無意識老人「同じ里の子らで誰が一番強いか決めるのじゃよ」

同じ親から生まれてきた子同士が、互いに殺し合う…

もしかすると、あなたにも身に覚えがあるのではないだろうか?

ない?そんな恐ろしいこと体験したことも見たこともないって?

 

いや、あるはずです。

 

あなたにも自分で生み出したもの同士を戦わせ、弱きものを淘汰させた経験があるはずです。

 

例えば、僕は「新しいこと」をしたくなると、いろいろやりたくなります。

新しく何かを試したいということで、ホームページの新しい決済方法を導入しようといくつかの会社に導入の申請を出しました。

そして、新しいことをやってみたくなっている時期というのは、非常に創造力に富みます。何か新しい切り口のブログを書いてみたくなってしまうのです。その結果、「ふざけた記事」が生まれてきます。

決済方法を導入する際は、導入するための審査があります。

導入されるサイトがどんなサイトか、どんなサービスをしているか、危ない人ではないか、おかしなことはしていないかを視察しにくるわけです。

それを表した構図がこれです。

 

 

そうです。ふざけた記事を書きたくなってしまった時期と、審査の時期がかぶるので、ふざけた記事が目に止まりやすく、その結果審査に落ちてしまうというわけです。

もともとは「新しいことをしてみよう」という同じ親から生まれた2つの方向性が、互いに足を引っ張り合って打ち消し合うような形になるのです。もちろんこの場合は「ふざけた記事」だけが残る結果となります。

 

同じような構図で、よくあるのが検定ものです。新しいことをしたくなり、何かの面接や試験に申し込むのですが、それと同時に他のことも楽しくなっちゃって、最終的に試験をすっぽかすという結果になるのです。

 

 

これも「新しいことをしたい」という根から2つの枝が伸びています。そして、一方が優位になるともう一方を壊し淘汰が起きるのです。

 

これはまさに「同じ親から生まれた子ども同士による殺し合い」と言っても過言ではありません。

 

 

しかし、僕がいつも思うのは、この激しい子ども同士の殺戮で勝ち残ったカマキリこそが、本当に自分がやりたいことなのかもしれないということです。

時間や肉体というリソースは有限です。そのリソースを割り当てる際に、より無意識が重要だと感じるものが選ばれる。それだけのことなのかもしれません。

負けたほうのカマキリは、なんとなく打算が入っていたりする場合が多かったりします。やはり勝ち残ったカマキリがカマキリとしての純度が高い存在なのだと思います。

(カマキリ=自分 と置き換えて考えてみてね)

広義で言えば、あなたという親は「あなたが生き残ること」という目的があり、その目的を果たすために様々な子(行動や思索)を生み出しています。

そのなかで「思いついたけどやらなかったこと」「途中で諦めたもの」は無数にあるはずです。

でも、その屍の上に今のあなたが成り立っているはずです。

 

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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