【なんで言葉で言わないの?】非言語感情表現のクセそろそろやめませんか?

いきなりですが、クイズです。

四択です。

この人はなぜイライラして見えるのでしょうか?

A. お腹が痛いから
B. 隣の住人がうるさいから
C. 針の穴に糸を通しているから
D. 暑いから

 

さぁどれだと思いますか?

 

 

 

 

わかりましたか?

 

 

 

答えは…

 

 

 

 

 

引越ししたばかりの家に昨日ゴキブリが出たからだよ!!

 

 

E.引越ししたばかりの家に昨日ゴキブリが出たから

でした!

あなたは正解できましたでしょうか?

 

 

わかるか!

 

僕はこれまでの人生で、この手のことで何度も怒られてきました。

昔付き合っていた彼女が僕の家に遊びにきていたときに突然「もう出て行く!」といって彼女が飛び出していったのです。

僕はよくわからなかったのでそのまま普通にご飯を作っていたのですが、そのあと僕の家を飛び出していったはずの彼女がもどってきて

「なんで追ってこないの?普通追いかけてくるでしょ!」と怒られました。

あとはデートで晩御飯に食べに行くかって話になって

「なんでもいいよ」と言われたので、甘いものの気分だったのでサーティワンアイスクリームを食べにいったところ

デートが終わって帰宅したら「パスタがよかった。晩御飯でふつう甘いもの食べに行く?」というメールが入っていたこともありました。

会社でも他の部署の人たちがダンボールに入った荷物を運んでいたら

突然「こういうときは察して先輩を手伝えよ、社会人として常識だろ」と他部署の上司にキレられたこともありました。

とにかく僕はこの30年間「気が利かない」「人の気持ちを察せない」「空気が読めない」「常識がない」と散々怒られてきました。

 

でも、そのたびに思いました。

 

んなもんわかるか!知るか!

 

と。

 

さきほどのクイズと同じで、態度で「怒っている」ことがわかったとしても、何で怒っているかまではわかりません。

ちゃんと言葉で言ってもらわないとわかりません。

なんで察してもらう、気づいてもらうまで、言葉が出ないのでしょうか。

感情が高ぶると不機嫌になり黙り込む人がいますが、そこには嫌な空気しか生まれません。

 

結婚して5年になります。

今もたまに妻をイライラさせますが、毎回原因がわからず質問します。

僕に対してイライラしていることはわかるのですが、原因がわからないので改善も対処もしようがありません。

 

その点、こないだ行った不動産屋さんはちゃんとしていました。

「今回にしけいさんが借りられる物件は水道代は定額で1500円です」

(え!それなら水出しっ放しにしてポリタンクに大量に水を詰めて売ってもいいのかな)

そんなことを考えていたら、不動産屋さんのおじさんはすかさず

「定額ですけど水出しっぱなしとか、変な使い方はやめてくださいね!」と釘を刺されました。

ちゃんと言ってくれたおかげで、僕はあやまちをおかさず済みました。

 

察しろって無理な話

 

僕は超能力者ではありません。

AmazonやZOZO のように「欲しそうなもの」を察して「もしかしてこれ?」と提案できるぐらいまで、他人についてディープラーニングしていません。

言語で伝えてもらわないと、わかりません。

妻が出産する際も、背中をさすって欲しいと言われたのでさすっていたのですが「違う!もっと下!」と言われました。

こうやってちゃんと言われないと、一生わからず妻がイライラするポイントをさすり続けたかもしれません。

僕は女性ではないし、妊娠を経験したことがないので、つわりのときにさすって欲しいポイントの想像がつきません(知識としてはこのあたりかな?というのは知っていますが)。

表情で辛そうなのはわかるけど、どこをどうさすればいいかまではわかりません。

赤いシールでも貼って「●ここをさすって欲しい」という目印もありませんし、事前に打ち合わせもありません。

 

コンビニに入っていきなり店員さんに「なんでから揚げが食べたいのに気づいてくれないんだ!」と喚き散らす人います?

