前記事
放送が終わって通訳さんと「お疲れ様でした」と反省会。
気になっていた生電話の内容について尋ねてみました。
あのときの生電話のおばさんは何て言ってたんですか?
「あの、モンゴルの国民性というか、あの、モンゴルのことを嫌いにならないでほしいんですけど」
「はい」
「にしけいさんはモンゴルを侵略するプロパガンダだ!ヤバいヤツだ!何を広めようとしてるんだ!そんなヤツ出て行け!と言っていました」
「プ、プロパガンダ!?」
「チベット仏教やシャーマンの中には法外な値段を取る怪しい人もいますし、チベット仏教を真似た怪しい宗教だと思われたみたいで、もともと熱心にチベット仏教やシャーマニズムについて信じている人にとっては受け入れがたかったようです…」
やっぱりあの宗教のくだりが良くなかったのかな…
「手相は宗教じゃないんですけどね…モンゴルにもいろんな人がいます、にしけいさん気にしないでくださいね」
そんなこんなで、午後の鑑定会を控えていた僕は、次の会場に向かうべくボスに駆け寄ります。
しかし、放送終了後ボスは矢継ぎ早にかかる電話対応に追われています。
どうもテレビの視聴者たちからの電話が鳴り止まないらしく、とてつもない反響があったようです・・・・
電話の合間にボスも「こんなに電話がかかってくるとは思わなかった・・・」と苦い表情を浮かべます。
そしてどうも電話の内容が鑑定会の予約の電話だけではなく、僕をプロパガンダと呼んだプロパガンダおばさんと同じような苦情の電話。
そして反対に「あのプロパガンダおばさんは、彼の技術や知識を理解していない。あんな電話相手にしなくてよかったんだ!気にしなくていい!」という謎のにしけい擁護電話もかなりあって
にしけいの思想、存在への賛否両論の意見がボスの電話に殺到したのです。
当の本人はただ好きなことをやっているだけなのですが、どうも全身黒のメーテルコスチュームも相まって
「やばいヤツがきた!帰国させろ!」と「おもしろそうなヤツがきた!」の賛否両論を生んでしまったようです。
ある意味これは僕の狙い通りだったので、非常に喜ばしい結果でした。
そして、手相プロパガンダにしけいはすぐさま鑑定会の会場へ向かうのでした。
にしけい
次記事