真理探求型占い師は食っていけない?本当にそうなの?

とある占い師さんから

「真理を探求するタイプの研究色の強い占い師さんと、お金を稼ぐことに特化したビジネス色の強い占い師さんがいて、にしけいさんはどちらかといえば前者ですよね?それで食っていけるのはなぜですか?」

 

というご質問を頂いたのですが

「真理を探求する」と「お金をいただく」というのは同時に成立できると思います。何の矛盾もありません。

もちろん占い師さんの中には「真理を探求しすぎて商売が下手だった」と揶揄されてしまう人もいますし

逆に「あの占い師さんはビジネスに走りすぎて中身がない」と批判されてしまう人もいます。

必ずしも「知識量=的中率」ではないので、研究をしているから実占がうまいかというとそうでもないようです。

なので、お金を頂きながら真理を探求することは可能だと思います。

 

(最初の質問はAとCのタイプの占い師しかいないという固定概念があったように見えます)

 

ベクトルがどこへ向いているか?

で、おそらくですけど

このときの「探求の仕方」が論点になるのかなと考えていて。

単純に探求がインプット重視で、ベクトルが内側に向けられていた場合、お金につながりにくいようです。

いちおう工学部を卒業しているので、わずかながら「理系の研究室」というものを見てきていますが

やっぱりその研究の「意義」をうまく伝えていかないと、研究費を捻出できません。すごい研究結果が出ていてもそれをどうすごいかアピールしたり、実用性を訴えていかないとお金にならないのです。

僕は化学の基礎研究をやっていて、修士論文の序論で「研究意義」を説明するのですが、本当に自分の研究が世間に求められているのか疑問でした。ただのマスターベーションなのではないか、と。

もちろん僕が大した成果を出せていなかったこともあったと思います。でも、結果から意義を創造していく作業は当時は違和感を覚えました。

今となっては点が線になることもあるし、あの研究がもしかしたらいつか誰かの役に立つかもしれないと思えるようになりましたが

やはり自己満足・自分本位の探求というのは一般的には受け入れられにくい、つまりビジネスにつながりにくいのかなとも考えています。

かと言って、自分がまったく興味をもてない分野をお金のためだけに掘り下げるのもきついですし、それはそれでおもしろくありませんから長続きしません。

「打算」が入りすぎると途端につまらないものになってしまいます。

このあたりのバランスが大事な気がします。

僕は探求すると同時に「役に立たせ方」も考えています。自分が探求して得られた収穫物をどういう風にそれを生かすのか?どう使うのか?これを重視しています。

これは先述したような研究室での経験があったからなのかもしれません。

「で、何?」と聞かれたときにきっちり答えられるように。オチを用意しなくてはならないと考えているのかもしれません。

と言いながらもどこかで「自分が楽しまなければ意味がない」とか「いつか誰かの役に立つかもしれないじゃん」とも考えています。というかめっちゃ「自分の楽しみ」を考えています。96%ぐらいです。

だけど、なんとか好きなことをしながら食えています。

これはおそらく「アウトプット」しているからだと思います。

単純にブログや本や教室やご相談で、研究成果を発表する場をもうけているからだと考えています。

一昔前の占いは「秘密主義」「権威主義」みたいなところがあって、かなり閉鎖的なところがありました(今もですけど)。

旧来の占いのビジネスモデルについてはツッコミたいことが山ほどあるので、詳細は別の機会にゆずりますが

僕はアウトプットの頻度や機会が少ないと、それだけ「自分が間違っていること」にも気付きにくいですし

どんどん自分の探求した成果物に執着するようになりやすく、発展性が低いため、全体として損失だと考えています。

とにかく出してみる。アウトプットしてみる。これが良質なインプットにつながり、知識だけではなくお金も入ってくるのではないかと思います。

そういった意味では個人がアウトプットしやすいこの時代に生まれることができて本当にラッキーでした。

ウェルシーな時代にメルシー。

ヘルシーなワーカホリック にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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