ここで、旅の前にいろいろ事前情報として調べたトルコの占い事情についてまとめておきます。(調査協力 綾羽光陰氏 @AyabaneK)
トルコはオスマントルコ帝国時代(1288-1929)には占星術をはじめ、鳥占い・豆占い・羊の骨を使った亀卜が流行していた模様。
豆占いはいわゆるジオマンシーとして今も世界中で使われています。
ジオマンシーはローカライズされていて、世界的によく使われているのはどちらかというとシステム寄りなのですが、南米のジオマンシーは直観寄りの簡易的な仕組みで占っているようです。その他の細かい占い方はさらに細分化されているようです。
とはいいながらも実際イスタンブールの占い師たちに聞いてみたところ「ジオマンシー?なんか聞いたことあるな」という感じでした。
オスマントルコ帝国時代の占いはエリート階層のみが携わっていたようです。文字や数字や天体の知識などはエリート階層の特権で、いわゆる研究職のようなポジションです。
しかし、国教がイスラム教であり、そのイスラム教で占いを禁止しているため、だんだん肩身が狭くなっていき「だめな職業」となっていったようです。とはいいながらもエリート階級のみが扱えたものもだんだんと大衆化が進むと同時に、女性の社会進出も同時に起こり「女性のお仕事」としての占いが発展していったようです。
それでも「イスラム的には占いはダメ」なので、コーヒーを飲む体でお話しているだけに見える「カウンセリング要素」の強い占いとして残っていったようです。なので、どうもまだまだ「占い=女性がする卑しいお仕事、男性はしちゃダメ!」として認知されているのかな…と出発前は思っていたのですが、実際は全然違っていました。
1920年の近代化を図るべく行われたトルコ革命によって「政教分離」によって、占い事情もだいぶ状況が変わったようです。
占い=ほぼコーヒー占い
それでもまだ「占い=カモフラしながらやるコーヒー占い」という認識があるらしく、例えば僕がいろいろな場面で占わせてもらったときも「俺はコーヒーが嫌いだから占えないぜ」と拒む人もいました。(手相はOKでした)
トルコ語で「Fal-Nama」は占い師を指す言葉らしいのですが、この「Fal」というのが「占い全般」を指しているようで、同じ「Fal-Nama」というタイトルで伝統的なビブリオマンシーの本があったり、コーヒー占い以外の占術書が出されていたり…このあたりはゆるいというかテキトーというか、トルコっぽさがあります。
モリブドマンシーという伝統的な「錫(スズ)」を溶かして占う占術もあるらしいのですが…実際はどうなのでしょうか?
より現在のトルコの占い事情を知るべく何人かに占ってもらった様子を「ぶっちゃけ占われ体験記inイスタンブール」にまとめております。有料記事になりますが「実際どうなの?」「日本とどう違うの?」「行く時の注意点」などをまとめています。
興味のある方はご一読を。
つづく!