【太占で占いました3】部分加熱法・部分加熱法・熱錐突き刺し法

 

前記事▶︎【太占で占いました2】骨の加工〜加熱準備・直接加熱法

 

炭による部分加熱法

 

直接加熱法は、文字通り炭の中に直接骨を入れて加熱する方法でした。

直接加熱法は焦げやすいので、視認性に欠けるデメリットがありました。

それを解消する方法が部分加熱法です。

 

骨の中央に小さな炭を乗せます

 

この方法だと、比較的狭い範囲のみを加熱できるため、割れ方をコントロールしやすいメリットがあります。

 

 

部分加熱法は加熱範囲が狭いので、割れ筋が入ることは入るのですが、そこまでダイナミックには割れ筋は入りません。

裏面から見てわかるぐらいの繊細な割れ方をします。

 

炭による部分加熱法の特徴

 

・割れ筋の位置や規模をある程度コントロールできる。

・適度な大きさの炭があれば、やりやすい。

・骨の上に炭を乗せてから10~15秒ほどかかると、パキッという音がし始める。

・直接加熱法とは違いやや割れ筋が単調になりやすい。

 

炭による部分加熱法の占断

 

・炭を上に乗せるという点から、上司や会社といった目上の立場の人間からの力のかかり方(反応)を占うことに適しているかもしれない。(イメージしやすい)

・焼ける範囲がコントロールしやすく、焦げ目を特定の人物や事象と結びつけることで、人間関係や相互作用の様子を占う場合に適していそう。

 

金属による部分加熱法

 

金属棒を炭に入れて加熱し、金属棒を骨に押し当てる方法です。

今回は六角レンチを使いました。

 

 

 

金属棒の加熱を30秒ほどしてから骨に押し当てたのですが、いまいち熱が伝わりません。

かなり薄めの骨でやってみたのですが、パキッという音もせず、焦げ目もつきません。

お灸などにも使われる「もぐさ」を使って部分加熱する方法もありますが、金属棒の押し当ては金属棒を相当加熱しないと難しいようです。

屋内でする場合、はんだ付けなどに使われるハンダゴテなら代用できるかもしれませんし、安定に加熱できそうです。

(はんだごてを使った占いも今後検証の余地がありそうです)

というわけで、金属による部分加熱法は割れ筋が見えなかったため、占いは断念しました。

 

炭による部分加熱法が安定に占えそうですが、ダイナミックさという点では直接加熱法もおもしろいです。

 

 

熱錐突き刺し法

 

錐の先端を加熱し、骨への「通りやすさ」を占う方法です。

非常に感覚的になりますが「通りやすければ吉」「通りにくければ凶」という方法です。

この方法は現在、貫前神社でのみで行われている占断方法です。

▶︎ 貫前神社の鹿占習俗(ぬきさきじんじゃのしかうらしゅうぞく)

 

『正卜考』によると、「錐の能く貫きたるを大吉とす、通り難たるを凶とし、小吉として、すなはち凶を除くの祈祷す。錐の立ざるを大凶として深く畏み謹めり」とある。

国土地理協会 民族資料選集 鹿占習俗より引用

 

 

 

 

占いたい内容を決めて、錐を加熱して骨に突き刺す。

骨のどこに突き刺すのか、骨の厚み、力加減などによって突き刺しやすさは変わりますので、正直「占う人の匙加減」によって変わります。

いくつか占的を変えて占ってみましたが、近い位置でも「骨が溶けるように突き刺しやすいとき」と「ややひっかかりを感じるとき」がありました。

 

熱錐突き刺し法で占った様子

 

 

熱錐突き刺し法の特徴

 

・複数の占的の良し悪しを1枚の骨で占えるので、非常にコストパフォーマンスが良いです。

・錐を突き刺す人の匙加減にもよるのですが、実際やってみると「刺す感触」が微妙に違うので、面白かったです。

・現在行われている神社では「凶」は出ないようにしているそうです。理由は凶が出たら不安になるからだそうです。

・突き刺した跡も微妙に形が違い、視認性が高いためややエンターテイメント寄りだと思いました。(と言っても地味ですが)

 

熱錐突き刺し法の占断

 

・複数の占的を連続的に占えるので、スクリーニングしながら最適解を探すことができそうです。

・大きなテーマから絞っていき、かなり細かいところまで良し悪しを出せるので、実用的です。

・自分のことを占ってみましたが、既にかなり当たっています。

 

 

錐は行きのホームセンターで調達

 

 

錐を選ぶ筆者

 

ついでにグミと飲み物を購入

 

 

占ってみて

 

今回は本当に多くの方のご協力のもと、太占の検証を行うことができました。

ご依頼頂いた占い結果は、みなさんにお伝えすると同時に、結果がどうなるか追跡して検証していきたいと思います。

自分のことや、結果が分かりやすく確認できることも占ってみましたので、検証が非常に楽しみです。

様々な資料や書籍を読みましたが、占ってみて心底感じたことは「やっぱり自分でデータを蓄積していくしかない」ということです。

「Aという割れ方をしたらBという結果になった」というシンプルなデータの積み重ねです。

後付けや理論化はそのあとの作業で、とにかくシンプルに焼け方と結果を自分の中に集積していこうと思います。

いくつか既に「これ、当たってるなぁ」というものがあったので、何かしら傾向は掴めそうです。

引き続き、検証を続けてまいりますので、また発見がありましたら、何かしらの方法で発表したいと思います。

 

最後に

 

最後はお手伝い頂いた皆様と肉を焼いて食べました…

当日かなり寒くて、本当にお腹が空いていたので、温かいお肉が心と体に沁みました…

 

占い談義にも花が咲きました

 

やっぱり占いは面白いし、未来や現状を知ろうとする挑戦心や試行錯誤には興味を唆られるものがあります…

 

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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