ちゃんと「からあげ1つください」と言語による意思表示をしないと、わかるわけがありませんよね。

 

男性脳?女性脳?ただのセクハラでしょ

 

なんかその「マジョリティ」や「気遣いの心」を盾にしないと、言いたいことも言えないっておかしいんですよね。

「そんなの普通わかるでしょ」と言って「大多数の人たち」を利用しないと、自分の意見を言えないのはよくわかりません。本当に大多数の人たちの「普通」なのでしょうか。

何人に聞いてそのうちの何%がその回答をしたのでしょうか。そんな大多数の人たちの意見を盾にしなくても、自分の感情を素直に言葉にしたらいいじゃないですか。

実は自分の感情を伝えることに自信がないだけなのではないでしょうか?

 

「あなたは気遣いの心がない」と注意されたこともけっこうありました。よくわかりませんでした。

きちんと現状や感情を伝えもせず批判するのはお門違いではないでしょうか。

先ほどのコンビニの店員さんにいきなりキレる人と同じで、店員さんの方が悪いと言っているのと同じです。

こんな話をすると「男性脳と女性脳は違って、にしけいは男性脳だからどうのこうの」と言い出す人たちもいましたが、いやいや、それはセクハラだし性別関係ないでしょ。

わからないものはわからないし、知らないものは知りません。

スポーツなどで見られる言葉がなくても察する「阿吽の呼吸によるコンビネーション」に感動する人も多いですが、スポーツの場合たくさん練習していますし、ミーティングや打ち合わせをしています。

先ほどの例で

「私はあなたの包丁の持ち方が変で、それを指摘したのに変えてくれないことにイライラしたから

あなたの部屋を出て行くふりをするけど、これはあなたのことが嫌いになったわけではないから

出て行くふりをするだけだから、追いかけてきて私のことを抱きしめてね」

 

というのはドラマや映画の絵的にはおかしいのでしょうけれど

きちんと素直に言ってくれたほうが「かわいいなあ」ともっと好きになるかもしれません。

逆に、あなたがもしムスッとしていてその原因をパートナーやまわりの人たちに伝えずにいたら

まわりの人たちは気になって、気になりすぎて、胃に穴があいて、吐血して、ストレスで毛が抜け落ちて、やがて入院してしまうかもしれません。

人間って「理由がわからないこと」に対して強烈なストレスを感じるんですよね。

街を歩いていて、前から歩いてくるオジサンがニヤニヤしてこちらを見ていたら少し不気味で恐怖を感じたりしませんか?

でもそのオジサンが実は自分ではなく自分の後ろにいるオジサンの娘を見つけたらからニヤニヤしていたという「理由」がわかれば、安心しませんか?

あなたがちゃんと素直に気持ちや怒りの原因をまわりに伝えることができれば

まわりは安心し、次から気をつけることができます。非常に建設的です。

 

意識がないとか、しゃべれないとか、言葉にできない状況ならしょうがないです。

でも、それ以外で「察しろ」とか「わかるでしょ」はただの甘えん坊ちゃんです。

「お願いすること」「素直に言語化すること」を悪だと思ってる、ただプライドが高いだけの甘えん坊ちゃんです。

「本音を言わないことが優しさだ」とか「自分の気持ちを言わないことが大人だ」とか、そんなことはただのエゴです。自己満足です。

 

伝えやすい関係性・環境(窓口)を

 

まず「伝えにくいな」と思う相手がいるのであれば、「伝えにくい」ことを素直に伝えてみてください。

「あの、私の立場からはあなたに対しては申し上げにくいです」とか

「言いたいことはありますが、あなたの怒りを買う可能性があるので言えません」とか。

それで相手が怒ったり、冷静さを失うようであればそれまでの関係性だっただけです。合わないものは合いません。もうそれはしょうがないです。

わからないものはわかりません。知らないものは知りません。

「不機嫌」を向けられた方も素直になぜ怒っているかわからないことを伝え、不機嫌を向けた方はもっと素直に自分の気持ちを伝えるよう心がけましょう。

 

ちなみに今僕はこの記事のオチをどうしようか困っていますが、なんで察してくれないんですか?

ふつうにかんがえたらわかるでしょ?じょうしきだよ!じょ・う・し・き!

もうかえるね!

 

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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