書籍紹介
骨相掌筋圖解 全 (著者不明/年代不明 1600年代?)
原書房さんでワゴンカートの中で見つけた1冊です。
著者不明、発行日不明(おそらく江戸時代中期〜後期)の不思議な本です。
顔相の流年が少しだけ記載されており、あとは手相がメインで記載されています。和本で手相について図解で記してある本は結構珍しいです。
どこの誰が書いたか分からない本ですが、そんな本だからこそ価値があります。
掌紋学ベースの手相和本
手相に関しては掌紋学をベースにしております。僕が最近閃いた理論を300年以上前(?)に閃いていた人がいたと思うと、親近感が湧きます。
陰陽五行思想を学んだ上で掌をよく観察していき、九宮や十二支を当てはめるとしたら僕もこうなると思います。
こうやって一生懸命手相を研究して自分なりにひとつの答えに到達した人が過去にもいたんですね…
なんだか過去の手相家たちと繋がっているようで、ラブレターのようにさえ感じます。このページがとても愛おしいです。
↓のページは指の節と下半身の病について書いてあります。
さらにさらに↓は「苦死相」という結構きつい漢字が並んだ相です。
手相本はハリーポッターと同じ
和本を読むにあたって個人的におすすめしたい楽しみ方があります。
それは「なぜ著者はこれを書いたのだろうか?」「なぜ著者はこの線をこういう意味があると捉えたのだろう?」と妄想しながら読むことです。
例えば、上の「苦死相」というかなりキツい例が書いてありますが、これ以上言及がないのでこの絵から著者の意図を読み取るしかありません。
「死に際に苦しむ」という場面は、手相の持ち主の死に際に居合わせるか、居合わせた人の話を聞くしか情報が得られません。もちろん死体を見て「苦しそうだな」と判断した可能性もありますが、著者この手の持ち主の死に際を何らかの方法で認知したことになります。
線が多いことから苦労性もしくは老年に見えますが、僕は生命線の様子から見て「若くして死んだ人の手相」を観察して本に記したのではないかと予想します。
「苦しい」ということは一般的に「窒息死」や「心臓麻痺」などが考えられますが、知能線と感情線の乱れから、心臓や血管に関係する突発死だと予想します。
疑い深く、気が散漫になりやすい若者ですから恋愛はうまくいっていなかったもしくは恋愛などに打ち込む時間がなかったのかもしれません。僕はこの人物は金銭的に非常に困窮していたと思います。
なぜなら、手首線(冥王丘)にモジャモジャとした線が見られるため親がいなかったか疎遠になっていた可能性が高いからです。おそらく実家の東北方位に欠けを作らされ、家の中心に井戸とか炉端があったのではないかと思います。
そんな田舎をひとりピューンと飛び出して、頼る者もいない中、過労心労による脳梗塞・脳溢血で突然亡くなった28歳の男性の手ではないか…とこのページだけでいろいろ妄想が膨らみます。
このように、手相の本を「なぜ著者はこう記したのか?」を考察しながら紐解いていくと、非常に手相の理解が早まり、感覚が磨かれます。
世界中の子供たちはハリーポッターを読んで、ファンタジーの世界にどっぷり脳を浸からせますが、僕は古い手相の書籍を読むとファンタジーを感じます。
あなたも妄想や推理しながら手相を楽しんでみてはいかがでしょうか?
にしけい