砂占い、アバコマンシー(Abacomancy)は埃や粉塵のパターンを観察して未来を占う古代の占術です。
砂占いは平らな表面に埃や粉塵を散布し、そこに自然に形成される起伏、山や谷の形、模様、記号の配置などから占うことが出来ます。砂占いはジオマンシー(地相術)とも深い関連性がありますが、ジオマンシーほどシステム化はされていない曖昧さが残る原始的な占いです。紅茶(茶葉占い)に似た読み解き方をする場合が多いようです。
風や振動によって作られる模様から現状や未来を占うため、神事のような立ち位置だったのではないかとも考えられています。また、同じような方法で亡くなった人を火葬したあとの遺灰から死者のメッセージを受け取る…といったこともされていたようで、占いというよりもやや儀式的な色合いが強いのかもしれません。

現代で砂占いをしている人はほとんどいないので、その詳細な方法や解釈は失われつつあります。しかし、世界各地には砂や粉を使った占いの伝統が残っています。
古代エジプトでは、神官たちが神殿の床に薄く砂を撒き、夜間に形成されたパターンから神の啓示を読み取ったという記録があります。また、中東地域では砂漠の砂紋から将来の天候や遊牧の適地を予測する技術が発達し、これが占いとしての側面も持っていました。
日本においても、神社の境内で砂を使った占いが行われていたという伝承があります。特に「砂盤」と呼ばれる器に砂を入れ、祈りを込めながら振動を与えて現れた模様を解釈するという方法が伝えられています。これは「お砂取り」の慣習とも関連している可能性があり、神聖な場所の砂には特別な力が宿るという信仰が生まれるようになったのかもしれません。
甲子園で負けた球児たちが甲子園の土を持ち帰り自校のグラウンドに撒くのも、同じような効用があるのかもしれません。
砂には、その環境特有の微生物叢(バクテリア、菌類、古細菌など)が存在しています。外部から持ち込む土や砂は、元の土地の土壌環境と異なる物理的・化学的特性を持つため、土壌微生物や植物群集のバランスが崩れる可能性があります。
外部から砂や土を運び入れることは、畑の土壌改良や生産性向上に有効な手段ですが、土壌環境や生態系バランスへの影響、海外から外来生物を運び入れるリスクなども考えらえるため、慎重に行いたいところです。
外から砂を持ち込む前に、まずは自分自身の足元を見直すことが大事です。でないと、砂上の楼閣になってしまいます。「砂上の楼閣」と言いたかっただけです!
良い子のみんなはマナーや生態系を守って、楽しく砂で占おう!

次のオンライン喫茶ポンで砂占いやってみようかな…
にしけい