神棚の位置は北から南に、西から東に向けて、建物のより北西側に置くことが基本とされていますが、そうなっていないお店やおうちも結構あります。
神棚の配置や祀り方を観察すると、「その家やお店が何を大事にしている人たちなのか」が見えてきます。何を大切にしているか、どのような考え方で物事に取り組んでいるかが、神棚の置き方や祀り方に表れてきます。
神棚はあったほうがいいの?
神棚を置いていなくてもうまくいくお店・おうちもあれば、神棚を置いてあってもうまくいかないお店やおうちもあります。なので、「神棚を置かなければいけない」ということはないと思います。これは仏壇も同じです。
神棚の有無よりも大事なことは、「目に見えないもの」に対してどのような姿勢で向き合っているかどうかだと思います。僕が観察している限りだと、「神棚」は「詰め」や「結び」みたいなものと強く関連性があります。
神棚の状態と人柄のおおまかな傾向
手入れがされていない神棚
神棚を置いているのに手入れやお供えがされていない場合は、金銭面でルーズな傾向があります。神棚の手入れが雑だと一時的・表面的にはうまくいっていても最終的に詰めが甘く、崩れていく傾向があります。
「売り上げが安定しない」「気分にムラがある」「よくわからない邪魔が入る」といった現象が起きる人たちの多くはルーズさや詰めの甘さによる場合が多く、それが神棚にも表れています。
手入れがされている神棚
こじんまりとしていたり、簡素であっても神棚が丁寧に手入れされているお店やおうちは、質実剛健で身の丈にあった行動や経営である場合が多いです。詰めがきっちりしているので、重要なポイントを押さえている人が多く、大きく失敗したり、負けることがありません。
毎日コツコツ続けられる方が多く、信頼や情報やノウハウが蓄積されていき、少しずつ成長していきます。
スッキリしている神棚
うまくいっている会社やお店の神棚って手入れをされていることはもちろんなんですけど、なんかこうスタイリッシュというか、スッキリしているんですね。気持ちの良い神棚を祀り方で、雑多な感じがしないんです。
「詰め」がスッキリしているので、明瞭性や公明性があるのでしょうか。ビジネス面においてもクリーンな事業者さんが多いです。
ごちゃごちゃしている神棚
神棚があっても、お札とかパワーストーンとか破魔矢とかごちゃごちゃ置いてあるお店って、安売りしたり、無駄に慌ただしいだけで利益が少ない場合が多いんですね。
おうちの場合も同じで、いろんな神社やお寺のお札やお守りみたいなものがたくさん置かれていると、目的や詰めがブレやすいので、まわりの人に影響を受けやすかったり、流行や言葉に流されやすい傾向があります。
手入れがされていない神棚と似た傾向があって、気分の浮き沈みが激しく、感情的になりやすい人も多いです。シンプルに直進的に進むというよりも、紆余曲折あれやこれやと手を出したり、首をつっこむ傾向があります。こういうおうちはお墓の中もごちゃごちゃしている場合が多くて、家族関係や実家とのトラブルが多かったりします。
神棚はメタ的に俯瞰する装置
神棚には「日々の細かいところにも気が付くための動作装置」みたいな機能があると考えていて、非現実的なものを空間の中に取り入れてそれを意識することは、現実や俗世的なものを離れてメタ的に自分を観察するためのひとつの装置になると思います。
自分を俯瞰して見つめるような時間があると、少しだけ心に余裕が持てたりします。神棚があってもそういった「自分を離れる時間」がないと、どんどん偏りが大きく(独りよがりに)なっていく傾向があります。
なので、冒頭にお話したように、必ず神棚がないといけないということもありませんし、神棚があれば全てうまくいくということもありません。
例えば、犬や猫といったペットを飼っていると精神的な癒しが得られたり、ペットを飼っていると学ぶことや発見があります。しかし、ペットを飼っている人が全員そういったことが得られるかというとそうではありませんし、ペットの手入れや世話を疎かにしたら、それがペットの姿や状態にも表れます。
また、神棚以外にも「トイレ」や「ゴミ箱」もよく観察します。トイレやゴミ箱も物事の「詰め」や「結び」を表す場合が多く、そのお店や家の人たちの「終わらせ方」「決着の付け方」のようなものがよく表れます。
いろんなところに、その人の「日頃の振る舞い」が表れますし、それを観察するだけでも「その先」を予測する上で役に立ちます。
にしけい