もうすぐ三児の父になりますが、5年務めた会社員を辞める理由。

 

 

 

実はもうすぐ我が家に新しい家族が増えます。3人目の子です。

このタイミングで安定的に賃金を得られる、会社員を辞めることにしました。

今の心境や思考を記録するためにも、そしてそれが誰かの何かのきっかけになるかもしれないと思いブログに書いておこうと思います。

 

平和と恐怖と好奇心

「なぜ会社を辞めるのか?」という理由を問われると、実は非常に回答に困ります。会社の仕事が嫌だったわけではなく、むしろ同僚には恵まれていたと思いますし、新規開拓・新製品開発の仕事も面白い案件もたくさんありました。

何不自由なく会社員生活を送っていたのですが、この「何不自由なく」の状態が進めば進むほど僕の恐怖心は大きくなりました。

駅のホームでゴルフのスイングの練習をするおじさんのような呑気な平和さが、逆に僕を不安にさせました。そしてこの恐怖心は少しずつ「好奇心」に変化していきました。

子供がおもちゃのブロックで作ったおうち。玄関があって、扉があって、中にはテーブルもある。お庭にはお花も咲いている。

このブロックのおうちを壊したらどうなるのだろうか?という怖いもの見たさのような好奇心へと変貌していったのです。

アリの巣の観察キットを眺めるように、棒切れを拾って洞窟を探検するように、未知なる世界への強い好奇心が膨らんでいきました。

 

妻「なんとなく大丈夫」

大学院を修了した僕はすぐに今の会社に就職しました。それもあってか、この会社に所属しない自分を見てみたいという好奇心が強くありました。

どうやって生きていくのか。何をするのか。呆れ果てて家族が離れていくかもしれない。どうしようもないボロボロの布をまとって路上をさまようかもしれない。

そんな窮地に追い込まれたとき自分はどんな表情をするのか。どんな行動をとるのか。どんな言葉を発するのか。

ナルシストに思われるかもしれませんが、「安定した生活」を失ったときの自分の行く末に非常に興味が湧きました。押しちゃいけないスイッチを押したくてしょうがなくなりました。

「なぜこのタイミングで会社を辞めるのか?」という問いに一言で答えるとしたら「好奇心」だと思います。

それは新作のゲームをプレイするような、蜂の巣をほじくりかえすような、純粋な好奇心に近いと思います。

僕はこれまでに何度か妻に「会社を辞める」という話をしてきました。妻だけではなく、同僚にも何度もしていました。妻にはその都度止められました。

しかし今回は違いました。「何か今回は表情が違う」という理由で妻から了承が得られました。意外でした。そして偉大でした。三人目の子供をその体に宿しているにも関わらず、妻は力強くそう答えました。

これまでは家計や生活費についての言及があり、そこで引きとめられていたのですが、今回はそんなこともなく「なんか大丈夫な気がする」という答えがかえってきたのです。

 

勝算と覚悟

好奇心のために「安定」を捨てる。一見無謀で衝動的のように見えますが、僕には勝算と覚悟がありました。

まず、僕は妻に話しました。

「会社を独立して生活に困窮した場合、またどこかに所属して賃金を得ます」と。ただ辞めるだけではなく「だめだった場合」の話もしました。

今だけかもしれませんが、現在どの企業も人材不足です。再就職を志した場合よっぽどのことがない限り採用される自信がありました。

また、再就職する際、自分の素質を生かすとしたらやはり新規営業開拓や誰もやってこなかった分野に挑戦したいという思いがありました。こういった業務に携わる場合「決断」や「行動力」そして「動かすチカラ」が強く求められます。

今回の独立はそのような業務に携わる、もしくは採用される場合、どう見てもプラスになる経験を積めるのではないかと判断しました。

つまり好奇心がどうのこうのと格好をつけておきながら、いろいろな状況から鑑みて「どう転んでも大丈夫」という算段をつけていたのです。

「昨日全然勉強してねぇわー」とか言いながらガッツリ勉強して高得点を取るガリ勉のような卑怯さが僕にはありました。

僕には頼ることができる実家がありません。とりあえず地元や自分の実家には後戻りが出来ません。

僕がどうしても生活に困窮した場合、頼ることができるとしたら妻の実家しかありません。もちろんアテにしているわけではありません。しかし、妻のご両親に頭を下げるパターンも想定しました。

