は、35km、5.7万歩、12時間かけて無事、静岡駅から富士駅に到着しました!!!

 

この日はさすがにキツかった!!!

静岡市、横に長いな!!焼津の山奥から富士市手前の橋までだからめっちゃ長い!!半分にしてもいいじゃないか?ってぐらい長かった!!

次はここから三島に向かいます!!

つづく!!

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

にしけい (西田圭一郎)

1987年富山生。工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いや相術を生業にしています。三児の父。本と旅とポケモンと文章を書くことが好きです。学生気分が抜けません。詳細はこちらから

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