過去に桜の開花予測について調べてブログ記事を書きました。
桜の開花日予測や、ミナミヌマエビが抱卵してから孵るまでの日数を予測する際に、「温度による蓄積」を利用した「有効積算温度法」(Degree Day Method)というものがあります。
ソメイヨシノの開花日予測でも下記の有効積算温度法(DTS法)を用いました。
∑[t=2月10日からn日目まで] DTS(t) ≥ 21.8 DTS(t) = exp(9.5×10³×(Ti(t)-Ts)/(Ti(t)×Ts)) Ts = 288.15 K (ソメイヨシノの開花平均温度15°C) Ti(t) = t日目の平均気温[K] |
サウナに入っていると、隣のおじさんと「この人よりは長く入ってやる!」と密かに競い合ってしまうことがありますよね。そのとき、「おじさんがサウナから出るタイミングが計算できたらいいのに!」と考えていたのですが、よく考えると、この刺激や熱が蓄積され、特定の閾値を超えた瞬間に何かが「発現」するという仕組みは他にもいろんなことに応用できるのではないかと考えました。
・上司のストレス量の蓄積からブチ切れる時期を予測する
・サウナの温度と体調などのパラメータなどからサウナを飛び出すタイミングを予測する
・刺激量の蓄積と刺激係数の入力によって快楽や絶頂に達するタイミングを予測する
・外部媒体から受ける刺激の蓄積量から人間が感動して涙を流すタイミングを予測する
・日々のストレスや類似行動の蓄積から病気や事故が起きる時期を予測する
・あと何回会ったら告白を受諾してもらえそうか?
・あと何回ケンカしたら別れを切り出されるか?
・次の訪問で契約が成立するかどうか?
ソメイヨシノ開花の予測でも独自の係数が存在し、様々な要素が絡むためそう単純に数式化するのは難しいかもしれませんが、僕は普段「特定の土地や建物に住居している年数が長いほどその影響を受ける」という例を観察していて、これを定量的に表現できないかなと考えていました。
例えば、Aさんが今の家に住み始めて何年後に病気を発症するかとか、会社で出世するようになるかとか、そういったことも何かしらのパラメータの蓄積によって起きるのではないかと考えています。
僕の中である程度、経験則は蓄積されているので、この経験則から現象発現に影響を与えるパラメータを抽出する必要がありそうです。
よく「量×質=成果」と言ったりしますが、この質の部分に様々な係数が入ってくるので、複雑になりそうですが、ポケモンのダメージ計算のようにシステム化できるかもしれません。
ポケモンSVのダメージ計算例 ダメージ = (((レベル × 2 ÷ 5 + 2) × 威力 × 攻撃実数値A ÷防御実数値 B) ÷ 50 + 2)× 範囲補正 × タイプ一致補正 × タイプ相性 × 急所補正× 乱数補正 × おだてる補正 × 壁補正 × 天気補正× テラスタル補正 × その他補正 |
天の気=外的刺激?
自然環境における外部刺激的な要因としては [温度] [湿度] [日照量] [風量]などが関係していて、これらは地域や季節によって変化します。もしこれらが数値化できるのであれば、東洋占術の「天干」が何なのかを科学的に解明できるかもしれません。
天干を「自然界のエネルギーのサイクル」や「物質・エネルギーの変化の状態」として考えるのであれば、「熱」「振動」「波動」などに置き換えることもできますし、循環性があることから「相の転移」「エネルギーの周期性」といった側面から表現できるかもしれません。
病気や事故の発生が一番役に立つかも?
一番、役に立ちそうなことはやっぱり病気などでしょうか。
僕の息子のアレルギーの負荷検査に付き添ったことがあるのですが、アレルギー食品を特定量摂取したときにアレルギーの発作が明確に起きました。
病院での検査だったのでよかったですが、これも有効積算温度法と同じように「特定の物質が蓄積されることによる反応」のひとつです。
重要になりそうな要素
病気や疾患を予測する上で下記の要素がとりあえず重要になるかもしれないと考えています。
・生活習慣の継続期間
・居住年数
・勤務年数
・日照
・温度湿度
・ストレス
・喫煙や飲酒
・睡眠時間
・人間関係
・大気汚染度
・遺伝的要因
要素は無数に存在して、一見すると複雑に見えるかもしれませんが、たくさんの情報を一気に処理できるようになってきた現代なら可能になるのではないでしょうか。大まかなにあたりをつけて、パラメータを絞って現象発現に寄与しそうな要因を抽出してみようと思います。
バイオリズムも日々変化する
よく人生のバイオリズムみたいなものを生年月日などから算出する占いがありますが、僕はバイオリズムは固定されたものではなく、環境や外部要因によって常に変化すると考えています。
Aという街からBという街に引っ越したら、蓄積される外部要因が変わりますから、「決められている一生の運命」というものは存在しないと考えています。生物でも外敵が多い環境ではストレスが溜まりますが、少ない環境に移り住めばストレスは軽減されます。
もちろん「反応しやすさのくせ」のようなものはあるので、住居を変えても同じような現象を引き寄せる可能性もあります(反応のしやすさのくせや傾向については、「反応と背景」という講座で詳しく解説しています)。
突発的に見えることも、日々の蓄積が原因になっていて、トリガーとなる出来事はあくまで一時的で表面的であり、実際の背景はけっこう根深いものなのではないかと思います。
とりあえず、おじさんがサウナからいつ飛び出すかを予測するアプリから開発してみようと思います。
にしけい