だいぶ前になりますが、岐阜は養老「吉田商店」さんに行ってきました。
吉田商店って?
岐阜県養老郡養老町養老公園の中にある、瓢箪専門店です。
ホームページはこちらから。
(このホームページも店主の吉田さんが作られていて、今は息子さんが更新されているとか…)
瓢箪を育てて、加工して35年…
今日はその瓢箪の魅力に取りつかれ、瓢箪から出られなくなった孫悟空のごとく爽快な吉田さんの魅力を徹底レポートします。
にしけい、2時間ほど居座る
ちょうどお伺いした日は雨ふりで、平日の昼時ということもあり公園内のお客さんもまばらだったので
店主の吉田さんと2時間ほど立ち話をしたのち、奥様にお茶まで出して頂いて…本当にありがとうございました。
何が面白いって、吉田さんのその人柄なんですよね。
なんで「ひょうたん」なんですか?
全てはこのにしけいの野暮な質問から始まった…。
でも、純粋に気になった…。
この瓢箪への想い、執念、こだわり、なぜなのか…?
その答えは単純明快
好きだから
思わず、目じりが緩む吉田さん。とてもキュート。
孫を眺めるおじいちゃんのような優しい目で瓢箪について語る吉田さん…
あ、この人、ホントに好きでやってんだな。
それが、吉田さんのオーラから伝わってくる。
吉田さんの体のまわりから発生したひょうたん型のオーラと
養老の滝から発生するマイナスイオンが相混じって
それはもうプロジェクションマッピングのごとく幻想的で清らかな気持ちになりました。
奥深すぎるひょうたんワールド
吉田商店さんのひょうたんは、本当に全国いろんなところにお客さんがいるようで
東京の築地の寿司屋さんや、高級料亭に縁起物として飾られたり
千成瓢箪(10cmほどの小さな瓢箪)が一気にネットから200個注文があったり
毎年、買いにこられる瓢箪マニアの方もいらっしゃったり
同業者の方がわざわざ瓢箪の育て方を聞きにこられたりとか…
なんとも素人には理解し難くも、深淵で一度入ったら出られなさそうな魅惑の世界・瓢箪ワールド。
吉田さんが嬉しそうに瓢箪について語る表情を観ているだけで、僕はもうすでに惹きこまれていた…
吉田商店さんのひょうたんは何が違うのか?
それだけ多くの人たちから愛される、吉田商店さんのひょうたん。
一体、他のひょうたんと何が違うのか?
スッピン美人なひょうたんたち
吉田商店さんのひょうたんは、ニスを塗らなくても生地がとてもキレイで形がいいものが多い。
通常、栽培しているうちに形が歪んでしまったり、落としたりぶつかったりして生地に傷がついてしまうとか…。
店内のひょうたんをたくさん触らせてもらいましたが、本当にどれもスベスベで傷がほとんどない。
全国的にみて静岡や茨城にも瓢箪農家さんたちが多いらしいんですが、形が良くて肉厚なものが多く取れるのがここ岐阜養老・吉田商店さんだけらしい!
もちろん吉田さん曰く「ひょうたんにも好みがあるから」ということで、大きさにこだわるひともいれば、丸っこい形のものが好きな人もいるとか…
ただ、やはり製品にするには
表面がキレイで、首の断面が美しく、座りがよく、肉厚な方がよいとか…
なんだか「好きな女性のタイプ」の話に似ているなぁと思いつつも
その理想の女性を追い求め続ける探究心には脱帽せざるを得ない…。
においが少ない
吉田商店さんのひょうたんは匂いが本当に少ない!
小学校ぐらいのときに、どこかのお土産でもらったひょうたんは、ふたを開けて中のにおいを嗅いでみると、とてつもない異様なにおいが!
この臭いは、おじいちゃんがピスタチオを食べ過ぎたときにコタツの中に放ったオナラの臭いに似ていて
鼻にガスクロマトグラフィーが内臓されていたら、一瞬でカラムがダメになるレベル。
しかし、吉田商店さんのひょうたんは何度嗅いでもほとんど臭いがしない!
なぜなのか…?
その秘密は、養老の清らかな地下水と吉田さんの職人魂が相重なった愛情のこもったひと手間にあった…!
これは企業秘密かもしれないので、吉田さんに直接聞きに行ってください!
職人のお茶目な遊び心
吉田さんは瓢箪の栽培から加工までされていますが
かなり細かい加工もされています。
その中のひとつがランタン風ヒョウタンです。
ランタンに奥さんがデザインした模様に沿って、ルーターで細かく穴を空けていくのだとか…
暗闇でひかるヒョウタン…夫婦の愛の結晶によってその美しさに拍車がかかる…
「これ、いいなぁ…欲しいなぁ…」という僕のつぶやきに
「これは、売れないんだよ」と、すかさずニコニコの吉田さん。
将来的にはこの瓢箪のランタンでミュージアムのようなものを作るのが夢だとか…
なんか、もう、すごいな…、本当になんかもう「すごい」と「おもしろい」しか相槌が出てこなかった…。
僕の残念なボキャブラリーでは、もう伝えきれないので、気になる方は是非行ってみてください。
にしけい