【涙の値段は◯円】今年のボーナスはスズメの涙ほどだった…「スズメの涙」の金額はいくらなの?

とても量が少ないことを「スズメの涙」と言います。

「年金なんてスズメの涙よ」
「スズメの涙ほどしか残っていないよ」

といった具合ですが、これでは定量的な話ができません。

例えば、化学実験で

アミン SN
酸化マグネシウム SN

と書かれていたら、何g 加えればいいかわかりません(SN=Suzume no Namida)。

料理のレシピでも

塩 スズメの涙
胡椒 スズメの涙

と書かれていても、少ない量であることは分かっても、どの程度加えればいいかは人それぞれ匙加減が違います。

もらえるお金が少ないときにも使われますが、「スズメの涙だよ😭」というときの金額はいくらなのでしょうか?

皆さんが使っている「スズメの涙」はどのぐらいの量なのでしょうか?スズメの涙は1mLあたりどの程度の金額になるのでしょうか?

 

人間との対比

 

「スズメの涙」という言葉は、小さい鳥を代表する雀の涙は非常に少ないことを例えにしています。燕でもインコでもオウムでもなく「雀」であることが重要であり、おそらく「人間と比較して小さな体をもつ動物」という前提があると考えられます。

となってくると、単純な比例計算によって「スズメの涙」の重さや金額を算出することができるかもしれません。

(人間の涙) : (すずめの涙) = 元の量 : 少ないと感じる量

つまり、雀の涙が人間の「何分の一」程度なのかを考えてみるわけです。まずは人間が涙を流す量から考えていきます。

 

人間はどのぐらい泣いているのか?

 

人間は1日に2~3mLほど涙を流しているそうです。

涙液の 1 日分泌量は 2~3ml で,pH7.3 で,浸透圧はほぼ等張である。涙液は 3 層からなり,再外層に主にマイボーム腺由来の油層があり,水分の蒸発を抑えている。その下に涙液の大部分を占める涙腺由来の水層がある。

涙道閉塞
https://www.jstage.jst.go.jp/article/orltokyo/57/3/57_157/_pdf

 

雀は体重が約24g、人間の平均体重が60kgとした場合、単純に雀は人間の2500分の1になるとしたら、涙の量は0.8μL~1.2μLになります。年間でも0.3~0.4mLほどになり、一般的な点眼薬の1滴(約0.05mL)の約6~9滴分になります。

スズメの涙でティースプーン1杯(5mL)を満たすためには、1羽のすずめの涙を毎日集めたとしても約11.4年~17.1年かかります。確かにこれはかなり少量です。

 

あなたの涙はおいくら?

 

今度は金額に換算します。私たち人間の涙にはどのぐらいの価値があるのでしょうか?人によって違うかもしれませんし、状況によって涙の価値は変わってきます。なんとなく男女にも涙の価値(涙の力)に差がある気がします…。

今回は計算をフラットにするために、「目の保護のための涙」という観点で涙の価値を金額換算していきます。涙が出ない(ドライアイ)になると、治療や薬にお金がかかりますが、そこから算出していきます。でないと、画一的な価値を算出できません。

はじめに、目薬代です。仮に、人工涙液型点眼剤「ソフトサンティア」を1日3回〜6回点眼した場合、0.05mL(1滴)ずつ毎日点眼して、1本5mLのソフトサンティアを使い切るまでにおよそ25日間かかります。1年間に約15本を消費することになります。

ソフトサンティア
https://www.santen.com/jp/healthcare/eye/products/otc/soft_santear

ソフトサンティアは4本セットで600円ぐらいなので、年間15本使用した場合約2250円になります。

それ以外に、ドライアイで年に4回ほど眼科に検査や診察を受けた場合、1回の受診料が4000~5000円/回と仮定すると、年間20,000円ほどになります。

感情的になると出てくる涙の価値は個人差が大きいため、単純にドライアイを防ぐための涙という観点で、その治療費を「涙の価値」に置き換えて考えると、人間の涙の価値はだいたい22000円/年ということになります。1日あたり約60円の涙料金がかかり、涙が自然に流れる(ドライアイではない)状態であれば、1日60円が浮いているという計算になります。

人間は1日に2〜3mLの涙を流しているということなので、だいたい人間の涙の価値は約24円/mLということになります。

人間が涙を溜められる量は220mL程らしいので、仮に瞼を腫らすほど、涙がちょちょぎれるほど、泣いてもその涙の価値は220mL × 24円/mL = 5280円になります。

なので、もし大粒の涙をこぼしながら「お金をください」と言われても、5280円まではお金を出してあげてもいいかもしれません。

 

雀の涙はいくらになるのか?

 

話を本題に戻すと…

すずめの涙の量は人間の2500分の1になり、0.8μL~1.2μL/日です。涙の値段は1mLあたり24円なので、約0.019円~0.029円となります。これは約2~3銭に相当します。仮にすずめの涙を1年分集めたとしても、総額は約7円~11円程度になります。

もしも、「今年のボーナスいくらだった?」と質問して「すずめの涙ほどだったよ」と返ってきた場合、ボーナスを年2回と想定すると1回のボーナスは(1年の半分なので)3.5~5.5円程度という計算になります。確かにこれはボーナスというにはあまりにも少な過ぎて涙が出てきそうです。

 

結論

 

スズメの涙の量は年間で0.3~0.4mLであり、値段に換算すると約7円~11円という計算結果になりました。

また、涙の価値は人それぞれ違いますが、涙ながらに高価なものを要求された場合でも5000円程度が妥当な金額だと頭の片隅に置いておいてください。

 

にしけい

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書いている

西田 圭一郎 (にしけい)

1987年富山市生まれ。化学系工学修士。商社の開発営業職を辞めて、占いとWeb開発などを生業にしています。趣味は読書と旅とポケモン。文章を書くことが好きです。著書は50冊以上。三児の父。詳しくはこちらから。

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