いつもお世話になっている神保町・原書房さんに納品に行ってきました。
原書房さん
https://www.harashobo.com/
今回は手相や相術の本をメインに置いて頂くことになりましたので、ぜひ原書房さんで手に取ってみてくださいね。
・陰陽時空間手相術
・占い師には頼りたくない!自分で考 えて決めたい人のための手相占い
・手相占いを本気で勉強したい人にまず知っておいてほしい疑うべき手相の読み方
・原始相術
・手相占いの使い方
・未来を変えるコーヒー占い
・花札占い 入門編
いつも原書房さんに行くと、店主さんと立ち話をしていろいろ教えていただきます。
Googleマップの原書房さんの評価を見ると、お店の方の対応がひどいことが書かれていますが、僕は全くひどいとは思いません。むしろいつも良くしていただいていると思います。
評価する軸が違う
僕は原書房さんは、あのやり方で正解だと思います。なぜなら「専門書店」だからです。
いつもお世話になっている鴨書店さんもそうですが、長年「占い書籍専門店」として経営できているというのは、すごく異常なことなんですね。
これだけ多様化が進んでいる中で一本に絞っているわけですから、「ただの占い好き」「ちょっと詳しい人」というレベルじゃないんですね。「占いの本のプロ」で食っているわけですから、「占い本に関する知識」という方向性にパラメータを振り切っているわけですね。
そこに特化しているわけですから、「普通の書店・チェーン店のような均質な接客態度」を求めて来店するのは、なんかこう違うんですね。評価する軸が違うというか、評価のミスマッチが起きているんですね。原書房さんに「普通の接客態度」を求めるのって、陶芸作家の職人さんに「愛想よくしてください」と言っているようなものなんですね。
本を売ることもサービス業ではあるんですけど、彼らは「職人」に近いんですね。TSUTAYAとか普通の書店と勝負しているところが全く違うんですね。深夜のコンビニに行って外国人の店員さんのカタコトの日本語に「正しい日本語とイントネーションで接客できないのはおかしい」と言っているようなミスマッチが起きているんですね。彼らのすごさ、良さはそこじゃないんですよ。
それ一本で食ってきているわけですから、彼らよりも占い書籍に関する知識がある人は日本にはほとんどいないと思います。占い書籍に関しての知識は圧倒的に彼らのほうがあるわけです。占い書籍の知識量という点では店主さんのほうが上で、お客さんが下なのです。
なので、まず「お客さんが上で、店員さんが下」というような一般的なサービス業に対する固定観念は捨てたほうがいいと思いますし、占い書籍専門店という「世界」では、占い書籍に関する知識が豊富なほうが「上」なのです。ディズニーランドみたいな「別世界」だと思ったほうがいいと思います。
(というか、どんな業種のサービス業の方に対しても、客側が偉いという固定観念はもたないほうがいいと思いますが)
やる気がある人にはどんどん与えたくなるよね
先日足を運んだときに来ていた他のお客さんの1人が、店主さんに「この本はいい本ですか?」と質問していました。
「おすすめの本は何ですか?」「この本はいい本ですか?」
https://nishikei.jp/nishikei-pon-mind/49833/
「いい本かどうかは自分で読まなきゃ判断できないでしょ…」と思っていたら、店主さんも同じような返答をされていて、笑ってしまいました。案の定、その人はその本を買わずに帰りました。それまでの人だったというわけです。
本の価値や良さは自分で読んでみないとよくわかりませんし、その本の価値に気づくまでに時間がかかることもあります。あとで思い出すように読み返してみると、大きな発見があったりします。知識を得ることは、本を買う金額以上の価値になることもあります。
なので、本気で占いについて探究したかったら、ちょっとでも気になる本があったら、「まず、その本を買う」という行動になるはずなのです。「立ち読み」とか「借りる」とかじゃなくて、いつでも読めるような状態にするために、「手に入れる」はずなんです。
書店にはたくさんのお客さんが来ます。上述したような「口だけのお客さん」もたくさんいると思います。どんなビジネスにもいると思いますが、「口だけの人」はたくさんいます。だから、最終的には「言葉」ではなく「行動」を信じるしかないんです。
その行動というのは、書店だったら「足を運んで本を買う」という行動しかないわけです。いくら口で「私は占いに興味があります」「勉強したいんです」と言っても、行動が伴わなかったら信用できないんです。
何でもそうですけど、「行動」が伴う人は「本気なんだな」ということが伝わりますし、そういう人には応援したくなります。それは誰でも同じです。占い書店さんの店主さんたちは、店員というよりも「1人の人間」としてあの場に立っていて、素直にやっているだけだと思います。
本を紹介するむずかしさ
本は「情報」を取り扱っています。「どんな本なのか?」という質問は商品の中身にふれることになります。本の中身についての質問は商品の根幹に関わる重要な情報だったりしますし、本を買わずに中身だけを知りたい(お金を払わずに何かを得たい)という人たちで溢れかえってしまうと、商売が破綻してしまいます。
また、「おすすめの本は?」とか「いい本はありませんか?」という質問に対しても、質問者の知識量やバックグラウンドをきちんと把握できていないと、「紹介したはいいけれどなんか違った」ということが起きてきます。
ミスマッチを防ぐためにある程度開示する必要はあるかもしれませんが、何度も言いますが、本は自分で読んでみないと良いかどうかはジャッジできません。インプットするというと受動的に見えるかもしれませんが、本を読むことは能動的な活動であり、主体性がないと成立しないのです。
すすめられたものを素直に取り入れる
何かしらの分野で一定の成功をおさめられている方の多くが、とにかく素直だなと思います。すすめられたものをすぐに取り入れる素直さ、フットワークの軽さがあります。
「でも」「だって」「だけど」といった否定する言葉は一切出てきません。「とにかくやってみる」という方が多いです。「とりあえずやってみる」という人には、どんどん情報やチャンスが訪れます。
ある程度の取捨選択も必要かもしれませんが、自分よりもその分野に精通している人がいれば、素直にアドバイスやすすめられたものを取り入れてみたほうが、得られるものが多いです。
目的や自分の背景を伝えた上で、「じゃあこれ読んでみなよ」とすすめられた本はとにかく買って読んでみる。知らないことは知らないし、まだまだ知らないことばかりです。古書店は毎回違った楽しみがあります。お店の本棚の中身も入れ替わりますし、自分自身の興味関心も常に変化します。毎回良い本に出会えるわけではありません。だからこそ、自分がいいなと思う本に出会えたときの喜びはすごく大きいです。
あなたが「自分が良いと思う本」に出会えることを願って。
にしけい