「あいさつしたら人間関係がスムーズにいく」
「あいさつできないヤツは成功しない」
「まほうのことばで、たのしいなかまがポポポポ~ン」
小学校のころから「あいさつは大事です、みんなもあいさつしようね」などと言われて生きてきましたが。
その重要性を理解しつつも、はじめての人に会うとやっぱりどこか気が引けたり、習慣化するまでに時間がかかる。
わかっちゃいるけど、なかなかできない。
そもそも、あいさつってどれぐらいメリットがあるの?
もちろんするだけタダだけど、どうしてそこまでする必要があるの?
ふと疑問がよぎる。
確かにそう言われると、当たり前すぎて考えたことなかったな。
あいさつってどれぐらい費用対効果があるのか?
ということで「あいさつの費用対効果」を計算してみようと思います。
え?そもそもあいさつって費用かかるの?あいさつはタダじゃないの?
もちろん、タダなんですが、ただ「タダ」と言ってしまうと、費用対効果が計算できないので
実際にあいさつ1回にはどれぐらい費用がかかるか算出してみました。
計算するには?
「あいさつ」に必要なことは何か。
「あいさつ」は声帯を震動させることで達成できます。
では、声帯を震動させるには何が必要か?
それはエネルギーであり、言い換えれば人間の熱量である「カロリー」が必要です。
つまり、あいさつするための経費は「食費」ということになります。
ここで「休息のために使う家屋の家賃」や「声帯に支障がある場合は咽喉科の通院費がかかる」などもあるから食費だけとは言えないんじゃないか?という反論を受けそうですが
計算を簡略化するためにあえて必要最低限の食費のみで計算します。
後で計算式を示しますので、独自のパラメータを追加して計算してください。
さてさて、じゃあ「あいさつ」にはいったいいくら経費がかかるのか?
結論から言うと…
あいさつ1回あたり、約2.1円かかる
農林中央金庫の調べによると日本人の食事にかける費用は1ヶ月平均31,876円。
1日あたり1062円かけています。
次に、1日に摂取するカロリーです。
個人差もありますが、これもざっくり平均をとって1500kcalとします。
ということは
1062[円/日] ÷ 1500 [kcal/日] = 0.7 [円/kcal]
1kcal消費するごとに0.7円の費用がかかっている計算になります。
もちろん食費がもっと少ない人や、摂取カロリーが多い人は経費は安く済みます。
声帯を震動させるには何kcalかかるのか?
これはなかなか参考になる数値が見つからなかったのですが
養命酒 健康の雑学の記事で「くしゃみ1回で4kcal消費する」との文字が。
あいさつは、くしゃみほどまで大きな声(80デシベル)を出す必要もないので
そこそこ大きな声(60デシベル)であいさつした場合、3kcal消費するとします。(おそらく、もっと少ないと思いますが…)
そうなると、1kcalあたり0.7円経費がかかりますから
あいさつ1回にかかる経費は約2.1円ということになります。
あいさつすることで何が得られるか?
例えば、学校や職場に行って「おはようございます!」とあいさつして、帰りに「おつかれさまです、さようなら!」と60デシベルで挨拶して帰ったとします。
Aさんに対して月~金までこのように1日2回あいさつしていたところ、金曜日に「おつかれさまです!」と言い終わった直後、Aさんが何やらカバンの中をゴソゴソ。
「あなたはいつも私に元気にあいさつしてくれるから、この500円相当のお菓子を差し上げます」
ちゃんと「ありがとうございます!」というあいさつも忘れずに、にっこりお菓子を頂いたとします。
すると、挨拶の費用対効果は…
たったの、24円…?
と思うかもしれませんが、これを%に直すと…
4.2%になります。
この数字は一体、何を表すのでしょうか?
