縁が切れる・人が離れていくことに不安や恐怖を感じる人へ

 

あんなに仲が良かったのに、最近全く会っていない。

なんだかあの人に会うのがちょっと気乗りしない。

最近、あの人と距離を感じるんだけど大丈夫かな。

 

「出会いがあれば別れもある」と簡単に言うけれど、やっぱり今まで仲良くしていた人が離れていくのは少し寂しいような気もします。

けれども、心配することはありません。

人との縁が切れるということは「転職すること」と全く同じなので、罪悪感や不安に駆られる心配は一切ありません。

 

なぜ人は会うのか?

 

人間はなぜ誰かと会うのでしょうか?

ズバリ言います。

何かを期待しているから会うのです。

あなたが誰かと約束しているとき、あなたは相手に何かを期待しています。

 

「え〜何も期待してないよ」という人も

「それなりに快適に時間や暇をつぶせるだろう」もしくは「特に変なことは起こらないだろう」という期待があるから会うはずなのです。

 

これはあなただけではなく、相手もそうです。

相手もあなたに「何かを期待する」から会おうと思うのです。

 

期待するものは、同調・やすらぎ・お金・食事・情報・体の関係・愚痴を聞いてくれる…などなど様々です。

少なくとも自分も相手も「何か自分のニーズを満たせるものをもっているだろう」という期待がゼロではないからお互いに会いにいくのです。

 

砂漠のど真ん中で喉がカラカラになった人がどこに何があるかもわからない状況でも

最初の一歩を踏み出せるのは「どこかにオアシスがあるだろう」という期待がわずかにでもあるからです。

 

人間は”自分のニーズを満たそうとする意思”が原動力になります。

 

「いやいや、自分は誰かに与えるために動いているんだよ」という人でも

「与えたい」ことがニーズであり「この人ならもらってくれる」という期待があるから誰かに会おうとするのです。

 

少しドライな言い方になるかもしれませんが

「何かを期待しているから」誰かに会いたいと考えるのです。

 

これは全く悪いことでもなんでもありません。全くの普通のことです。

ライオンだってカエルだって全力を出すのは自分にとってメリットとなる餌が獲れるときや、自分の命を守るときです。

 

 

生命を維持する生き物である以上、自分が求めるものを期待して行動するのは全く自然なことなのです。

 

魚屋からピザ屋に転職したら客層も変わる

 

あなたに「会いたくない」「会わなくてもいい」と考える人は

あなたに会っても自分の期待を満たせそうにないと考えているからなのです。

 

なんだかそれだけを聞くと非常に悲しい気持ちになり、無力感に襲われるかもしれません。

しかし、人間は変わります。諸行無常です。ずっと常に同じ状況でいるわけにはいきません。

 

魚屋だった人がピザ屋に転職するのと同じで、環境が変われば提供できるものも変化します。

 

これまで魚屋だった人は「魚」を提供できました。

しかし、あれこれ自分で考えたり、情報を集めたりした結果、ピザ屋をやろうと決めます。

 

この変化が実際の転職のように顕著に分かればいいのですが

心境や環境は漸次変化なので知らず知らずのうちに魚屋がピザ屋に変わっていることがほとんどです。

ここが大きなミソです。人間は毎日少しずつ転職しているのです。

 

 

これまで仲が良かったけれど、離れていったひと、険悪になってしまった人たちは

あなたが魚屋時代によく買い物にきてくれていたけれど、ピザには興味がない人たちなのです。

 

人が誰かに会わなくなる理由は「自分が期待していた結果が得られそうにない」と思うからです。

「あれ?この前はマグロやイワシを出してくれたけど、もう出してくれないの?」

「え?ピザじゃなくて、アジの開きが欲しいんだけど、期待してたのと違うなあ」

 

たったそれだけのことなのです。

 

また「以前の自分」に転職する?

 

ここであなたは「え、どうしよう、お客さんが離れていく…」と心配になるかもしれません。

しかし、あなたはあなたが気づかないうちに自然に変化しています。

スムーズに音もたてず滑らかにあなたはスーッと魚屋からピザ屋に転職していたのです。

 

人が自分から離れていく、自分が誰かと離れるということは

単純に相手のニーズと自分が提供できる品物がマッチしなくなっただけなのです。

 

相手も常に変化します。魚を毎日食べていた人が、健康のため菜食主義になったのかもしれません。こればかりはあなたにはどうすることもできません。

無理してせっかく始めたピザ屋をやめて、相手に合わせて八百屋をはじめるのもおかしな話です。

実際の転職と同じで、提供できるものを無理やり変えるときは非常に大きなエネルギーがかかります。

なので、相手のニーズを無理に迎合する必要もないのです。

(自然にそうなるならいいんですけどね)

 

というわけで

縁が切れる・人が離れていくことに不安や恐怖を感じる必要は全くのゼロです。

 

むしろ

「自分は静かに、ヌルッと魚屋からピザ屋に転職してたんだな」

「なんだ同じような毎日を過ごしていたと思っていたら、そうでもなかったんだ」

と自分の変化を喜ぶべきです。

 

もしくは

「そうかあの人は野菜が食べたくなったのか」

「あの人は魚を買うために自分と会っていたのか」

と納得するだけで十分なのです。

 

相手が欲しがるからといって自分がもっていないものを手に入れようと無理する必要はないのです。

 

あなたは”あなたが提供できるもの”を提供する。ただそれだけでいいのです。

 

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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