すごく情けないと思われるかもしれませんが、家族が生きることができるのであればそれもありだと思いました。プライドを捨てることも覚悟のひとつなのかもしれません。

今まではそんなパターンは考えられませんでしたが、好奇心と天秤にかけると、自然とできるような気がしました。それも妻に話しました。妻は苦笑いをしました。

 

「鬼気迫るもの」

さてそんな「どう転んでもなんとかなりそう」という算段をつけている僕ですが、なんとかならなくなったとき…それはそれですごく楽しみでもあります。

ある芸能関係のお方とお話していたとき。

「人間は鬼気迫るものがあると、すごく美しく凄まじいエネルギーが出る。そういう人が醸し出す世界に人々は魅了される」というお話をされていました。

この「鬼気迫るもの」という言葉が僕の心にグサリと刺さりました。

今まで僕はあまり苦労も悩みもせず比較的のらりくらりとひらりふわりと、ティッシュが空中を舞うように生きてきました。

それこそ「鬼」という言葉なんかとは無縁だったのではないかと思います。(もしかしたらそんな出来事忘れているだけかもしれませんが)

「安定した給与」というものを断ち切りながらも、家族を養っていかなければならない(という使命感)が、もしかしたら僕の中の「鬼気迫るもの」を引きずり出してくれるかもしれない。

そう思うと非常に好奇心がくすぐられて仕方がなかったのです。

追い込まれるとどうなるのか。冒頭に挙げた「自分の新たな一面を見てみたい」というナルシスト的な興味関心のキーワードになりうる、それが「鬼気迫る」という状況なのではないかと予想しています。

もちろん、これまでに書いた予想が全く総スカンになるような、本当に想定外のことも起こる可能性もあります。もしかしたら案外早く再就職するかもしれませんし、就職氷河期が来て妻の実家にお世話になるかもしれませんし、はたまた思わぬ話が転がり込んでくるかもしれません。

占いというお仕事をしている以上、未来のことは少なからず意識するのですが、正直「完全にはわからない」とだけ言っておきます。むしろわからないからこそ、やる価値がありますし、わからないからこそ占いは面白いのです。

 

「秘められし力」

「明日もこんな感じの明日がくるのかな」という毎日に飽きてきたのかもしれません。予測できない何かが待ち受けている明日に出会いたい。そんなラノベの主人公のような中二病みたいなことを考えながら生きてきたし、これからもそんなことを考えて生きていくと思います。

僕には太古の文明に聖者たちによって封印されし秘められた潜在魔力があって、それを解放できる日がくるのではないか…と今も本気で思っています。

それは「普段の生活」では発現されなくて、そういう「危機的状況」みたいなものが来た方が開花しやすいのではないかと本気で考えています。そしてその「秘められし力」を見てみたい。そういう好奇心が僕の辞表提出に拍車をかけました。

 

早速「秘められし力」が…

で、この記事をとある名古屋駅の喫茶店で書いていたところ、誰かが僕の肩を叩きました。

パシッ。

 

あれーおかしいなー。

 

確かに知り合いはそこそこいるけど、こんな喫茶店で僕の肩を叩く人なんているかなー

 

と、後ろを振り向いてみると…

 

 

 

 

妻の母でした。

想定外でした。

 

バクチクを投げつけられた猫のように背中が硬直しました。

早速想定外なことが起きました。

 

義母はコーヒーのサービス券をくれて颯爽と去っていきました。

大丈夫です、こういうときに僕の「秘められし力」が発現するのです。

こういうビックリしたときにこそ特殊な能力が覚醒するのです。いやー、ビックリした。

コーヒーのサービス券をありがたく使わせてもらうように、今後はいろんな人たちに助けてもらいながら、逆に自分の好奇心が誰かの役に立つならそれを最大限に使って、自分が見たい知りたい世界を追求していこうと思います。

未知なる世界の冒険の旅へ…。

今後ともよろしくお願いします!(深々と礼)

 

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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