経営ハッカーによると、宣伝広告費を有力企業から見ていったとき
通販・サービス業が15%~20%前後の広告宣伝費を使っているのに対して、化粧品業はおよそ10%、流通業にいたっては1%から3%といったところといわれています。
つまり、「あなた」という商品を売り利益を得るにあたり、「あいさつ」は宣伝広告としてかなり高い費用対効果をもっています。しかも初期投資も在庫も不要です。
もちろん、あいさつだけではないでしょうし、いきなり500円のお菓子をもらうことは難しいかもしれません。
しかし、あいさつ「するか」「しないか」を議論したときに、した方が「お得」になる可能性が高くなるということです。
こんな損得勘定であいさつをするなんて「にしけいは、とても心が汚い人間だな」と思われるかもしれませんが、あくまでこれは「あいさつ」の有用性を評価するために数値化しただけなので、あしからず。
ちなみに評価する式はざっくり下記の通りになります。
a= あいさつの回数, g= 得られた効果[円]
さて、ここで僕が思い浮かべるのは
毎朝通勤途中で「おはようございます」と爽やかにあいさつしてくれる交通当番のおばさんです。
雨の日も風の日も、かならずあの交差点に立って自転車で走り去る僕に、にこやかにあいさつをしてくれる。
あのおばさんのあいさつで気合いが入り、僕は今日も頑張ろうと自転車のペダルを力強くこいで満員電車に乗ることが出来ます。
あのおばさんのあいさつの費用対効果を計算したら、凄いかもしれません。本当にあのおばさんには感謝しています。
もし、あのおばさんが体調を崩されて倒れたりしたら、おばさんの身に何かあったら…僕はきっと何かしら援助をすると思います。
選挙の時期だけ「お願い」のために交差点に立つ政治家よりも、よっぽどあのおばさんに1票入れたいと思います。
もし、あのおばさんが出馬したら…?
そろそろ「どのおばさん…?」という疑問を胸に抱いている方もチラホラいるかと思いますが…。
もし、あのおばさんが何かの拍子に出馬したら…僕は必ず1票入れます。
では、宣伝合戦アピール大会の選挙で「あいさつ」を使ったらどうなるんでしょうか?
イメージと宣伝がカギになる選挙
選挙立候補.comによると…
選挙にかかる費用は、選挙の種類や地域・選挙区の規模などによって大きく異なります。
例えば、一般的な市議会議員選挙の費用は200万円~800万円。参議院選挙では6,000万円以上とも言われています。
かなり費用がかかるんですね…
これだけかけて選挙に負けてしまった人たちの胸中を想像すると、胃薬が欲しくなります。
さて、先ほどの計算で宣伝費としては、かなり費用対効果の高かった「あいさつ」ですが。
もし、選挙を「あいさつ」だけで乗り切ろうとした場合どうなるか…?
5.6円で1票、56,000円で当選も?
ただあいさつしただけでは政治や住民に対する想いは伝わりません。
ある程度の対話が必要になります。
仮に、街を歩く2人組に大きな声であいさつをして話しかけて、自分の世の中に対する考えを伝えたり、その方たちと軽くディスカッションしたり、ウンヌンカンヌンと10分ぐらい立ち話をしたとします。
あいさつ 3kcal
立ち話10分 13kcal
⇒ 16kcal ⇒ 11.2円
もし、その2人組が選挙で自分に投票してくれたとしたら…5.6円で1票もらえる計算になります。
10,000票獲得しようと思ったら…
経費:
11.2円/回 × 5,000回 = 56,000円
時間:
10分/回 × 5000回 = 60,000分 = 42日間
選挙期間がだいたい12~14日間だから、選挙当日の1.5~2ヵ月前から待ちゆく人に挨拶してちょっと立ち話して、そこで仲良くなれれば、10万円もかからず10,000票は得られる計算になります。
1票に大きな格差が存在する現在の日本の選挙では、出馬する地区さえうまく選べば意外と100,000円ぐらいで当選できるかも…?(もちろん時間、それ以外の経費もかかりますが)
まずは、はじめることから
「あいさつ」の重要性をわかっていながらも今まであんまりしてこなかった方には
是非今日からそこそこ大きな声でいいのであいさつしてみて欲しいと思います。
そして、1回あいさつするごとに心の中で「2.1円!」と叫んでみてください。
最初は理由なんて何でもいいと思います。始めることが大事だと思います。
まず、1週間で何回あいさつしたか、いくら経費を使ったのか計算してみてください。
1日10回あいさつしても21円です。7日間で147円。コンビニの缶ジュース1本分ぐらいです。
もし、この7日間の間に「あいさつがきっかけで」何かプレゼントがもらえたり、ごちそうしてもらえたら…
それがあなたの「あいさつの費用対効果」を検証する第一歩になると思います。
どんなあいさつが最も効果が上がるのか? 効果的な声の大きさは?
この記事があなたに高い費用対効果をもたらせられたらと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました!
にしけい