ずっと言いたかったのですが、気学実験私見録も出版したので解禁していきます。タイトルにもありますが暗剣殺は存在しません。というよりも後付けであるパターンが多いです。
「交通事故を検証してみたら、全て暗剣殺方位だった」と豪語する人もいるのですが、いやいや…ちょっと検証したらそうじゃないパターンもいっぱいあるし、暗剣殺へ移動しても事故らない人もたくさんいるでしょ…と非常に疑っています。このように「暗剣殺信仰」を持ち出す人は比較的年配の方が多く、それもそのはず古い本になればなるほど「暗剣殺ヤバイ!」とおどろおどろしく脅すように書いている本がたくさんあります。しかし、現代では「ヤバイことは起きない場合」がほとんどです。 気学実験私見録より
結構、暗剣殺の恐怖心を煽る本や占い師さんが多いのですが、ぶっちゃけ僕自身いろいろ暗剣殺で移動や引越しをしていますが、全く何もないことが多いです。もちろん「何かあったパターン」がたまたま暗剣殺方位だったこともあるかもしれませんが、正直「暗剣殺に行くと危険だ!」と言う割には何も起こらないパターンの方が多いので、正直気にしなくてもいいと思います。(これは自分で実際にやってみて確認したことなので、はっきりわかります)
では、なぜ暗剣殺信仰が生まれたのか?ということについても上記の本で詳説しておりますが、「存在した」という表現のほうが適切かもしれません。気学は時代と共にその効果や顕現度が変化している可能性です。気学が成立し普及した時代と現代では生活様式や文化が大きく異なります。時代に合わせて気学の知見や法則を見直していかなければ、実際に何が起こるかが予測し切ることはできません。吉方位や凶方位の定義すら見直していかなければなりません。
そして、それは知識や過去の文献を読み漁るだけでは全く見出せず、どんどん「現代において」「検証」していかなければなりません。移動に伴い何が起こるのか。それとも移動は関係があるのかないのか。気学を知る知らないに限らず、人々は常に移動しています。暗剣殺や五黄殺は八方位分類ですと、8分の2の確率で該当します。4分の1です。では毎日人々は移動しますが、4人に1人の確率で「暗剣殺や五黄殺は最悪だ〜死ぬぞ〜!」というような出来事が起こっていたら、世界人口は減少していく可能性が高いです。しかし、世界人口は増えていますし、日本も減少傾向にあるとは言え、4分の1ずつ死んでいく…というようなことはありません。
暗剣殺や五黄殺といった方位作用の恐怖心を過剰に煽る行為は、その占い師や発信者の信憑性を著しく低下させてしまいます。なぜなら実験検証してみた結果、そこまで何も起こらない、むしろ関係性があるか懐疑的だからです。それゆえ「暗剣殺だから」といった理由でご自身の行動範囲や移動の選択肢を狭めてしまうのはいかがなものかと思います。特定の方位へ移動したから特定の現象が起こる…という従来の考え方とは逆で、特定の方向性(考えや行動)の中の一部に方位が存在する…という考え方に切り替えたほうが自然ですし、しっくりくると思います。つまり現象の一部であり、移動自体が原因ではなく、既に「結果」だということなのです。
というわけで、他の凶方位についても同書内で言及しておりますが、なぜか暗剣殺だけピックアップされてその恐怖を謳う書籍が多いため、あえて暗剣殺をピックアップさせていただきました。落ち着いてフラットに現象を観察していきましょう。現場からは以上です。
にしけい