オレハナニヲユメミテイタ?

 

前回の「手抜きはバレる」という記事でもチョロッと書いたんだけど

来週の月曜日にZIP FMナビゲーター&スクール基礎コースの最終録音があるんですよね。

それで、前回の授業では「自分がいかに手抜きをしていたか」に気づかされたと同時に

コバタク先生からは「もっと、自分の本音と向き合い、自問自答して!」

ディレクターの中井先生からは「今までの集大成だから、完成品をもってきて!」と言われていました。

自分の本音と向き合う。

「なんでそう思ったの?」を繰り返す作業なんですが

これをやっていくと、自分の素の部分・ルーツみたいなモノを辿る脳内旅行に出かけてしまって

ビッグバンが起きたように、荒削りの隕石のような情報がパーッと広がっていくだけで90秒という制限の中でまとまらないよー!

という矛盾があって、棒切れでツッツカれたカタツムリのごとく思考とやる気が引っ込んでしまっていたんです。

 

「材料を徹底的に吟味してください」という作業と「最高の1品を作ってください」という相反する作業。

意味が分からず、原稿を書くことすら手に付きませんでした…。

 

ただ、授業の中でコバタクさんがpH2ぐらいの口酸っぱさで「本読んだ方がいい」と言っていたので

何かヒントがないかと藁にもすがる思いで1冊の本を手に取りました。

 

歓喜の仔/天童荒太

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たまたま表紙の絵と同じポスターが地下鉄の壁に掲示してあって

1ヶ月前ぐらいに本屋で「なんか見たことある絵だな」と思って手に取り、購入。そのまま積ん読に。

 

「本を読む」と言っても

最近、難解な占いの本とか参考書といった説明文的な本ばかり読んでいたなぁ…と思いながら

600ページ以上ある分厚いこの本を手に取って読み始めること36時間…。

 

途中途中ちょっとサーッと目を通すだけの部分もあったけど、読破。

ビリビリビリ…と音を立てて破れたのは「矛盾」と書かれた心の中の1枚の紙でした。

 

「若い人へ」という題で、著者のあとがきの中にこんな言葉が。

“二十五歳になって間もなく、就職せずにアルバイトをしつつ書いたシナリオが、またコンクールで落選したとき

さすがに将来が不安になり、夢をあきらめる気はなかったけれど、次は何を書くべきか悩み、どんなテーマを選べば入選しそうか、どんな傾向の話なら映画化のチャンスがあるかと、焦りを抱えて、高校時代からのノートを繰っていました。

(中略)

流行の映画に合いそうなヒントを探していて、ふと、自分は何をしているのかと疑いが生じました。

オレハ、ホントウハ、ナニヲシタカッタ…ナニヲ、ユメミテイタ?

(中略)

いつしかコンクールで入選することが一番の目的と化し、映画化されるための傾向を探り、自分をそれに合わせようとしていたのです。息苦しさにあえぐ想いでした。”

 

 

今の自分の状況はまさにこれだ!!!!

と、心の中で叫びました。

 

「ZIPのスクールの中でうまくしゃべろう」とか

「作品にするゾ…!」といった目先の考えに捉われていて本来の目的を見失っていたような気がします。

 

自分がなぜ、ZIPのスクールを受けようと思ったのか。

それは、自分が得た知識や情報を相手にわかりやすく、印象に残るような伝え方を学びたかったから。

何か1つでも占いに来てくれたお客さんに「そうだったんだ!」を提供したかったから。

伝えたい気もちや情報があるのに、それにフィットした言葉や表現が出てこなくて喉が締まるようなもどかしい想いをしたから。

 

「材料の吟味」=「自分が受講を希望した目的の再認識」

「最高の1品を作る」=「その目的を達成できる何かを作る」

 

今日、お客さんと話していて

僕は「例え話」が好きだなと気づきました。

理解に苦しむ内容を噛みくだいたり、別の何かに置き換えたりして表現する。

「相手の理解」への別ルートの提案…これって、化学反応でいう「触媒」の役割と同じですよね。

 

「別ルートでの説明」って、ちょっとへそ曲がりで、カーブばっかり投げてるなぁ自分…と卑下していた部分もあったんですが

そっちの方が反応が早くて、効率よく目的の化合物が合成できるのであれば、そこに「邪道」も「王道」も「正攻法」も「裏口」も関係ないなと気づいたんですよね。

これって「東京へ行くのに新幹線で行くのはおかしい!歩いていくべきだ!」って言ってるのと同じなんですよね。別に何で向かってもいい。

早くより確実に東京にたどり着けるのであれば、ヘリコプターでも、フェリーでも何でもいい。

 

といった旨を、来週の授業でぶつけられるよう準備しようと思います。

おしまい。

 

(にしけいの日記はオチとまとめがウンヌンカンヌンと先日友だちに言われたんですが…

 

僕の日記とかけまして、新学期で好きな女の子の隣の席になってソワソワする男子の心と解く…

 

 

 

その心は?…オチつけようとは頑張ってるよ!)

 

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。三児の父。詳しくはこちらから。

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