こだわる
拘わるとは、比較的どうでもいい事を気にしすぎて、いつまでも気にかけたり必要以上に手を加えたりしたがることを意味する表現。「かかずらう(拘う)」ともいう。実用日本語表現辞典
(語義1.)拘泥
(語義2.)うるさい
こだわると目的達成が遅くなる
こだわっている様子を図示すると下の右側のようになります。寄り道してゴールに辿り着いていません。
本を読んでいて特定の部分が気になって途中で読むのをやめてしまったとか、それ以降が頭に入ってこないという状況も同じです。こだわりが起きています。目線や思考の寄り道です。
部分にとらわれていますから、いつまでたっても全体を把握することができません。
「私はヒヨコ豆で作ったエジプト料理フムスを食べた」という文章も最後まで読めば「エジプト料理か」とわかるのですが「私はヒヨコ」という部分で止めてしまうと全く違う内容だと思い込んでしまいます。
おもしろいのは類語に「うるさい」という言葉がある点です。こだわりが強い状態というのはいちいちつっかかってくる状態ですから口数や言葉数が多くなります。
手段やルートを固定したがる人も目的がゴールではないので、こだわりが強いと言えます。
目的がないのではなく、目的が現状維持だから手段を固定してルートを変えたくないのかもしれない。目的がなかったら手段は固定する必要すらないし、目的が明確なら手段は何でもいい。正解が決まっていてそれ以外の話は受け入れないという状況はルートが固定されている時によく起きる。頑なに固い。頑固
— にしけい (西田 圭一郎) (@nishikei_) April 5, 2022
弘法筆を選ばず
「こだわりが強い状態」というのは寄り道してゴールに達しないわけですから、仕事や学習が遅くなっていきます。寄り道も大事ですし個人的には好きなのですが、寄り道しても良さそうな場面とそうでない場面があります。
また、目的が明確であれば「ゴール」しか見えませんから寄り道する余地がありません。寄り道する余地があるということはそこまで「目標を達成したい」という意識が強くない状況なのかもしれません。
占いでもお客さんの問題を解決することが目的なのであれば、ルートや手段は何でもいいはずなのですが「この占いではなきゃダメだ」「このツールじゃなければダメだ」という「こだわり」が出てしまう場合、当初の目的を見失っている可能性があります。
目的が「脱獄」なのであれば、手段は「穴を掘って出る」でも「混乱を起こして逃げる」でもいいわけです。
でも「そのツールを使うこと」が最初から目的になっているのであればそれはそれでいいかもしれませんし、ルート(ツール)が固定されている時点で占う側も占われる側も現状維持を求めている傾向があるのかもしれません。
目的(ゴール)があいまいなときというのはもしかしたら目的と原点(現状)が限りなく同化しているから見えなくなっているのかもしれない。つまり目的は現状であり、それってほんとはとっても幸せなこと。
— にしけい (西田 圭一郎) (@nishikei_) April 5, 2022
RIP SLYMEの「雑念エンタテーメント」という曲の中に「こだわらん方がホンモノっぽいね」という歌詞があります。
行き詰まりを感じているなら、あなたの「ツール」や「ルート」を1回ぶっ壊してみるのもありかもしれませんね。目的が定まればいろんな手段がありますからね。
にしけい