手相教室でみなさんから質問を受けるたびに気づくことがありますが…
手相を習得する上で絶対やってはいけないことがあります。
それは線1本1本の意味を理解・暗記しようとすることです。
これは絶対やっちゃだめです。
え?手相って線の意味を理解して覚えていないと占えないんじゃないの?
と思われるかもしれません。
確かに基本線や島の意味ぐらいは覚えておいてもいいかもしれません。それでもせいぜい覚える要素は10もありません。
手相を学び始めて「失敗する・挫折する」人の傾向として
全ての線と組み合わせを理解・記憶しようとします。
好奇心と記憶力が持続すればそれでもいいのですが、だいたいの人はここでイヤになります。
なぜなら「線の組み合わせ」は無限にあり、それをひとつずつ解き明かして記憶しようとすることは、何もつけずに海を泳いでアメリカ大陸へ行こうとするようなものです。
このほぼ無限に続く暗記の海を渡ろうとするクセを改善するためには
「何が知りたいか」という目的が必要です。
手相とパソコンは同じ
手相はパソコンと同じです。
機能や性質が多岐に渡りすぎるため「目的」がないと、丸暗記することになります。
例えばパソコンで「何がしたいか?」が明確でなければ「パソコンを習いたい」という人に対して延々とパソコンの機能をひとつずつ説明するハメになります。
しかし「自分で描いたイラストを入れた名刺を作りたい」という目的があれば
「それならphoto shopで作ったイラストをWordに入れて印刷したらいいかもしれませんね」と説明するものを限定することができます。
手相も同じで「目的」があってはじめて機能します。
僕は実は全ての手の線を見ているようで見ていません。
お客さんの質問や疑問に対して「答えの手がかりになりそうな線」をポンポンと選んで、組み合わせてみています。
場合によっては手相を見ないこともあります。お客さんの悩みや質問によっては「手相」が不適切な場合があるからです。
「私26歳なのですがまだ一度も彼氏ができたことがありません、いつごろできますでしょうか?」
といった具合に「目的」があってはじめて「感情線と知能線が○○だからXXな人で、生命線が■■だからXXだな」と推測することができます。
僕の頭の中はこんな感じになっています。
手相は解決方法のひとつです。それが役に立ちそうだと判断したときのみ手相を使います。
さらにその中でも、解決するために役に立ちそうな線のみを見ます。
手相の「線の意味を全て理解し記憶しようとする人」は百科事典を記憶しようとする人と同じで
結局それは「人間がやること」ではなく「コンピュータが発達したら手相とかなくなるでしょw」と考えている人と同じ思考回路なのです。
手相を見る上で「目的」を設定すると…
・見るポイントが絞られるため記憶量が減る
・実践的なので記憶されやすく習得スピードが早い(結果的に記憶される)
・「アドバイスありがとうございます!」「当たった!」といったレスポンスがもらえるため報酬系を刺激し、勉強の持続力が向上する。
にしけいの手相教室では「見るべきポイントはどこか?」に重点を置いています。
なので普通の暗記を要する百科事典系の手相教室とは違ってより実践的です。
とにかく人の話をよく聞く
「目的」を見失いやすい人の傾向として、人の話をよく聞いていない人が多いです。
会話をしていても相手の質問に対して明確に答えられない人です。
「明日の天気は何ですか?」
「えっと、昨日は12度ですごく寒くて、思わずセーター出しちゃいました」
この例え話を笑っちゃうかもしれませんが、実際こういう人ってけっこういるんですよね。
人の話を聞いていないので「目的」がブレブレになります。
彼氏ができるか相談をされているのに
「えっと、流体力学ではレイノルズ数というものがあって…」と場に即さない自分の知識だけを発表する1人TEDを始めます。
まとめ
・手相は暗記するものではない。
・暗記しようとする人は目的なく手相を見ている。
・目的があればどの線を見るべきか「考える」ことができる。
・目的がブレやすい人はまず人の話をよく聞くようにする。
にしけい